イチリンソウ、ニリンソウ、サンリンソウ。
キンポウゲ科の植物にも、いち、に、さん。
いずれも3枚の葉の中央から花を咲かせる。
ぱっと見ただけでは見分けがつきにくく、
葉のつきかた、
花の大きさ…
彼らと向き合い、いくつかの手がかりを探してみるとなんとなく、
それぞれの個性が見えてくる。
サンリンソウに会えたのは初めてだった。
いち、に、さん、なんて、
勝手にまとめられて迷惑かもなぁ。
彼らは . . . 本文を読む
あれれれれ。
集めたわけではないのだけれど、白がいっぱい。
梅雨に向かうこの季節、
地面から顔を伸ばす花たちは、
白いお顔が多い気がする。
ツマトリソウ
葉の先っぽを深緑に染めていて、
さりげないお洒落さん。
マイヅルソウ
写真で見るとアップだからか、
こんなに小さいとは思わなかった。
とっても生命力が強いのか、
切株にもこんなにたくさん。
小さな生き物は、仲間と一緒に強くなるのね。
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徐々に湿っぽくなってきた。
そろそろ梅雨がやってくる。
あぁ今これが食べたいなと思うもの、
不思議とそれらも交替してくる。
レモンを細かく刻み、ヤシ砂糖と塩をまぶして寝かせておく。
それを鶏肉と組み合わせて食べたくなった。
旬のニンニクを香ばしく炒めたら、
コブミカンの葉を加えて香りをだして、
そこに鶏肉。
根元を刻んで乾燥させたレモングラスも少々ぱらり。
辛いのがお好みならばトウガラシももち . . . 本文を読む
たしか、
お盆の一連の儀礼が終わって、
雨季もそろそろ終盤だという、そんな頃。
さぁ稲刈りだ。
農作業も調理もものすごく手際よい。
肉付きのよい身体なのだが、とにかく何でも早い早い。
ゆっくりやっているようで、いつのまにか終わってる。
何を言うわけでもなくて、文句も自慢も何もない。
少なくとも私にはそう見えた。
そんな彼女が大好きだった。
稲刈りと聞き、私もいそいそついていく。
雨あがりの朝、 . . . 本文を読む
ぱたっぱたぱたっぱっ
新緑の間から、
ゆったりと羽根を動かし、
アサギマダラが空を舞う。
ずいぶんゆったりとしてるんだねぇ。
私がつぶやくと、
蝶だもの、
そんなにパタパタ羽ばたかないものでしょう。
と母が言う。
それもそうだね、
思わず羽根をパタパタ勢いよくばたつかせている様子を想像し、
それはないかも。
思わず笑った。
秋が訪れるころ、
南の方へ移動していくのだろうか。
風でも吹こ . . . 本文を読む
辛いこと、悲しいこと、もどかしいこと。
幸せな瞬間、喜び、楽しみ…
たくさんの経験を経て歩いてこられた方々の一言は、
その一言だけで深みがある。
ものは考えよう。
ある日ラジオを聴いていたら、ある舞台俳優さんの一言。
お母さまがよくおっしゃっていたのだという。
物事をポジティブに捉える方だったそうで、
ネガティブに思えることも、「ものは考えよう」。
そう転じて、ポジティブに生きられていた。
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美しいもの、面白いこと、
世の中にはたくさん溢れているから、
そっちを見よう、そちらに触れよう。
知らないほうがよいこともある。
気がつかなかったほうがよいことも、
分からなくてよいことも、ある。
知ってしまった、気がついてしまった、
分かろうと頑張ってしまった、
それで傷ついてしまったとしても大丈夫。
可愛らしいもの、笑ってしまうような出来事が、
周りにたくさん溢れているから、大丈夫。
ク . . . 本文を読む
そういえば、誕生日だった。
ちょうどカンボジアのお盆にあたる時期だったので、
寺院に食物を寄進しにいき、そのあとでふと、
そうだ、ダムを見に行かないと。
なぜかそう思ったのだった。
じりじりとお日様が照りつける暑い日だった。
バイクの後ろに乗っかって、
ストゥントラエンからラタナキリに向かう国道を走った。
セーサーン川を堰き止めて造られたダム。
2017年7月から既に貯水が始められていたよ . . . 本文を読む
わー、今日すごく会いたかったの。
ツリバナ。
うれしい。
道すがらに出会った女性が、
私たちと一緒に喜んでくれた。
歩いていると、たくさんの人たちに出会う。
多くは多くを知らぬまま、あいさつを交わして通り過ぎる。
けれども時々、目と目が合って、なんとなく気が合って、
そのまましばらく一緒に歩く、
ポツリポツリと話をしながら。
そんな出会いがあるのです。
山の林の植物たちを、本当によく知っていて . . . 本文を読む
ぐぐっすいっ、ぐぐっすいっ…
イモムシくんが登っていく。
「中腹」でみつけた二枚の葉っぱ、
どうもお気に召さなかったご様子で、
さらに上を目指される模様。
あらぁ。周りにいくらでもお手軽な樹があるのにね。
それでもそれがいいのかしら。
すみません。母がこう言っていますけれども…。
イモムシくんは、
当然ながら私たちの話になんか振り向きもせず、
ぐぐっすいっ、ぐぐっすいっと上がってく。
ヤ . . . 本文を読む