![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/dc/c90fc8765d4d280e440c79428bb0baa0.jpg)
わー、今日すごく会いたかったの。
ツリバナ。
うれしい。
道すがらに出会った女性が、
私たちと一緒に喜んでくれた。
歩いていると、たくさんの人たちに出会う。
多くは多くを知らぬまま、あいさつを交わして通り過ぎる。
けれども時々、目と目が合って、なんとなく気が合って、
そのまましばらく一緒に歩く、
ポツリポツリと話をしながら。
そんな出会いがあるのです。
山の林の植物たちを、本当によく知っていて、
そこいらじゅうの草花たち一つ一つの個性をみてあげられる。
そんな方だった。
風の強い日で、
狭山丘陵のツリバナたちが位置を定めず揺れていた。
なんて可愛らしいのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/78/0631e3124f174cdd6678b892a4e552ad.jpg)
マユミ
彼女はすぐに答えてくれた。
わーこれは?
私のあまりにも単純な質問に、彼女は嫌がりもせず答えてくれる。
でも心配ね。どうしたのかしら。
こんなにフサフサ咲いてしまって。
なにか起こらないといいけれど。
植物たちは危険を感じると、子孫を残そうとしてたくさん花を咲かせて実をつけますよね。
自然は、教えてくれますね。
彼女は続けてそう言った。
そうか。
知らない私たちは、「突然」起こったのだとそう思う。
でも自然はきっと知っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/ed/4987b7757fc694501b54203bd1f96fc5.jpg)
あっキンラン。
母の嬉しそうな声がする。
いつもは気づくのがゆっくりな母。
なぜかキンランだけは見つけるのがやけに早い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a6/05d4c9154fd92f53e10a4e38d3ecc6a1.jpg)
ずっと見たかったのだという。
キンラン、キンラン、と思いながら歩いていたのだろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/d4/e1b73808b612b84289f9971dd0c52081.jpg)
金と銀。
ギンランは、
もう少し小ぶりでさりげない。
たくさんの人たちのなかで、
限られた人生のなかで、
会える人と会えない人がいる。
会えたこと、一緒に歩けたこと、話ができたこと、
不思議な余韻をひきずりながら、感謝する。
名は聞かない。
お互いに名前を知らずにお別れをする。
それでいい。
そういえば、カンボジアの村々でも、
名を知らないままの「知り合い」が多くいる。
出会って、会話をし、一緒に作業をしたりしていても、
名を聞かない、名を名乗らないことなんて、珍しくない。
「おじょうちゃん」
「兄さん」「姉さん」
「おちびちゃん」
そんな風に相手を呼べば済んでしまう。
それでいい…。
道のあちこちにヤマボウシ。
ぴょこんぴょこんと顔をもたげて咲いていた。
また来ます。それまでしばらくさようなら。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/42/583ed16d6ab90026c2194ba788006ea5.jpg)
ツリバナ。
うれしい。
道すがらに出会った女性が、
私たちと一緒に喜んでくれた。
歩いていると、たくさんの人たちに出会う。
多くは多くを知らぬまま、あいさつを交わして通り過ぎる。
けれども時々、目と目が合って、なんとなく気が合って、
そのまましばらく一緒に歩く、
ポツリポツリと話をしながら。
そんな出会いがあるのです。
山の林の植物たちを、本当によく知っていて、
そこいらじゅうの草花たち一つ一つの個性をみてあげられる。
そんな方だった。
風の強い日で、
狭山丘陵のツリバナたちが位置を定めず揺れていた。
なんて可愛らしいのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/78/0631e3124f174cdd6678b892a4e552ad.jpg)
マユミ
彼女はすぐに答えてくれた。
わーこれは?
私のあまりにも単純な質問に、彼女は嫌がりもせず答えてくれる。
でも心配ね。どうしたのかしら。
こんなにフサフサ咲いてしまって。
なにか起こらないといいけれど。
植物たちは危険を感じると、子孫を残そうとしてたくさん花を咲かせて実をつけますよね。
自然は、教えてくれますね。
彼女は続けてそう言った。
そうか。
知らない私たちは、「突然」起こったのだとそう思う。
でも自然はきっと知っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/ed/4987b7757fc694501b54203bd1f96fc5.jpg)
あっキンラン。
母の嬉しそうな声がする。
いつもは気づくのがゆっくりな母。
なぜかキンランだけは見つけるのがやけに早い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a6/05d4c9154fd92f53e10a4e38d3ecc6a1.jpg)
ずっと見たかったのだという。
キンラン、キンラン、と思いながら歩いていたのだろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/d4/e1b73808b612b84289f9971dd0c52081.jpg)
金と銀。
ギンランは、
もう少し小ぶりでさりげない。
たくさんの人たちのなかで、
限られた人生のなかで、
会える人と会えない人がいる。
会えたこと、一緒に歩けたこと、話ができたこと、
不思議な余韻をひきずりながら、感謝する。
名は聞かない。
お互いに名前を知らずにお別れをする。
それでいい。
そういえば、カンボジアの村々でも、
名を知らないままの「知り合い」が多くいる。
出会って、会話をし、一緒に作業をしたりしていても、
名を聞かない、名を名乗らないことなんて、珍しくない。
「おじょうちゃん」
「兄さん」「姉さん」
「おちびちゃん」
そんな風に相手を呼べば済んでしまう。
それでいい…。
道のあちこちにヤマボウシ。
ぴょこんぴょこんと顔をもたげて咲いていた。
また来ます。それまでしばらくさようなら。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/42/583ed16d6ab90026c2194ba788006ea5.jpg)
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