元気の素 SMAPに愛を叫ぶブログ

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「日暮し」別れたくない欲

2005-07-31 | 本ー小説・絵本など読書がらみで
宮部みゆき「日暮らし」を読んでいる。
ずっと読書などの気分ではなかったけど。
そうもいかない事情があって読み始めた。

架空の話を読んでいれば、現実の問題からわずかの時間でも逃れられる。
そんな感じで楽しんでいた。
でも、やっぱりこの本の場合、そうは問屋が卸しませんでした。

美少年で、賢い、弓之助がいうんですよ。

   人は欲深いものだと、叔父上はよく言います。
   わたくしが、生き物と別れるのは嫌だ、だから飼わないというのも欲だと。
   一度自分が親しく思ったものが、どんな理由であれ離れてゆく。
   それが我慢できないというのも、立派な欲だと。
   それでも、その欲がなければ人は立ちゆかない。
   そういう欲はあっていいのだ。
   だから、別れるのが嫌だから生き物と親しまないというのは、
   賢いことではないー
   そうして、いつか別れるのではないかと、
   別れる前から怖れ怯えて暮らすのも、愚かなことだと教わりました。
   それは別れが怖いのではなく、
   自分の手にしたものを手放したくないという欲に、
   ただただ振り回されているだけのことなのだから。

弓之助の叔父さまみたいな人、側にほしいなぁ。
欲をむき出しにしている大人って、醜いじゃない?
その欲を、認めてくれて、それが人であると言ってくれて、すごく嬉しいし、安心する。自分は自分のままでいいんだって言われているようで。
だけど、愚かであることも教えてくれる。
手にあるものを失くすことを怖れていては、手にある幸せを感じることはできないもんね。
分かってはいても、なかなか思い切れないんだけどね。
素敵な叔父様や、美少年に時々言ってもらえると、がんばれるかも~。


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