NO MOVIE NO LIFE

映画・DVDの感想をしたためています。素人の独断と偏見で映画のレビューをどさっとさくっと。。※ネタバレ注意※

千年女優(2002・日)

2006-05-06 21:29:54 | ★★★★☆
第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞』を受賞した作品です。
といってもピンと来ませんが、同時受賞している作品が『千と千尋の神隠し』なんです。

立花とカメラマンの助手は70代で往年の女優である千代子にインタビューをする。
映画のワンシーンと千代子の回想と妄想が絡み合っていく。



インタビュアーである立花と助手は、その映画のワンシーンの中に登場します。
全く新しい手法!!でもすごく自然。


一番好きなのは後半、半生と映画のシーンをコラージュとして千代子が走りまくるシーンです。
時代や、現実と虚構の切り替え。次々と変わる衣装や色にも目が奪われました。
日本人にしか作れない作品だなぁ。

私はアニメーションにはあんまり詳しくないけど、作画に関してもものすごくクオリティが高い。
序盤は大友克洋を髣髴とさせました。
この今敏監督、一部では宮崎駿監督を超えたと言う人たちもいるようです。




初恋の君を追い続ける千代子。
気持ちと並行して、この映画の中で彼女はずっと走り続けてます。
今日、私はひとつの恋を失いました。
既に忘れる努力をしています。
気持ちの切り替えに勤しんでいる自分が居て、千代子の一途な想いに対して、嫉妬に似た感情を抱いてしまいました。

いいなぁ。そんな恋。

千代子はその片思いの男の人の顔をしっかり覚えてない。
その理由は、ラストシーン 千代子の死の間際に明らかにされます。
女として、女優として自分の人生を肯定する一言がとても印象的でした。
私も自分の死が近付いた時は白髪で、そんな傲慢で素敵なことを思いたい。

『だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもの。』


この監督、まだ知名度はあまりないようですが、TSUTAYA DISCASにも加入したので他の作品も見てみたいと思います。


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