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喫茶店



糸満市武富のマックスバリュ武富店のそばを通ったら、ひときわ目立つ「喫茶店」の文字が。マックスバリュ武富店の敷地内にある「喫茶店ピノキオ」の看板。
今は「カフェ」と言うことが多くなって「喫茶店」という言葉はあまり使わなくなったので、それだけにレトロ感が漂う。


しかし、閉店しています。イオン那覇店内とイオン南風原内の「喫茶店ピノキオ」は今も開いています。

喫茶店というと洋風なイメージだけど、ウィキペディアの「喫茶店」のページの言語間リンクを見ると、英語版を含め他言語版でも「Kissaten」となっていて、日本の喫茶店について書かれていた。日本の喫茶店には日本的な特徴があるらしい。

喫茶店は多くの場合デザインが洋風で、コーヒーや紅茶、軽食は洋食系が多いイメージだけど、和食系や中華系のメニュー(例えばラーメンとか)もある所も少なくない。中には緑茶や和風の茶菓子を中心に出している和風喫茶店もある。
喫茶店の類義語に「茶房」、「茶屋」があり、「茶屋」は和風の店に使われることが多い。中華風の飲茶の店は「茶館」と呼ぶことが多い。

和英辞典で「喫茶店」を引くとだいたいtearoom、coffee shop、caféという訳が載っている。グーグル翻訳(日本語→英語)では「coffee shop」と出てくる。
Tearoomは紅茶をメインに出している店、coffee shopはコーヒーをメインに出している店を言うでしょう。Tearoomは(紅茶の国ということもあって)イギリスに多く、coffee shopはアメリカに多い。Caféはフランス語からの借用で、原義は飲み物の「コーヒー」だが店を指す言葉にもなった。
沖縄ではアメリカ統治の影響で喫茶店(コーヒーショップ)は英語のcoffee shopの発音に近い「コーヒーシャープ」と呼ばれることが多かった。英語のcoffeeは「コーフィー」と発音するが、そこはそのまま日本語の慣用の「コーヒー」を使っていた。
英語圏でも今はcaféを名乗っている所が多いんじゃないかな。Caféというと今風な感じがするし。

日本の法律ではかつて「喫茶店営業許可」というものがあった。喫茶店営業許可では提供できる飲食物が限定的で、店内で調理したものを提供することはできず、トーストや市販の食品を電子レンジで温めたものまでしか出せなかった。調理したものを提供するためには「飲食店営業許可」を取得する必要があった。
しかし、飲食店営業許可を取っていても店の名前に「喫茶店」を使うことはOKだったので、喫茶店を名乗っていても調理したものが食べられる店は普通にあった。喫茶店営業許可のみを取得した店を「喫茶店」、飲食店営業許可を取得した店を「カフェ」と呼んで区別することもあった(「喫茶店」と「カフェ」の違いの説明で言及されることがあった)。
喫茶店営業許可は2021年に廃止、飲食店営業許可に統合され、現在は喫茶店もすべて飲食店扱いとなり、喫茶店の開業には飲食店営業許可の取得が必要になった。
アルコールの提供に関しては、飲食店営業許可では可で、かつての喫茶店営業許可では不可だった。

喫茶店には「純喫茶」を名乗っている店もよくある。「純喫茶」に明確な定義はないが、アルコールを販売せずコーヒーや紅茶などのノンアルコール飲料のみを出している、漫画喫茶などではなくお茶やコーヒーなどの飲み物と軽食を出すことを専門としているなどの意味、あるいはレトロ感を出す意図で「純喫茶」を使っている所が多い。喫茶店営業許可のみを取得していることを表して「純喫茶」を名乗った所もあるでしょう。

菅原洋一、中野忠晴らが日本語カバーした『小さな喫茶店』はドイツで作られた曲(歌:アルフレッド・ハウゼ)で、原題は『In einer kleinen Konditorei』。「喫茶店」と訳された「Konditorei(コンディトライ)」とは、ドイツ語圏で発達した喫茶店を兼ねた洋菓子店で、イートインスペースがあり、コーヒーや紅茶などの飲み物も販売している。

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