NO MOVIE NO LIFE

映画・DVDの感想をしたためています。素人の独断と偏見で映画のレビューをどさっとさくっと。。※ネタバレ注意※

博士の愛した数式(2005・日)

2006-02-05 17:19:04 | ★★★★☆
物語は、数学教師である吉岡秀隆が高校(?)の初授業で博士との思い出を「自分がルートと呼ばれるようになった経緯」と絡めて話すことで進みます。

派遣家政婦の杏子(深津絵里)の新しい仕事先は、10年前の事故で記憶障害を持った寺尾聰のお世話係。
依頼主は義姉である未亡人の浅丘ルリ子です。相変わらず凄まじい目力です。
「僕の記憶は、80分しかもたない・・」の台詞は予告編でであまりにも有名ですね。

まず出てくる言葉が素敵!
ラストのウィリアムブレイクの詩もすごく効果的でした。
あたたかいストーリーと背景にしっかりマッチしてました。


数学ってこたえひとつじゃないんですね。
博士の手にかかれば、数字のほかに素敵なこたえがたくさん出てくる。
そのひとつひとつを吸収したルートが高校の先生だったら、私も今頃数学者だったのかなぁ・・
生憎ひとつのこたえを追究する数学で挫折して、今は文系大学の学生です。


そして何より。寺尾聰の演技力には脱帽です。
ところどころでほろっときました。
私「優しいおじちゃん・おじいちゃん」に激弱なんです・・・


杏子が思わず博士を傷つけることを言ってしまうシーンがあって。
博士に背負われている齋藤隆成(ルートの幼少時代)が初めて杏子に小さな反抗をするんです。
その拒絶にルートの博士への愛情と信頼が詰まってて、なんでもないところなのに泣いちゃってました。


ここねー。見ただけで泣けます


残念だったのは、80分しか記憶がもたないという設定が細部まで活かしきれていなかったこと。
毎日が初対面、っていう実感もなくて。
全体的にぼんやりしてました。
博士が爆発して発してしまう例の言葉「僕の記憶は、80分しかもたない・・・」も、何だかちょっと唐突でした。
まぁ、ここでも私はぐすぐす泣いてましたけどね・・・
ハイすいません、あとづけです。

要所要所で問いかけられる、算数と数学の問題。
劇場にいた観客の8割が、必死で計算してしまったことは間違いありません。


お願いします★


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