『ロッキー・ザ・ファイナル』
いろいろとツッコミどころはあるものの、やはりあの音楽で盛り上げられると、拳を振り上げてロッキーを応援しちゃうのが人情ってヤツ。だよね?
ひとつ残念だったのは、息子の描き方。父親を支えてあげたいという気持ちでああいう選択(会社を辞めてトレーニングを手伝う)をするのはオッケーなんだけど、それなら何らかの形で実際に父親の役に立ったという場面を作らなきゃ。できれば、実社会で身に付けた知識を活かしてね。たとえば「食品業界で培った知識を役立てて、筋力アップのためのメニューを考案する」とか「コンピュータの知識を活かして相手の戦法を分析する」みたいな感じで。もしくは、いっそのこと猛特訓してスパーリングの相手を務めるとか。そうでなきゃ、ただ単に会社に順応できずに逃げ出したようにも思えるもん。息子君、その後の人生はどうすんのよ。
そういえば、パンフに誤った記載が多いってことで修正版が作られるんだって。良心的だよねぇ。それとも、よっぽどクレームが多かったのかな?
http://www.toho-a-park.com/gekigen/prockyfinal.html
『パッチギ! LOVE&PEACE』
前作に引き続き熱いノリ。それは結構なんだけど、あれこれ詰め込みすぎた上に構成に難がある(過去の場面を絡めすぎ)。それに、乱闘がコントのように見えてしまうのも困りもの。「密輸」の件があっさりと解決しちゃって、藤井隆が無罪放免されるのも不自然。とにかくもう、展開は強引だったり安直だったりする。
しかし、そういうマイナス要素を一気に覆すのが、ヒロインの中村ゆり! クライマックスでの長広舌には圧倒されちゃったもん。冷静に考えりゃ「ああいう場でああいう発言するのはどうよ」とも思えるんだけど、あの表情と口調で言われたら……ねぇ。
『LOVEDEATH ラブデス』
悪ふざけ満載のお遊び映画。それで2時間40分は長いだろうと思ってたけど、意外にも退屈することはなかかった。でもまあ、やっぱり最後の方はクドく感じたけどね。
『さくらん』や『龍の如く 劇場版』と同じく、こちらにもスターが続々と登場する。ミュージシャン系では主役の武田真治を筆頭に、大友康平、泉谷しげる、KAN、IZAM、パフィーの由美など。日本映画ファンが喜びそうなところでは、竹内力、寺島進、六平直政、大森南朋、津田寛治など。そしてキレイどころは、杉本彩、吉岡美穂、インリン・オブ・ジョイトイなど。あと、船越英一郎に森本レオに船木誠勝に……と、まあスターと呼べるかどうか分からない人もいるけど、みなさん嬉々として悪ふざけしてます。そういうのを眺めるのが好きな方なら楽しめるんじゃないかな。良識的な方にはオススメできません。
『恋しくて』
純朴な若者たちを描いた作品。あまりにも屈託がなくて、観ている側の肩身が狭くなったりします。そう感じたのは僕だけ? あと、オナラやウンコで笑いを取るのは、あんまり好きじゃないなぁ。
『渋谷区円山町』
前半は楽しい。女子高生と教師の恋愛が描かれているんだけど、深刻になりすぎず、さりとて軽々しすぎるノリでもなく、ほどよいキャピキャピ感と真面目さで物語が進むのだ。恋に恋する少女の可愛らしさに胸がキュンと鳴ったのは僕だけじゃないよね? 榮倉奈々の出演作を観るのは『僕は妹に恋をする』と『檸檬のころ』に続いて三度目だけど、今回が本人のキャラに一番合ってるんじゃないかな。流れる音楽も心地いいし、楽しい気分でスクリーンを眺めていたのよ。
ところが、後半になって物語はガラリと変わる。というか、まったく別の主人公による物語が始まる。今度は「いじめ」を題材にしているようだ。ここで観客は、というか、僕は途方に暮れつつ理解する。そっか、この映画って、オムニバスみたいな作りなんだ。しかし、それが分かっても、どうも落ち着かない。さっきまでルンルン気分(って死語か?)でスクリーンを見つめていたのに、なんでこんなに重い想い(これはダジャレに非ず)を味わわなきゃならないんだ? いや、これはこれで悪くないけど、前半との落差が大きすぎて、最後まで戸惑いが消えなかったのよ。せめて、ふたつの物語を交互に語るとか、そういう手法にできなかったのかなぁ。前半が大好きだっただけに、ちょっと残念。
『しゃべれども しゃべれども』
小粋で爽やかな作品。未熟な者たちがそれぞれに少しずつ自分の殻を破って成長していく姿が何とも愉快で、楽しい気分になった。
こういう映画の場合、実際の芸(この場合は落語)がサマになってなきゃ説得力がないんだけど、その辺も充分に及第点をクリアしてるんじゃないかな。国分太一、やるじゃん。香里奈と松重豊、それに関西弁の少年(森永悠希)もハマリ役。脇を固める伊東四朗や八千草薫もお見事。よく「映画の成功の鍵を握るのはキャスティング」と言われるけど、この映画に関してはまさしくその通りだね。
ひとつ惜しいのは、国分太一が舞台で新ネタを披露するまでの心の動きがキチンと描かれていないこと。完璧にやり遂げて万雷の拍手を浴びたわけだけど、そこまで上手く喋ることができた要因が何だったのかが不明瞭なのよ。あれじゃあ「酒を飲んだ勢いで上手くできた」って感じじゃない?
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