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9人の完全体が作り出すファンタスティックな絵。これはカムバックしたZE:A「風の幽霊」のステージを見た感想だ。「風の幽霊」はオーケストラとテノールコーラスの壮大な雰囲気を生かした曲だ。楽器がひとつでも抜けると、ハーモニーを作り出せないオーケストラのように「風の幽霊」の振り付けも9人のメンバーの中で1人でも抜けると、まともな絵にならない。特に9人のメンバーが集団でジャンプしたり、風に流される幽霊のように素早く動いたりする動作は9人だからこそより引き立つ動作だ。また、歌うメンバーの細やかな手付きが見せる繊細な動作は、とっておきのポイントだ。しかし、華麗ながらも繊細な絵を描くような振り付けなので、音楽番組のカメラワークにとっては難しい課題になるだろう。このような理由から、音楽番組は9人のZE:Aのメンバーの顔と振り付けをすべてカメラで捉えるために奮闘した。どの番組が幽霊のように飛び回るZE:Aの動きをうまく捉えたのだろうか?(MBC「ショー音楽中心」は江原道(カンウォンド)・束草(ソッチョ)市で開催された「大韓民国音楽大饗宴 2013」が放送されたので除外した)
総評
「MCountdown」=「人気歌謡」≧「ミュージックバンク」
先週、4つの音楽番組の中に「風の幽霊」を最初から最後までうまく捉えた番組はなかった。どこも一つずつ物足りなさを残した。特に2節のジュンヨンとグァンヒの手の動きによって踊り出す他のメンバーの振り付けをすべて捉えた番組はなかった。“10アジアカメラマン”の連載以降、ずっと一位をキープしてきた「MCountdown」も同じだった。「MCountdown」は、前半良いカメラワークを見せたが、後半になるにつれ少しずつ見逃すポイントが増え、竜頭蛇尾で終わった。また、花で飾ったステージはきらびやかだったが、9人のメンバーが思う存分踊るには少し狭いステージだったので、残念だった。KBS 2TV「ミュージックバンク」は広いステージを用意してくれたが、ドンジュンのナレーションを一拍遅れてカメラで捉えたため、ケビンのパートとドンジュンのアップが重なるミスを犯した。SBS「人気歌謡」も同じく物足りない部分があった。2節が終わってドンジュンの「全部夢だ」の部分で特殊効果を用いたように、振り付けに対する理解度は高かったが、全体が見えてこそ動きが綺麗に映る部分をアップで捉えていた。
1.オープニング
「人気歌謡」>「MCountdown」>「ミュージックバンク」
ZE:Aは3人ずつ3列に並んで、一列から順番に振り付けを見せ、歌が始まることを知らせた。その後、9人が同時にジャンプをして、一列に並びそれぞれ違う方向に手を伸ばし、木のポーズをとる振り付けを披露する。「MCountdown」は3:3:3の振り付けで一列ずつ入れ替わる度に、フルショットで捉えた後、振り付けをアップで映した。最後の列の振り付けでは真ん中にいたグァンヒだけをアップで映したため物足りなさを残したが、視聴者が振り付けを十分に理解することができるカメラワークだった。9人が集団でジャンプをするシーンは正確に捉えたが、木のポーズをとる振り付けでは斜めアングルを使ったため、効果的なカメラワークで捉えることはできなかった。「ミュージックバンク」は3:3:3のオープニングをうまく捉えることはできたが、ジャンプのシーンではジュンヨンだけをアップにした。木の振り付けの時はその過程を詳しく見せてくれたが、いざ、完成した木は見せてくれなかったので残念だった。「人気歌謡」は3:3:3の振り付けからジャンプ、そして木になる過程から完成するまですべてを効果的に映し出した。
2.シワン
「MCountdown」>「ミュージックバンク」>「人気歌謡」
シワンを除いた8人のメンバーがモーゼの奇跡のように両サイドに分かれ、その間からシワンが登場し、ゆっくり前に歩いてくる。その後、再びメンバーたちが一列になってシワンを隠し、シワンはまた隊列の中から幽霊のようにゆっくり現れ、正面をじっと眺めるのがポイントだ。二列と一列、そして隊列の中から現れるシワンをカメラで捉えることも重要だが、シワンが隊列から抜け出し、わざとカメラを見ずに前へ歩き、正面を見ながら感情演技を披露する姿をうまく生かさなければならない。「MCountdown」は全シーンを効果的に捉えたが、シワンが隊列から抜け出す部分を下から見上げるアングルで捉えたので、シワンの感情演技を映すことはできなかった。しかし、シワンが正面を見るタイミングでアップにし、ポイントをすべて捉えることができた。「ミュージックバンク」はシワンが隊列から抜け出す前からアップで映していたので、最初は他のメンバーの肩と頭だけが映りどこか不自然だったが、シワンの感情演技だけはうまく捉えた。「人気歌謡」は斜めからフルショットで映したが、シワンが振り向いた後アップで映したため、効果的なカメラワークで捉えることはできなかった。
3.エンディング
「MCountdown」=「人気歌謡」≧「ミュージックバンク」
エンディングでZE:Aの振り付けはピークを迎える。ぎっしりと詰まった三角形を作った9人のメンバーは、うごめくかげろうのように両腕でウェーブを作りながら広がるが、突然集結するように踊る。そして、オープニングの時に披露した集団ジャンプを再度披露し音楽は終わる。「MCountdown」は下から見上げるフルショットで捉えたが、バラバラになったメンバーが再び集結するZE:Aの姿を効果的に捉えることができた。しかし、ジャンプするシーンでヒチョルだけをアップにしたため、物足りなさを残した。「ミュージックバンク」は、かげろうの振り付けを斜めで捉えた後、頭を下げたメンバーたちをアップにし、振り付けをまったく捉えることができなかった。それだけではなく、ジャンプするシーンをフルショットで捉えるかと思ったら、約2年ぶりに帰ってきたリーダに会えて嬉しかったのか、オープニングに続き、再度ジュンヨンをアップで映した。「人気歌謡」では観客の頭が画面の一部を隠し、邪魔になった。ジャンプするシーンも完璧ではなかったが、他の番組に比べて効果的なカメラワークを披露した。