ひとりごちごち

狭いながらも楽しい我が家♪
**愛犬「なると」との生活**

「アガサ・クリスティ展」行ってきました

2010年05月05日 | 日記
連休で実家に帰省していたのですが、両親と東京国際フォーラムで行われていた「アガサ・クリスティ展」に出かけてきました。

私はアガサ・クリスティの本がすごく好きで、戯曲は読んでいないのですが、その他は殆どの作品を読んでいます。お気に入りはエルキュール・ポワロとミス・マープル。なので愛読してはいるのですが、2人の最後のお話の「カーテン」と「スリーピング・マーダー」は読んでないですどうしても読む勇気がなくて、手が伸びません。どうしてもあの2人が死んでしまうのは嫌なんですよね

展示品は多岐にわたり、彼女のプライベートフォト(ってのもヘンですが)とか、愛用のタイプライター、各作品の初版本や映画のパンフレット、創作メモもあり、彼女の洋服なども展示されていました。かなり内容は濃かったと思います。

彼女の作品を読んでいると、昔のイギリスの上流階級の暮らしぶりが窺えるのも楽しみのひとつです。「夕食のための着替えをする」とか、朝はメイドがベッドまでお茶を持ってきてくれるとか。
映画とか、NHKやミステリチャンネルで放映されるドラマシリーズなどを見ていても衣装が素晴らしく、お屋敷やその調度品なども私と母は謎解きと同じくらいエンジョイして見ています。なので母は小説よりもドラマの方が好きみたいです。

会場には彼女のバイオグラフィーも展示されていたのですが、それを見た母が
「これを見ると『父親が亡くなり経済的に困る』みたいな記述があるけど(彼女はとてもお金持ちの家に生まれたそうなのですが早くに父親を亡くしている)、その後すぐに『声楽とフランス語を習うためにパリの寄宿学校に入学』ってあるのよ。これ、どういうこと?」とツッコミを入れていました。


出口のそばにグッズショップがあり、なかなか買えないようなものがあったので、購入してしまいました。


左上の四角い箱は、アガサの本の表紙がパッケージになった紅茶味のドロップ。
その下の黒いシートみたいなものは、アガサのサインが型押しされた合成皮革のブックカバーです。
アガサ・クリスティの作品の殆どは、日本では早川書房のハヤカワミステリ文庫から出版されているのですが、数年前からクリスティの作品だけを「クリスティ文庫」として再版しています。クリスティ文庫は普通の文庫本より少しだけ版が大きく、字も大きい。少し価格は高くなりますが立派な装丁です。



こんな感じ。
今回のこのブックカバーは、勿論クリスティ文庫もしっかり入る大きさです。


「アガサ・クリスティの晩餐会」は、彼女の作品に出てくる料理などのレシピを作品の文章とともに紹介した料理本。
材料的に日本で作るのには少し無理があるものも多かったりするけど、愛読者には楽しめる一冊だと思います。


そして、「ホロー荘の殺人」が「華麗なるアリバイ」というタイトルで映画化されることが決定したようです!



この夏にBunkamuraなどで公開が予定されているようですね。帰省したときに見られるかなあ・・・見たいなあ。

ということで、ファンとしては非常に嬉しいイベントでした。


私は(いいのか悪いのかわかりませんが)、新しい本をガンガン読んでいくタイプではなく、好きになった作品や作家の本を何度も読み直すタイプなんですよね。
クリスティなどはその最たるもので、文庫本がボロボロになってしまって新しく買い直したりすることもあります(笑)。
また、同じ作品でも出版社が違えば訳者も違い、好きな訳者の本は2冊買っておいたりします。特に新潮文庫のクリスティ本はなんだか少なくなっている気がするのでキープは重要です。
それを見てダンナさんが「ナゼ同じ本を2冊・・・?」と引いていましたが、でも、訳って本当に重要ですよ。
例えば「牧師館殺人事件」では、主人公の牧師レナード・クレメントの年若い魅力的な妻、グリゼルダ(わりと自由奔放な性格)についての表現がこんなに違っていたんです。

