マイクロソフトがWindows2012のサポートを終了するというニュースを聞いておもう。 2012年は気づけばずいぶん昔だ。 まだ、クラウドサービスが日本で一般に認知される夜明け前位の時期である。
そんなころに生まれたOSである Server2012 がいまだにサポートされていたのである。 これはクラウド時代では驚くべきことだろう。 これで、自分が現役時代にシステム設計した最後の Windows Server が退役して行く事になる。 感慨深いものだ。
マイクロソフトのやり方は、ユーザに寄り添っている。 おそらく、エンタープライズ(企業)市場におけるクラウドサービスでの最終的な勝者は彼らになるのだろう。 なぜ、そう考えるかを言えば、
・長いサポート(10年間)である
Windows Server はもちろん、コンシューマ系のオフィスでも
10年間のサポートが提供されている
これを提供し続けるのは、提供側からすれば、人件費がかかり、人員も過去への対応(サポート)にロックされ、いま流行りの攻めの分野に人員投入ができないという課題がある。 それでも、10年間のサポートを提供し続けるのは、まちがいなく、顧客の利便性に繋がる。
それだけではない。
マイクロソフトはサポートを終了するソフトに対して
同社のAzureクラウドであれば継続サポートを行っている。
Windows Server 2012 はまもなくサポート終了になるが
Azure上では(オンプレミスでは個別有償対応となる)延長
サポートを無償提供すると言っている。
これは、一見、クラウドへの誘致キャンペーンと解釈されがちだが、オンプレミスでも延長サポートは提供されるので、Windows2012の延命のための、選択肢の増加といえる。 クラウドが優遇されているのは、クラウドユーザは資金力に乏しい小企業が多いからだろう。
オンプレミスに大規模システムを運営し、データセンターも自社所有、データセンター間の閉域網も自営などという製造業系にありがちなリッチな顧客はオンプレのまま延長サポートを受ければ良いからである。
こうしてみると、マイクロソフトは顧客に寄り添っているといえるのではないだろうかと思える。 サポート期間が1年しかないとか、長くても3年程度のソフトウェアや、頻繁に仕様が変わって、旧版がすぐにサポート切れになる、自称クラウドネイティブ系のサービスは、安心して使うには、顧客目線が足りない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます