劇団四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター』を自由劇場で鑑賞。
とにかく、この演目は歌が好きなんです。作曲はアンドリュー・ロイド=ウェバー。今月初めに『美女と野獣』を見に行った時にジーザスのちらしを目にして以来「ジ~ザ~ス♪クラァ~イストォ~♪」のあのメロディーが頭の中を回りまくってまして、「ナマで聴くしかないな」ってことで観てきました。
イエス・キリストが処刑されるまでの最後の7日間をロック調のナンバーで展開していく熱い作品。ストーリーそのものは宗教も絡み最後は処刑されて終わるので暗い話なんだけど、休憩を挟まずノンストップで突き進むロックオペラなので重苦しいだけの雰囲気では終わらない作品なのです。
劇団四季事情に疎いので役者さんの名前も知らない状態で鑑賞したんだけど、CDを聴きまくって脳内妄想鑑賞による期待度が膨らみ過ぎていたのか、ユダもジーザスもちょっと物足りない感がありました。お二方とも音が安定していて歌が巧いのだけど、作品的に「安定」よりも暴走というか爆発が見たかった。全編通して、台詞部分も音にのせるので歌唱の安定は必須項目なんでしょうけどジーザスのカリスマ性やユダのジーザスへの屈折した愛情表現が若干弱かったかなぁ・・・と思います。
そんな中、輝いていたのは下村さんのヘデロ王。下村さん・・・私でも知ってる!!なんていう理由だけではなくて、下村さんが登場した途端に場の雰囲気が一気に変わっちゃっいました。権力を持ってる人間のいやらしさや俗っぽさをユーモアたっぷりに演じられていました。下村さん、さすがです。
鑑賞後にハッピーな気分になれる作品ではないけど(笑)、観てヨカッタです。良いナンバー満載のミュージカル作品でした。