デート

むかし、むかし大学生の頃の話である。
女の子とデートでご飯を食べた時である。その女の子とはまだ数回しか会ったことがない時だった。ウェイトレスがきて「注文はお決まりですか？」と聞くので私は「スパゲティーのカルボナーラ」と言った。
彼女は「じゃー私は海のしあわせのスパゲティーにする」と言った。一瞬私は「うっう？」と思ったし、ウェイトレスも怪訝そうな顔をしている。しかしウェイトレスが聞こえなかったのかと思い、ダメ押しでしかも強調するように「海の・し・あ・わ・せのス・パ・ゲ・テ・ィ・ー」と言った。『あいたたたー！！』である。
ウェイトレスがあきれ顔で「注文を確認させていただきますカルボナーラ１つ、海の幸（さち）のスパゲティー１つですね」と言って気がついたようで、その時の顔を今でも覚えている。それが今の妻です（嘘です）
私が適当に誤魔化しましたが、しばらく寒い空気が流れたのは言うまでもありません。それ以来電話で話したくらいで会うことはなかった。
どうでも良いといえば、それまでだがその当時の私にとっては何か許せないものがあったのだろう。こんな事を書くと女の人からひどい奴と言われそうであるが、昔の話として笑ってください。

　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙ　ゲーリー