少年トッパ

『ランボー 最後の戦場』の感想を少しだけ ※ネタバレ少しあり

 観た人なら誰もが思うだろうが、ものすごく凄絶である。まるでスプラッター。人間の肉体が裂けて吹っ飛び、肉片や血飛沫が飛び散り、黒こげになった死体が硝煙の中で無数に転がる。目を覆いたくなるような残虐で痛ましい描写が延々と続くのだ。
 無論、最終的には「悪い奴ら」はランボーに倒される。でも、さっぱり爽快感は得られない。苦く重い後味が残るだけだ。しかし、そもそも戦争ってヤツは、そういうものなんだろう。勝とうが負けようが、死体だけらの戦場に残るのは虚無感だけなのではないだろうか。

 どこかで読んだ記事の中で、スタローンは「ミャンマーの人民が迫害されている現実を伝えたかった」と語っていた。で、それに対して良識的な評論家は「崇高な志などなく、単に残虐趣味を露呈しただけ」というように批判していた。うーん、そうだろうか。なんだかんだ言ってもスタローンに好意を持っている僕としては、スタローンが込めた政治的メッセージは心からのものであったと思う。だからこそ、爽快感を得られるような作品にはしなかったのだろう。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「<映画> 映画の感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事