東洋はり医学会 大阪支部

(一社)東洋はり医学会は60年、大阪支部も50年以上、経絡治療はり専門臨床家の学術を支えてきた勉強会・講習会の団体です。

12月16日支部会の感想 東洋はり医学会大阪支部

2018年12月26日 20時00分50秒 | 支部会感想
12月16日支部会の感想 東洋はり医学会大阪支部

12月のメニュー

各部事業報告・3分間スピーチ
個人年間研究テーマ発表
支部年間研究テーマ「刺鍼と脉状変化の検証 其の4」纏め(座学)

    午後より
指導講座 高等部「ナソ・ムノ」実技
実技 基礎班、研修班合同「個人年間研究テーマ」実技としての検討
実技 支部年間研究テーマ「刺鍼と脉状変化の検証 其の4」確認

支部会終了後、忘年会


感想
3分間スピーチ
其の1
今回は「身口意の法則」についてのスピーチでした。
身口意(しんくい)とは密教で説かれる法の一つで、人間の行動、言葉、意識(心)をあらわしており、その人自身の無意識レベルでの習慣を指しているようです。
 やっている事、言っている事、思っている事が一致していれば夢や目標達成が実現し、逆にバラバラの状態だと、うまくいかないというものでした。
 自分の身口意を捉え、夢や目標に向かって新しい自分に変わる為にも、平素より身口意の一致を意識し行動する様、心掛けたいと思いました。

其の2
3分間スピーチは、”身口意の法則”という本を読んででした。
事を成すには、身体、言葉、意識を一致させなければならない。
という事ですが、なかなか難しい。
一番意識が問題でしょうか。
努力し続けなければ、と思います。


個人年間研究テーマ発表
其の1
個人個人、年頭に掲げたテーマに沿い、この一年間の努力の成果、問題点の発表でした。
色々な意見等を聞くことによって、また一つ上をめざして、頑張ろうと思いました。

其の2
 各人、脈診や刺鍼技術の向上、治療時間の短縮等々、個々の取り組みなどの発表がなされ、それぞれ熟達者よりのご助言を頂きました。
 各人、年始に掲げたテーマに従って一心に行動されており、まさに身口意一致を思った次第です。
又、個別に熟達者よりディスカッション形式でご助言頂ける時間を取ってもらえた事はとても勉強になりました。


指導講座「ナソ(頸肩腕部)・ムノ(腰仙部)治療」実技
其の1
 今回は本会で用いられる標治法の病的所見であるキョロ、生ゴム、枯骨(かれぼね)についての触察が行われました。
 実際に講師の先生の指導のもと、手から手に上記三所見について触診させてもらいました。
枯骨、生ゴムについては皮膚所見と皮膚を軽く押圧する事で何とか触知できましたが、キョロについては中々触知出来ませんでした。
キョロは皮膚のすぐ裏に存在し、相当軽い圧で指腹を皮膚面にゆっくり滑らせて触診する必要があるとの事です。
何度か触診させてもらい、微妙ですが「これかな〜?」と言う感覚があったので、講師の先生に確認してみると、正解でした。
 しかしながら、キョロ所見を手際よく触診できる様になる為には、これは相当鍛錬が必要だと思いました。
今後、その折りに触れて意識して触診すべく励みたいと思います。
 
其の2
先月の座学ではわかりにくい、所見を実際に取ってみて、少し捉え方がわかってきましたが、やはりまだ、もっと触っていかないと理解したとは言えない状態でした。


支部年間研究テーマ「刺鍼と脈状変化の検証 其の4」
其の1
 術者が受け手に切経から抜鍼まで一連の操作を行い、検脈者達がその脈状変化を診ながら(皆で確認しながら)、術者に指導する形式で補法の実技が行われました。
 自分は押手が重く、左右圧も強いので、今後もっと注意していきたいと思います。
 又、刺鍼時によく鍼体が撓んで、皮膚への接触がわからなくなる事が多いので、来年はこの辺の技術向上をテーマに励みたいと思いました。

其の2
刺すのに慌てたりで、脈の変化に出てしまい、良くなかったようです。


今年最後の支部会で、後に忘年会も有り、気もそぞろ。
まだまだ、人生においても、技術においても修業が足らないようです。
来年、もう少し良い治療のできるように、身口意を一致させていきたいと思います。


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随時、聴講・入会受け付けております。
聴講初回は、無料、2回目以降は、学生1500円、有資格者3000円となっています。
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お問い合わせやご質問は、メールにて 

または、お電話にて、
  0721-52-5999   阿部はりきゅう院

までご連絡下さい。


東洋はり医学会 趣意書

 文化の進展は瞬時の猶予をも許さず、今や鍼灸術も世界の医学界に登場するところとなった。
 翻って国内においては、これが科学化の掛け声と共に種々な研究が進められてはいるが、その大勢は鍼灸の臨床における諸現象を現代医学によって解明せんとするものの如くである。即ち、経穴を刺激の部位となし経絡はほとんど顧りみない状態であるが、かくては数千年の伝統を誇る東洋医学の真髄を学ぶことは全く至難となる。
 病体を気血の変動とし、その病変を経絡の虚実として統一的に把握し経穴を診断と治療の場として補瀉調整する経絡治療こそ鍼灸術本来の正道である。しかして、この学理と術技を体得せしめて、真に病苦除去の実力ある鍼灸人を育成することこそ、その科学化に優先すべき必須要件であるが、不幸にしてこれを誤る時は、その鍼灸術、すなわち我が祖先の偉大な文化遺産を後世に伝承することは全く不可能となる。
 ここにおいて、我々志を同じうする者、相図って東洋はり医学会を結成し別紙綱領の完遂を期す。
 以上の主旨を諒とせられる同志は、来って本会に投ぜられんことを広く業界の諸君に訴える次第である。


綱  領
1.我々は臨床を通して古典を再検討し、病体を通じて経絡経穴を把握し、以て伝統的な鍼灸術の本道を体得せんことを期す。

1.我々は正しい経絡治療の学理と術技を修得することによって、鍼灸人としての人格と実力を涵養し、以て鍼灸家の社会的地位を確立せんことを期す。

1.我々は古典による経絡理論を正しく理解実践し、経絡経穴の普及啓蒙に努め、以て偉大な祖先の文化遺産を伝承せんことを期す。







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