少年トッパ

『ワールド・オブ・ライズ』の感想

 「この物語はフィクションです」という断り書きが出る映画は多いが、この映画では冒頭に「これはフィクションであるが、似たようなことは実際に起こっている」というようなテロップが表示される(すんません、正確な文言は忘れました)。うん、おそらくその通りなのだろう。アメリカに代表される先進国の傲慢さと、悪事に関しても人間同士の信頼関係を大切にする途上国の生真面目さ。その対比が鮮やかだ。

※お気に入り度→★★★★☆
※公式サイト→http://wwws.warnerbros.co.jp/bodyoflies/
 ものすごく怖いのは、平凡で真面目な建築士がテロリストに仕立て上げられていく場面。僕らはテレビとかで犯罪者を見ると「とんでもねー野郎だな」とか「いかにも悪いことしそうな顔じゃん」とか思うわけだが、それは単に騙されているだけかもしれないのだ。だとしたら、何を信じりゃいいんだ?

 そんなわけで辛辣で見応えある物語なのだが、ディカプリオ演じる主人公が恋に落ちてからの展開は少々甘すぎ。主人公も彼女も抹殺される、というような悲劇的な結末にした方が真実味が増したんじゃない? でもまあ、それだと後味が悪いので、これはこれでいいのかな。
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