「グリゼルダは人を落ち着かなくさせる天才だ」
「グリゼルダは本当に人をいらいらさせる女だ」

これ、同じ文章を訳したんですよ。でも、この文章でのグリゼルダの印象は全く違いますよね。
上は小悪魔的な彼女の魅力をよく表現しているけれど、下の表現ではクレメントの妻に対する愛情すらも疑問視されてしまうような表現です。
でも、読んでいれば彼が妻にメロメロなのはよく分かるので、上の表現の方が私は相応しいと思うんですよね。
上の訳は新潮文庫版の中村妙子さんの訳です。彼女は他の作品でも雰囲気を実によくつかんだ、こなれた文章の訳をされるので大好きです。

話がそれてしまいましたが、これからもずっとクリスティの話は読んでいくだろうなと思っています。
あと、NHKとミステリ・チャンネルで放映される「名探偵ポワロ」シリーズも大好きです。これはキャストがほぼ全員イメージどおりで、また吹き替え版も熊倉一雄さんを筆頭に見事にイメージを守っています。さすがです。




アガサ・クリスティ展 ミステリの女王 その軌跡
東京国際フォーラム 相田みつを美術館内で6月13日(日)まで開催。

クリスティ文庫
早川書房の公式サイト。

映画「華麗なるアリバイ」公式サイト

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4 コメント

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Unknown (ナラリーノ)
2010-05-06 21:50:47
結婚式参加、お疲れ様でした。
なるとちゃんはお留守番…ですよね?
とらももママと離れて大丈夫でしたか?

「アガサ・クリスティ展」、面白そうですね~。
このような企画展をやっているとは知りませんでした。
熱心な読者ではないのですが
(なので、中村妙子さんの訳の話も参考になりました)
期日中に行ってみようと思います!
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ナラリーノ様 (とらもも)
2010-05-07 13:17:14
こんにちは!
私達が京都にいる間は、なるとは私の実家で両親と一緒に過ごしていました。私達がいない方が、なるとはイイ子ちゃんみたいです(笑)

クリスティ展は私も知らなかったのですが、母が見つけて教えてくれたんです。普段は実家からかなり離れたところに住んでいるのでちょっと有楽町まで・・・とはいかないのですが期間中に連休があったので行くことができました。
ナラリーノさんも是非行ってみてください!グッズも他にもありましたし、一部文庫本も販売してましたよ!
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Unknown (オスカル)
2010-05-07 18:57:21
とらももさん、こんばんは。
結婚式のブログに続けてコメです。
(私とらももさんのストーカーになってます?!)


私はアガサ・クリスティの小説は多分読んだ事がないのですが、NHKBS2でドラマ?映画?
時々やってますね。
最近も2~3作見ました。
確か「ミス・マープル」だったような・・。
草笛光子さんが声をやっていました。
結構好きなんです、あのシリーズ。
でもやっぱり小説読まないとダメですね・・。
母が本を多分持っていると思うんです。
読んでみます!
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オスカル様 (とらもも)
2010-05-07 21:02:36
こんばんは!こちらまでコメントありがとうございます。
ストーカーだなんてとんでもない(笑)コメントいただけるのは嬉しいです!

ミス・マープルは私はジョーン・ヒックソン産の主演したもの(多分オスカル様とは違うシリーズですね)の「予告殺人」を見たことがあります。
本で読んでいると自分の中でイメージが出来てしまってキャスティングに腹を立てる(笑)ことがあるんですが、先に映像を見てから本を読むと、読みながら登場人物の顔が浮かんできて話や人間関係が整理しやすくなるように思います。
外国の小説は名前を覚えるのが結構大変な時もあるので、そういう時はいいですよね。オスカル様も気が向いたら読んでみてください。
個人的にオススメは、ポワロなら「葬儀を終えて」や「メソポタミア殺人事件」「忘られぬ死」「アクロイド殺し」など、マープルだと「予告殺人」や「牧師館殺人事件」「動く指」とかですかね。ノンシリーズものでは「そして誰もいなくなった」もいいですよー。
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