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和敬静寂

「和」のコツは自分という個性をそのままに、相手の個性もそのまま認めて、敬い、一緒に過ごすこと

「切断」

2012年09月01日 14時46分46秒 | Weblog
知り合いの看護師さんの日記より・・・

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朝の通勤途中に、バイクで交通事故を起こした青年だった。
救急車で運ばれてきた彼は、左足の第1指と第5指を、切断するか否かの瀬都際に立たされていた。
Dr.の指示で、とりあえず少し様子を見て、駄目だったら切断と言う厳しい選択を迫られていた。
まだ30代前半の彼。
空に近いところで仕事をする人だった。
その為、指を切断となると、バランスを上手く取れなくなるため、踏ん張りが効かなくなり、2度と彼の大好きな仕事に戻れなくなる可能性が高くなる。
何とか、切断をしないで済むように、私は祈る毎日だった。

残念なことに、怪我をしている足の指は、もう2度とその働きをすることが出来ないと分かった。
彼は、切断手術を受けることになった。

彼は明るかった。
「今更、どうにかなる問題ではないし、仕方ないですよ。」
そう笑う彼の目は、とても辛そうだった。

切断手術が終わった。
今度は、この傷が落ち着いた頃、肉片が見えてしまっている右足の甲に、太ももの皮膚を移植することになった。

私は何だか、この病院のやりかたに疑問を持った。
もし彼が、この病院に運ばれてこなければ、切断をしなくて済んだのではないかと思うようになってしまったのだ。
彼が救急車で運ばれてきた時、外来で対応した看護師の扱いが乱暴で、かろうじてついていた親指を、包帯を外すときに無理に外して、彼の親指が、床にコロンと落ちたというのだ・・・・。

彼はそれを見ていた。
そして心を開いてくれた私だけに、外来で起こった事を、話してくれた・・・。

私は絶句した。
そんな看護師が、この世界に従事しているの?

切断の手術後も、遅々として進まない治療に対して、又、医師の、きちんとした説明のなさも、彼自身に不信感を持ち始めさせたようだった。

私は決してしてはいけない行動を起こした。
私の親族が居る大学病院に、彼をこっそり紹介したのだ。
勿論、病院側には内緒で、自分の休日を使って、彼を大学病院に運んだ。

大学病院のその医師は、「間違った治療は何もしていないですよ。」と優しく説明したようだったが、後から医局に呼ばれた私は、シビアなことを言われた。

「最初の処置が良ければ、彼は切断しなくて済んだかもしれない・・・。彼の傷は、思ったより深いし、手術の方法も中途半端だ。あんな切断の仕方をしたら、後々不便だ。 」

・・・ やっぱり ・・・

私もそう思っていた。
救急車で運ばれてから、手術室に入るまで、彼は何時間も待たされたままだったのだ。
又、切断後の残った部位も中途半端で、彼が社会復帰したときに、この部位が、何らかの形で悪影響を与えるのではないかと、不安に思っていた。

でも彼には言わずにおいた。
そして、このまま元の病院で、皮膚移植を待つか、この大学病院で手術を受けるか、彼と彼のご家族に、「よく相談なさって下さい。」とだけ話した。

彼は大学で手術を受けることになった。
手術は成功し、自宅に帰ってきた彼は、今度は自分の未来に不安を抱くようになる。
あの大好きな空の下で、仕事が出来るのだろうか。
きっともう、今までのような仕事は出来ないだろう。
もしかしたら会社だって、解雇されるかもしれない。

彼は葛藤する。
苦しむ。

私は丁度その頃、仕事を辞めていたので、よく彼から電話相談を受けていた。
自分が大学病院を紹介した手前、「プライベートだから」とシャットアウトすることは出来ない。
ただただ、傾聴するだけの日々だったが、彼は「あなたに話すと落ち着きます。」と殆ど毎日のように電話をしてきた。
それだけ不安だったのだろう・・・。

その内彼は職場復帰を果たす。
最初は事務仕事からだった。
とは言え、今まで現場にいた人が、急に事務の仕事をしろと言われても、戸惑うに決まっている。

安定性のない足。
まるで踏ん張ると言うことが出来ないのだ。
しっかりと支えてくれる、親指と小指がないのだから、ころんと転がってしまうような、そんな状態だった。

それでも彼は努力して、現場に復帰した。
2度とあの場所には戻れないけれど、今度は大地に足をしっかり置き、空にいる仲間に、指示を出す仕事になった。

空に近いところで仕事をする。
それはその業界では『花形』だった。
彼はその『花形』から引退せざるを得なくなった。
どんなに苦しかっただろう。
どんなに悔しかっただろう。

