チュ・ジフン主演の『アンティーク 西洋骨董洋菓子店』を鑑賞。ジフンくんが麻薬使用容疑で書類送検されたという報道後、上映が危ぶまれたこの作品。4月25日から公開した劇場については当初の予定どおり上映するということで落ち着いたようです。
原作は日本のマンガ。よしながふみさんの同名作品。主な登場人物は男性4名。①主人公はお金持ちのお坊ちゃん。サラリーマンからケーキ店のオーナーに転身。幼少時に自分の身に起きた事件が元で心に傷を持つ。②主人公のケーキ屋の天才パティシエ。彼が本気になればどんな男でも落とせる魔性のゲイ。高校時代に主人公に告白してこっぴどくフラれた過去あり③「リングのアイドル」と呼ばれた元ボクシングチャンピオン。ケーキが大好きで見習パティシエとして主人公の店で働く。④幼少時から主人公のそばにいる男。純粋な性格だが全てにおいておそろしいほど不器用。・・・と、この4名とケーキが主役の話。
2001年にフジTVが月9ドラマで放映してるけど、まず「魔性のゲイ」という設定は消え、ただの女性恐怖症に置き換えられたことと(全国ネットの月9だから当たり前)、元ボクシングチャンピオンの見習パテシィエ寄りの脚本になっていたので(リングのアイドルをタッキーが演じたからねぇ)原作ファンとしては哀しい仕上がりになっていたような気がする・・・あまり見ていなかったので覚えてないけど。
で、今回の韓流版「アンティーク」。原作の設定でいじって欲しくない!と思っていたところはそのまま。ってことで魔性のゲイももちろん登場!男性の監督だからか魔性のゲイっぷりをストレートに表現しつつも笑える描写もあり、でも基本は原作どおり。その他の部分でも私が原作を読んで好きだったシーンやセリフも多く再現されていました。個性が豊かすぎる登場人物とミステリー要素のあるストーリーだから、それに惑わされて本質が見えづらくなってしまうんじゃないかな、と心配してたけど「原作で言いたかったことはコレ!!」ってことが、映像を通してきちんと伝わってきたのがスゴい。そして私的には月9ドラマのキャストより韓流版キャストの方が原作のイメージに合ってると思う。
「アンティーク」は想像以上の出来で驚いた・・・と言ったら怒られちゃうかしら。でも「ジフンくんの新作がしばらく見れないかもしれないから」っていう理由だけで見た映画なので全く期待していなかったのです。今後の拡大公開はなくてもDVDには、なるよね??DVD化されたら買いますよ、もちろん。
それから・・・ジフンくんの事件は韓国だけではなく日本を含めてアジアの各国でショックを受け悲しんでいる人が多くいます。彼にはその人達の思いをしっかり受け止めて更生してほしいと願っています。