道東を発見する旅 第3の人生

能力の低い人ほど自己評価が高い、無能な働き者と有能な怠け者、人を喜ばせようという気持ちを持っていない

今日は、読みかけの本からサワリを紹介します。

能力の低い人ほど、自分を過大評価する

能力の低い人は、能力の低さゆえに自分のレベルを正しく評価できない。同様に他人の能力も正しく評価できない。その結果、能力の低い人は楽観的に自分を過大評価する。

池谷裕二 自分では気づかない、心の盲点 完全版 講談社 ブルーバックス 45ページ

引用終わり

感想1

いきなりであるが、ある本から引用させてもらった。

これをダニング=クルーガー効果と呼ぶそうだが、大事なポイントは、能力の低い人でも訓練を積めばスキル不足に気づき、自省できることだと書いている。

つまり、能力の低い人は、決して無能というわけではなく、単に未熟なのだそうである。

この本の、この部分はこれで終わりではなく続きがある。引き続いて概略だけを引用します。

この事実を知った時の反応である。

能力の低い人は、この話(無能な人は自己評価が高い)を聞いた時、次のどちらの反応が見られるでしょう? 

という質問に対して、どちらの反応を示すのだろうか。

1 いるいるそういう人

2 もしかしたら私もそうかも

引用終わり

感想2

自分は、これを読んだ時、「いるいる そういう人」を選んだのだが、正解は1だそうである。

したがって自分も能力の低い人に分類される。なぜでしょうか、続きをお読みください!

再び引用

電車の中でお年寄りに席を譲らない人がいたら、それは気の利かない人である。しかし、本人は「自分が気が利かない」と思っているだろうか。きっと思っていないだろう。

なぜなら、お年寄りが困っていることに気がついていないからだ。仮に気づいているのに席を譲らなかったら、それは意地悪な人だ。

自分はどれだけ気が利かないかを自分では知ることができない。一方、逆の場合、自分が気づいていることを他人が気づいていない場合、「どうしてあの人は・・・」と憤慨する。

他人の顔は見えても自分の顔は見えないように、他人の欠点(認知バイアス)には気づけても、自分の欠点には気づけない。

だからヒトは「自分は公平で正しいのに他人は視野が狭くて偏見に満ちている」と考えがちである。これを「バイアスの盲点」と呼ぶ。

もし他人に憤りを感じることがあったら、「自分もまた完璧な人間ではない」ことを思い出そう。

世の中、完璧な人間なんて一人もおらず、全員が「ココロの盲点」を持っている。

だからあるヒトが完璧ではなかったといって怒る根拠に値するのだろうか。

当たり前のことが当たり前に起こっただけだ。そう考えるだけで、たいていの腹の虫は収まるものだ。

引用終わり

感想3

読み終わっても、なんとなくスッキリ感がない。

なぜだろうかと考えてみた。きっと電車の例が良くないのだろう。

年寄りや妊婦に席を譲る譲らないは人それぞれだし、気が利かないから無能である、と断定してしまうのも早急すぎるように思う。

ココロの盲点を結論づける論理展開が不十分に感じるの。

そこで、「仕事において無能である場合」についてネットで検索してみた。

以下、次のサイトからの引用です。

[無能な働き者の4つの特徴]もう無能とは言わせない!有能な怠け者になる有効な方法をご紹介! https://welq.jp/5146

そもそも無能な働き者ってどんな人?

会社の経営などが悪化して、リストラをしなければならなくなった時には、低いパフォーマンスのひとが解雇されることが多いと言われています。

どれだけ一生懸命に仕事をしている人でも、毎日真面目に働いている人でも会社にとっては迷惑な存在になっている場合もあるそうです。

それが、「一生懸命に働いているけど結果がついてこない人」だと考えられています。

このような人は、さまざまな原因から会社では嫌われた存在になる可能性もあるそうです。この「無能な働き者」は、会社にとって迷惑になることが多いと言われています。

反対に、手を抜いているけど結果を出している人は、「有能な怠け者」だと考えられています。このような人は、怠けていても会社のプラスになる存在なので、頼りにされることが多い傾向があるそうです。

