『ブラッド・ブラザーズ』公演の私の鑑賞は昨日が最後。8月は仕事が休みづらかったこともあり、結局3回しか観れなかった。
演劇やコンサートに興味が無い友人からは「同じものを何回も見ておもしろい?」と聞かれることがあるけど、おもしろいんだって1、ストーリー展開が早い 2、曲が美しい 3、お気に入りの俳優が出ている⇒⇒⇒ ミュージカルで、この3要素が入っていれば同じ作品でも毎日見たい
『ブラッド・ブラザーズ』は見れば見るほどハマる作品でした。武田真治さん目当てだったので貧しい境遇で生きたミッキー寄りの視点で作品を見てしまいがちだったけど、裕福に育ったエディ寄りで見てもおもしろい作品です。
ミュージカル作品としては主役2人が歌うシーンがとても少ないので、感情を歌い上げるシーンが無い分、ミュージカル的要素がウリの俳優では演じるのが難しい役だろうな、と思います。育ちが良いお坊ちゃんエディは、ソロ曲で高音が出せて声と物腰が柔らかい人であればイケるんじゃないかな・・・とも思ったけど(実際、某プリンスが頭に浮かんだし)、エディの育ちゆえの優しさやピュアさがきちんと表現されなければ、ミッキーの不幸物語で終わっちゃうので、歌えるってだけではダメですね。
ミッキーは武田真治さんがハマり過ぎてて・・・というより、あの役を演じることができる人を探すのは難しい。夢と想像だけで生きていた子供時代から現実に打ちのめされる「今」までの感情表現を歌無しでミュージカル俳優がやるのは難しい。でも、ミッキーには『長い長い日曜日』という名曲のソロがあるので、もちろん歌えなきゃダメ。難しい役です。
ナマの舞台作品は初日から楽日まで、どんどん変わっていきます。間の取り方から歌い方、所作まで進化していきます。キャストが自分の演じる役をどう捉えていくかによって、キャラクターが生きてくるし、作品がおもしろくなっていきます。同じ作品でも「全く同じ」ということは無いから、何回見ても新たな発見があって飽きることがないのです。
「ブラッド・ブラザーズ」の再演を早くも熱望。もちろん武田真治さん出演で