私の前で、時に涙を流していた彼。
年下の可愛らしい彼女の前では、決してそんな姿を見せていなかったけれど、不安で胸が押しつぶされそうになっていたに違いない。

彼女はそんな彼の気持ちに、しっかりと気付くことなく、ただただ、応援の言葉を掛ける一方だった。
確かに20歳前後の女の子に、彼の心を支えるのは難しいかもしれない。
でも、彼女もそれなりに勉強は出来たはずだ。
彼を支えたいと思うのなら、今の彼の状態を少しでも理解してあげるべきだ。
彼女はキリスト教徒で、彼が悩むと、「教会に行って、神父様に相談しよう。」と言うらしいのだ。
はっきり言って、それは違う・・・。
二人の関係を垣間見ながら、私はドキドキしていた。

彼の精神状態は、どんどん悪くなっていった。
その内、彼は私にまで、横を向くようになる。
「どうせ貴女にだって、僕の気持ちは分からないんだ!!」
涙を流しながら、彼はそう言った。

確かにそうだろう・・・。
私は五体満足で、大きな事故も怪我もしたことがない。
体の一部分を取り除くような手術もしたことがない。
あなたの言うとおりです。
あなたの不安・苦しみの全てを、私には決して理解できないでしょう・・・。
だから彼の言葉は、鋭く胸に突き刺さった。
何年か経った今でも、たまに胸が痛む。

今彼はどうしているのだろう・・・。
人間は思ったより逞しく出来ているものの、彼のことはとても気になる。
どうか幸せになっていて欲しい。
そしてこの困難を、乗り越えて欲しい・・・。
彼ならできると信じている。

いつかどこかで、元気な姿の彼に会いたいと思う・・・・・。

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悩んでいる人への思いは寄せられても、その人の悩みそのものをその人の感じているようには感じられません。だって、その人になってしまうことは出来ないのですもの。でも相手からしたらそれがイライラさせられる原因にもなるのでしょうね。

同情し過ぎてもいけないし、冷静になり過ぎてもいけないし、楽観的に受け留め過ぎてもいけないし、悲観的に受け留め過ぎてもいけない・・・

自然な流れで、相手の気持ちに寄り添うこと、そして時には励まし、時には共に嘆き、時には静かに聞き上手になっておく。

そういうことしか出来ないかもしれませんね。

その中で、相手も色々な心理状態を経過しながら、落ち着くところに落ち着いていくのでしょう。

その流れの中で、「あなたは決して一人ぼっちではないのよ」というサポートだけは最初から最後まで必要なのだと思います。また、他人に出来ることはそれだけなのかとも・・・。それは小さなことかもしれませんが、逆に、大きなことなのかもね。




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エコアックション

いのしし

2012年08月31日 08時27分27秒 | Weblog
早朝の山登りを久し振りにしました。年会費を払う目的があったからですが、1年ぶりぐらいでした。

茶店まで行ってタイムカードを押して帰って来ます。

登山会の会員になっていて以前(数年前)はほぼ毎日行っていたこともあり、知り合いも多く、出会う人ごとに「お久しぶり!」との声掛けを頂き、山道の雰囲気も変わっていなくて、自然と触れ合える場所でもあり、気持ちの良い一日のスタートでした。

途中、ダムがあり、その下辺りにイノシシが落ちて死んでいました。どうしてあのようなことになったのでしょう?・・・強靭なイノシシが!と不思議に思いました。

今は朝の時間帯も忙しくて、なかなか時間を作ることが出来ませんが、往復約1時間のゆとりを作ることが出来れば早朝の山登りを再開することが出来ます。何とかスケジュール調整をして、毎日とはいかなくても、週数回また山に行きたいと思って帰って来ました。近くにこのようなことが出来る環境に住んでいるのですものね。




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地球温暖化

ビバーナムコンパクタ

2012年08月30日 16時25分35秒 | Weblog
面白い名前の植物を買いました。



ビバーナムコンパクタというそうで、赤い実が沢山なっています。食べたくなるほど熟しているようなのですが、食べられない実だそうです。

一緒に入れたのは、イガナスです。

まだまだ暑さが残る毎日ですので、お花も長持ちしません。そんな中、ちょっと珍しい植物と出会ったので購入して来ました。




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京都議定書

打ち水をすると・・・

2012年08月26日 20時14分05秒 | Weblog
暑さを和らげる工夫の一つに、道や庭に水を撒く事(打ち水)があります。暑い日には水を触るだけでも涼しさを感じると思いますが、実際に水を撒くと気温が下がり、風も吹いて暑さが和らぎます。

地面温度が50度の所に水を撒いたら、それだけで地面温度が10度下がったそうです。さらに1時間後には地上1メートル付近の気温が1度低くなりました。

水蒸気が蒸発する時に周りから熱を奪い、周りの気温が下がります。また、暖かい空気が上昇する事により、その後に周りの冷たい空気が流れ込む弱い風が起きました。

気温が下がり、なおかつ心地よい風が暑さを和らいでくれるのです。

それにしても、沖縄を襲撃している巨大台風。被害の少ないことを祈るばかりです。




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酸性雨

夏休み

2012年08月24日 23時19分17秒 | Weblog
学生は、夏休みも終わりに近づいていて、宿題、自由研究、読書感想文などに追われる時期かもしれません。また夏休み明けには、色々な試験があったりしますから、最後の追い込みに入っている時期かも・・・。

