自白テープができるまで(布川事件・杉山卓男さん)
1.27に、松戸の東葛総合法律事務所でおこなわれた布川事件学習会で、杉山卓男さんが自白テープについて語っている部分です。
桜井昌司さんの自白テープは改ざん。再審裁判でも大きく取り上げられました。
いっぽう杉山卓男さんのテープは「清書」です。
むろん証拠の改ざんは最近の検察絡みの事件でも話題になったように大問題ですが、実は警察官と検察官による取調べの全面可視化を法制化しようという動きに反対している人達が推し進めていこうとしている「一部可視化」のお手本のような録音がこの杉山さんの自白テープなのです。
捜査官はこう言います。
「こう聞かれたらこう答えろ」
「今まで調書にしてきたようなことを喋ればいい」
「わからないことは今のうち聞け」
「調書を読んで聞かせるからこのように喋るように」
「この前のテープは失敗したからもう一度やる」
「今日のはうまくいった」
つまりやっていないことをやったように自白させ、それをその通り喋らせる。
空想の作文を口で読み上げさせただけのものです。
しかも失敗すれば録音のやりなおし。うまくいくまで何度も繰り返させる。
元の原稿(自白調書)が真実でない以上、それをなぞって出来たテープに何の証拠価値があるというのでしょう。
しかし、残念なことに我が国の警察・検察はこういう可視化で良い、と言っているのです。
全面可視化、それも法律として明文化する。
えん罪の発生防止のためにぜったいに必要です。
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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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東葛総合法律事務所友の会
1.27に、松戸の東葛総合法律事務所でおこなわれた布川事件学習会で、杉山卓男さんが自白テープについて語っている部分です。
桜井昌司さんの自白テープは改ざん。再審裁判でも大きく取り上げられました。
いっぽう杉山卓男さんのテープは「清書」です。
むろん証拠の改ざんは最近の検察絡みの事件でも話題になったように大問題ですが、実は警察官と検察官による取調べの全面可視化を法制化しようという動きに反対している人達が推し進めていこうとしている「一部可視化」のお手本のような録音がこの杉山さんの自白テープなのです。
捜査官はこう言います。
「こう聞かれたらこう答えろ」
「今まで調書にしてきたようなことを喋ればいい」
「わからないことは今のうち聞け」
「調書を読んで聞かせるからこのように喋るように」
「この前のテープは失敗したからもう一度やる」
「今日のはうまくいった」
つまりやっていないことをやったように自白させ、それをその通り喋らせる。
空想の作文を口で読み上げさせただけのものです。
しかも失敗すれば録音のやりなおし。うまくいくまで何度も繰り返させる。
元の原稿(自白調書)が真実でない以上、それをなぞって出来たテープに何の証拠価値があるというのでしょう。
しかし、残念なことに我が国の警察・検察はこういう可視化で良い、と言っているのです。
全面可視化、それも法律として明文化する。
えん罪の発生防止のためにぜったいに必要です。
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2011年2月12日(土)13時
「ショージとタカオ」上映会inまつど
松戸市民劇場にておまちしています。
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東葛総合法律事務所友の会
刑事訴訟法・可視化
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民主党・松野信夫議員の発言
http://www.kobakentaro.jp/faq/2008/0603/index.html より
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しかし、逆に考えると、一部の録画、録音だけということになりますと、私はかえって弊害が出るおそれもある、このように考えております。というのも、要するに、無理やりに自供を迫って自供させる、そこのところはビデオに撮らない。もうでき上がった、もう観念をして自白をした、その後の言うならばおいしいところだけビデオに撮る、そういうのを場合によっては裁判員にも見せるということになると、実はそれがうその自白、うその自供だった場合でも、裁判員はそういうきれいにでき上がったところだけ見せられるということになると、ああ、この自白というのは真実だというふうに誤解をしてしまうおそれがむしろあるのではないか、この点をやはり考えなければいけない。
ですから、やるなら私はもうやっぱり最初から一気にやらなければいけない、特に警察段階で一気にやらなければいけない、これを私どもは考えた、これが一つと。
それから、もう一つ指摘したいのは、確かに警察、検察の方で、長時間の取調べはいけませんとか、あるいは脅迫的、威迫的な取調べはいけませんとか、そういうような指針を出しておられる。しかし、これはまあ言うならば当たり前のことでありまして、残念ながら、これまでの歴史を見てまいりますと、そういうふうに一定の文書なり何なりで指針は出される、犯罪捜査規範というのもきちんと書いてある、こういう違法な取調べをしちゃいかぬと、あるいは取調べの相手方の気持ちも十分踏まえてやりなさいと、そんなことはちゃんと書いてあるけれども、現実にはそうなっていなかったという長い歴史があるわけです。
そういう歴史をひもときますと、やはりここで思い切って全面的な可視化をしなければ、幾ら何回も何回も適正化適正化というのばかり繰り返していても現実には一向に適正化がならない、こういう歴史を私たちは学習すべきだと、こう思います。
民主党の良心的な国会議員のみなさんにひとがんばりをお願いしたいところですね。
東葛総合法律事務所友の会