闇と光の慈愛のコントラスト(94)新たな時
==第二章、闇と光の決着==
--新たな時(007)惑わし光の民①--
エンビは、偵察(ていさつ)した様子を話した。
「光の民は、悪びれた様子もなく闇の種族の畑を我が物顔で耕しています。
今日は、
光の種族の村まで偵察に行きました。
私の父、ロイアナを見張っていたのですが、
村の外れに船の石碑があります。
その前で何やらぶつぶつ話していました。
ひょっとして、光の神と通信しているのではないでしょうか。
その他は、別に変ったところはありません」
「そうですか」
アクティスは、悔しそうである。
「では交代して、今度は、私が偵察に行きます」
そう言ってアクティスは、偵察に出かけた。
サンディアは、アクティスを一人で行かしてはと思ったが、
魔の民が匂いに誘われて襲いに来てはいけないから、
洞窟にとどまった。
アクティスは、元闇の種族の畑に着く。
風がアクテイスの香りを運ぶ。
ひょっとして魔寄せの香りか?
「何か、今日は良い気分だ。
もう。農作業を切り上げるか?
そうしよう。
家族サービスでもするかな」
光の民は、農作業を切り上げ家に帰っていく。
誘惑の香りが漂っているのだ。
どうなるのだ。光の民は。
アクテイスの誘惑の香りは、光の民に何を齎(もたら)すのか?
それは、アクテイスが意図したものなのか?
誰にもそれは分からない。
つづく。次回(惑わし光の民②)
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