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「ハロウィーン」という言葉のトリビア

ハッピー・ハロウィーン!
「ハロウィーン」という言葉にまつわるトリビアを紹介しちゃうよ~。

フランス語ではなぜか無音のh
フランス語ではhを発音しない(外来語でも同じ)。なので、Halloweenは「アロウィン」と発音する。「無音のh」と「有音のh」という扱い上の区別があって、有音といっても実際にhを発音するわけではない。無音のhはリエゾンとエリジオンをする、有音のhはリエゾンとエリジオンをしないという文法的な区別である。有音のhはゲルマン系由来の語彙に多く、昔は[h]を発音していたため、その名残で、ダミーのh音があるものと考え、リエゾンとエリジオンをしない。原音でhを発音する英語からの外来語は基本的に有音のhだが、Halloweenはなぜか無音のhである。「ハロウィーンの~」という時は「~ d'Halloween」と言う(仮に有音のhなら「~ de Halloween」となる)。一応、原音でhを発音する外来語でも古くからフランス語に入ったものや古くから知られた固有名詞では無音のhの場合もある。ということは、ハロウィーンはフランスには古くから入ってきた、もしくは古くから(英語圏にそういう行事があるという)存在が知られていたのかな?

ドイツのバンド「ヘロウィーン」
ドイツに「Helloween(ヘロウィーン)」というバンドがあって、バンド名は「Halloween」と「Hell(地獄)」に由来する。ドイツ語でWは[v]と発音するので「ヘロヴィーン」と発音する人もいれば、英語などからの外来語ではもともとドイツ語にない[w]の音も取り入れられているため「ヘロウィーン」と発音する人もいる。日本では「ハロウィ(ー)ン」と呼ばれることもある。

中国語では一般的に「万聖節」
日本語で「万聖節」は11月1日に行われるキリスト教の行事のこと(「諸聖人の日」とも言う)。中国語でも本来「万聖節」は11月1日の行事を指した。10月31日のハロウィーンは正式には「万聖夜(ワンションイェ)」または「万聖節前夜(ワンションヂエチエンイェ)」と言い、「ハロウィーン」の中国語版ウィキペディアのページ名も「万聖夜」となっている。しかし、日常会話でそのように言うことはほとんどなく、普通はハロウィーンのことを「万聖節(ワンションヂエ)」と言い、「万聖節」と言えば仮装をしたりかぼちゃのちょうちんを飾る行事を第一に思い浮かべるだろう。中国語版ウィキペディアの「万聖節」は曖昧さ回避のページになっていて、「万聖夜」(10月31日)、「諸聖人日」(11月1日)などが載っている。
クリスマスの前日にクリスマスイヴがあることや、正月に三が日があるように、一定の幅がある行事と考えて「万聖節」と呼び、仮装をしたりかぼちゃのちょうちんを飾ったりする行事と、諸聖人を記念しミサが行われる行事はある程度同一視されていることだろう。一定期間その雰囲気に包まれる「時季」のある行事とも言える。「ハッピー・ハロウィーン」は中国語で「万聖節快楽(ワンションヂエクアイルゥ)」。
先述のドイツのバンドの中国での呼び名も「万聖節」である。

秋の季語として使えるか
「ハロウィーン」は俳句で秋の季語として使えるのか。見出し語で季語を示す表記がある国語辞典であっても「ハロウィ(ー)ン」を引くと秋の季語であることを示す表記が載っていないのが普通。ハロウィーンが日本で盛んになったのは最近のことだというのもあるだろう。そういうこともあって、ネットで調べてみると、俳句を作る際「ハロウィーン」を秋の季語として使っていいのか悩まれる方もいるらしい。でも実際には秋の季語として使われることもあり、「万鬼祭(ばんきさい)」という訳語が使われることもある。

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