マンハッタンラブストーリー 第３回 Cの回

【第３回ストーリー】
別所（及川光博）と千倉（森下愛子）は付き合うことになり、別所にふられた赤羽（小泉今日子）は「マンハッタン」に来なくなってしまう。店長（松岡昌宏）は赤羽の来店を待ちわびていた。また店長は、妻子ある土井垣（松尾スズキ）と千倉が抱き合う現場を目撃していた。ある日、マンハッタンで、千倉は土井垣に別れ話を切り出すが…二人は別れられない。
土井垣が娘を連れて中央TVへやってきた。千倉の勧めもあって、娘は千倉脚本のドラマ『軽井沢まで迎えにいらっしゃい』に出演しているのだ。が、土井垣は、主演男優の船越英一郎（船越英一郎）と娘の絡みが激しすぎて見ていられない。現場にダンス指導に来ていた別所に、千倉とは昔からの付き合いだと語る。元々女優志望だったが芽が出ない千倉に脚本の仕事を勧めたのも土井垣だという。
別所と付き合い始めてから『軽井沢～』の視聴率も落ち、スランプに陥る千倉を別所は必死に励ます。店長は、そんな別所が健気に思えてくる。一方、訛りがひどいアナウンサーの江本しおり（酒井若菜）は、土井垣から標準語の指導を受けることに。以前からお気に入りの江本に毎週会えるのが嬉しくて舞い上がる土井垣。
コーヒーとアイスクリームしか注文を受けないという店長の意志とは裏腹に、女性客からナポリタンの注文が入り、店長はバイトの忍（塚本高史）が作ろうとするのを阻止しようとするが…（公式HPのストーリー紹介より抜粋）


この回でドラマにお約束があることが視聴者にほぼ判明。

１　タクシーを拾う土井垣というオープニング
２　店長が赤羽さん関係の心の中の賭けに負けるたび、マンハッタンが純喫茶から遠のいていく
３   忍君は上記２の賭けが負ける事を見越して、ちゃんと準備している
４  レギュラーの過去の再現フィルムの合図は、「聞かせてちょうだい。」、終わったら「よく話してくれたわね。」
５  誰の再現フィルムでも演じるのは猫背椿だ
６　二人の恋を成就させる為、店長がネクタイとベスト、ヒゲを取り、自分の姿は見せずに、「人生と経験と魂を込めて」コーヒーに例えてアドバイスする
７　そのおかげでラブラブになった二人の、ありえないCGでのロマンチックなシーン
８　うまく行ったと思ったら、ラストにどんでん返しがあり、店長が「ええ～っ！」とひっくり返る

他にも小ネタ的にはいっぱいあるけどキリがないし、ホントに小ネタなので省略。
でも、お約束の「８」はある意味リアルな描写ですよ。
現実世界でも、恋愛に関しては「言ったこととすぐ違う行動をする」「先にした行動と矛盾する行動をする」なんてことはザラですからね。
普通の人は恋愛以外でそんな行動することは少ないのに。
しかも、こういう行動する時は本人にもなぜそんな行動するのか分からなかったりすることが多いですからね。
このドラマは、そんな恋愛の理屈の通じない部分を情け容赦なく笑いの標的にしてるところが大好きです。
他人の恋愛はうざいか娯楽の二者択一。
店長みたいに暴走するほうが変なのです。

店長以外のキャラクターもドラマに馴染んで暴走気味に動き始めてきました。
とくに「恋するモード」から「やぐされたモード」になった小泉今日子がよかったです。
個人的にはやぐされモードのほうがかいわいくて素敵だ。

喫茶マンハッタンの状況
例によって店長は心の賭けに負けてメニューにナポリタンが加わりました。

店長
ひたすら赤羽さんの来店を待つ日々（なぜ？）
で、赤羽さんが原因でナポリタンをメニューに加えるハメになったくせに、赤羽さんが食べたら「食べてる。私のコーヒーを一度も飲んでくれなかった赤羽さんが、見よう見まねで作ったナポリタンを黙々と食べている…」と喜ぶ（？）姿が微妙にかわいい。
でもお客の恋愛事情には例によって好奇心いっぱい。
BとCとDの関係に、今回もちょっとコロンボモードで暴走乱入するのであった。
実はこのドラマで一番正体不明な存在なのだが、分かりやすいはずの常連客のほうが店長と同じく視聴者も「なんでだ～！」とか「そうくるか～！」とツッコミたくなる行動をするので、一番良くて「変人」、思い切って言えば「キ●ガイ」な彼が一番まともに思えてくる。

忍くん
「ほとんど」を通り越して「完全に」エスパー。
そして元木更津のアニとは思えない有能さ。
相変わらず店長のフォローは完璧。
でも、よく考えたら店長と同じくらい正体不明（受け手の二人が正体不明ってどういうドラマだよ）

赤羽さん（A）
絶対やぐされてるほうがかわいいって！！
ベッシーとはマジでいい友達になる。
マンハッタンには毎週「軽井沢まで迎えにいらっしゃい」を見に来てる（このシーンは夜はほとんどお客が来ないくせに開けてる喫茶店のムードが出てて好きだ）

べっしー（B）
けなげ。
彼がけなげだとなぜかドラマがまったりするんだよなあ…て、当時のミッチーのベイベー達はどういう目でこのドラマ見てたんだろ？

千倉（C)
土井垣（D)
フジテレビが力入れまくりのドラマ「白い巨塔」の裏番組に、森下愛子と松尾スズキの不倫物語で勝負とはいい度胸だったTBS……と言いたいのですが、この回がオンエアされた２００３年１０月２３日は日本シリーズが大幅に延長したため、1時間50分遅れで23:50からのスタートだったんです。それじゃ深夜ドラマだよ＜翌週に延ばせなかったのか？
この回のクライマックスになる二人のロマンチックな大人描写でCとDは心を通わせるんですけど…

えもやん（E）
まだ裏の性格が悪いっぽい描写のキャラクターだけ。
店長ともほとんどからんでいない。
が、この回のラストで土井垣（D)との不倫現場が写真週刊誌に掲載されてしまい、店長をひっくり返らせる。
もっとも店長は誰がエモやんか週刊誌見るまで把握してなかったんですけど。

船越栄一郎

まだ劇中内ドラマ「軽井沢まで迎えにいらっしゃい」での画面にしか登場していない。ちなみに「軽井沢まで迎えにいらっしゃい」内での彼はすごく楽しそうです。

イボリー
正直言って、このドラマで尾美としのりの評価が自分の中で急上昇しました。

●３話終了時点のドラマ内の人間関係状況。

赤羽伸子（Ａ）：「いい男友達」的友達になる。
　↓
べっしー（Ｂ）：Cの思いに気づき、別れを告げる。けなげだ。
　↓
千倉真紀（Ｃ）：自分の思いを素直に指で空中に書く。
　↓
土井垣（D）：ちなみに店の相関図では奥さんは「 D´」と表記される。
　↓
江本しおり（E）：アイドルアナなのに、土井垣との不倫を写真週刊誌に撮られる。