注:原文では4つの特徴をあげて、それぞれについての解説がのっていますが、ここでは4つの特徴を列挙し、この記事に関連した項目の解説を引用しています。

1、他人に迷惑をかけていることに気がつくことができない

2、他人よりも上の立場にいると思っている

3、自分の非を認めない

4、勝手な行動をする

注:4つの特徴のうち、「他人よりも上の立場にいると思っている」の解説を引用します。

自分は誰よりも一生懸命に働いているのだから、誰よりも偉い存在なんだと思うことが多いと言われています。

また、仕事での結果ではなく過程を重視する傾向があるようです。

このような考えを持っていることから、常に周りの人に対して上から目線でものを言うようになると考えられています。

その結果、まわりのひとからは「結果を出していないくせに偉そうに」「仕事ができないくせに上から目線で腹がたつ」と思われるようになってしまうと言われています。

一人でも「無能な働き者」がいることで周りの人の仕事が増えるだけではなく、このような対応をされるようになるため、ストレスを人に与えやすくなるようです。

また、自分がこのような悪影響を及ぼしていることにも気がつけないため、「厄介な存在」になってしまうそうです。

引用終わり

感想4

上記の「いるいる、そういう人」を選択させる問題は、このコンセプトを説明するために作られたように思います。

他人よりも一生懸命働いているから、怠けているように見える人より自分のほうが上で偉いと思い込んでおり、自分の能力のなさに気がつかず、迷惑をかけていることに気がつかず、それゆえに非を認めず勝手な行動をする、という流れになるのでしょうか。

これのアナロジーで「電車の中で席を譲る」べき状況に気がつかないという喩えになったのでしょうか。

著者にケチをつけているわけではないことをご承知ください。

最初に、無能な人は能力が低いわけではなく未熟であるという事を書いておられますが、一般に、このような人が年をとって大化けするとは思えず、ひどくなるというように思います。ただ、人間はいつでも変わることが出来るので誰にでもスキルアップすることが出来るとも思います。

さて、このネット記事では、無能な人の対極にある「有能な人の特徴について」も5つの特徴が書いてあります。

以下、ご紹介しますが、無能な場合と同様、特徴を列挙し、自分が興味を持った点だけ解説を引用します。

有能な存在である人の5つの特徴

人を喜ばせようという気持ちを持っていない

できないから助けてもらうという考えを持っていない

しっかりと先を見ている

「忙しい」「大変」をあまり使わない

優先順位を付けることが出来る

人を喜ばせようという気持ちを持っていない(の解説文を引用します)

無能な人は「人を喜ばせたい」という気持ちから余計な判断をすることが多いと言われています。

しかし、反対に有能な人は「人から喜んでもらおう」という気持ちを持っていないことが多いそうです。

必要以上に働きすぎる、努力をしすぎる、などの集団の中で目立つような行動をあまりしないと言われています。

それだけではなく、自分を批判する声や周りからの敵対心などをしっかりと受け止めることができる人が多いそうです。

しっかりと受け止めた上で自分自身の努力の基準を決めて仕事を行うことが多いため、効率の良い仕事が可能になると考えられています。

引用終わり

最後に

前半の部分は、本のごく一部分だけの引用です。新書版ですが、結構たくさんの例題がのっているので興味のある方は本を読んでください。またネットの記事も読んでみてください。

自分は、新しい事に挑戦する時、自分なら出来ると甘く考えて始めてしまい、やりだして頭を抱えることが多いです。

だから、きっかけとなった設問に対しては、反応は人それぞれであり、その人の対象への興味や習熟度によって大きく異なると思っています。

自分の仮説ですが、この設問では「無能かどうか」と分けるのは難しく、むしろ「無能な働き者になっている事に気がつくかどうか」という主題で設問を考えたほうがいいと思いますが、ではどんな質問がいいのか、と問われるとさっぱり分かりません。

それと後半部分の人を喜ばせる云々のくだりにとても興味を持ちました。

もとより、このブログは自分の頭を整理するために書いているのですが、いつも「こう書けば喜ぶ人もいるだろう」なんて考えていることも多いのです。

ツッコミどころはまだまだありますが、今後、さらに展開できればいいと思っております。

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