夏休みというのも、ちょっと前までは、関東から西の地域では、7月20日前後から8月一杯まで、というのが普通でした。ところが、ここ2~3年でしょうか・・・8月最後の週の初めに二学期始業式をする学校が増えているように思います。

北海道や東北、また信州などでは冬休みを長くするために8月最後の週には学校が始まっていたように記憶していますが、雪国でもないのに、どうして8月最後の週から登校させるようになったのでしょう。

まだまだ残暑も厳しいです。8月一杯は、夏休みにしておいて欲しいですね。




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植林・植樹

夏物のバーゲン

2012年08月23日 22時23分09秒 | Weblog
久し振りにデパートに行きました。

あちらこちらで夏物「50%引き」というセールをしていました。考えてみるとこの時期にはいつも残り物を安く売っているのですね。色々と忙しくて、落ち着いてショッピングする間もなく半年ぐらい来てしまっています。

50%引きだと2枚買ったとしても、1枚の値段でしたから、Tシャツと夏向きトップを1枚ずつ購入。

残り物でも充分です。来年用の夏物にします。




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カーボンオフセット

最も暑い日

2012年08月21日 22時25分29秒 | Weblog
まだまだ暑い日が続いています。都会では熱気からの熱も加わり、本当に毎日、暑さとの闘いという感じです。

日本各地で一番暑い日は、いつ頃なのでしょうか。

暦では7月23日頃が「大暑」といわれ、1年で一番暑い頃とされています。各主要都市で、年間最高気温を記録した日の過去30年の平均を見てみると、鹿児島や那覇で7月30日、東京で8月8日、新潟で8月11日となっています。このように一番暑い日は、実際は「大暑」ではなく、8月7日「立秋」に近い頃に、現われています。

日中の一番暑い時期は8月の上旬頃になりますが、朝晩の気温は「立秋」の頃から次第に下がり始めます。このため暑い盛りに、秋の始まり「立秋」があるんです。

それにしても、立秋は過ぎているのに、まだまだ猛暑という感じの毎日なので、いつから秋らしさが感じられるのかちょっと楽しみでもあります。




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エコバッグ

夏の虹

2012年08月19日 11時20分08秒 | Weblog
最近、急に発生する雷雲。またそれに伴う局地的な集中豪雨。怖いです。

昨日もそうでした。しかし、その雨が去った後、きれいな虹が出ていたとのこと。

雨上がりに、空に見える7色の美しい虹・・・虹は空気中の水滴に太陽の光があたってできるものなので、太陽と反対側の空に出ます。つまり、朝は西に、夕方は東に現われるのです。

虹の7色は、外側から、赤、だいだい、黄、緑、青、あい、紫色となります。

夏に虹が多く見られるのは、夕立ちのようにかぎられた地域で雨が降り、雲の切れ間から太陽の光があたっているためです。水滴が大きい時ほどあざやかな虹がみられるそうです。

日本海側の地方では、晩秋に山沿いが時雨れている時にも虹があらわれるとのこと。

きれいな虹は大歓迎なのですが、その前の局地的集中豪雨はちょっと歓迎できませんね。




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カーボンオフセット

気温の世界記録

2012年08月18日 10時31分19秒 | Weblog
暑い毎日が続いています。

暑さの世界記録があるのは9月だそうです。

アリゾナ州立大学と世界気象機関の調べでは、暑さの世界記録は、1922年9月13日に記録された、リビアのアル・アジジアというところでの57度8分だったそうです。

逆に、7月には寒さの世界記録があるそうです。
 
こちらは、1983年7月21日に記録された、南極のボストーク基地でのマイナス89度2分。

この温度差は150度近くあるなんて驚きますね。




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エコバッグ

クーラーの設定温度

2012年08月17日 23時12分27秒 | Weblog
連日暑い日が続いています。こんな時には思わずクーラーのスイッチに手が伸びてしまいますが、クーラーの効かせ過ぎには注意が必要です。

外の気温と室内の気温の差は5度以内になるように設定するのがいいそうです。気温差が5度以上になってしまうと、自律神経の調節がうまくいかずに体調を崩しやすくなってしまうからだそうです。

それでも、外の気温が35度を超えて、とても我慢できない!という時には、扇風機を合わせて使ったり、クーラーの吹き出し口を水平に向けるなどして、部屋の空気をうまく循環させるようにするとよいみたいです。

冷房にせずに除湿をつけてみたり、色々な設定が今はエアコンについているので、体に優しい室温になるように工夫を続ける毎日です。




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酸性雨