あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

生誕250周年の衝撃

2020-12-23 | スポーツ・エンタメ
今年はベートーヴェンの生誕250周年で、本当ならいくつかのコンサートに行って、愛してやまないベートーヴェンの楽曲に浸っているはずでした。だけどまったく行けないままに過ぎようとしています。今頃は250周年のお祝いの締めくくりとして、第9コンサートで魂の浄化をしているところでしたが、今年は持っているCD音源で第9を聴くしかありません。本当に残念だし悔しい。
そんな生誕250周年の記念の年。コロナ禍で何もできなくてグズグズだった私の頬を強烈にビンタして前を向かせてくれた音と出会いました。この出会いは事件でした。

春先のこと。ラジオのクラシック番組を聞いていたときです。ベートーヴェンの交響曲5番「運命」が流れてきました。最初の♪ジャジャジャジャ~ン♪から頭の中が「!」で埋め尽くされました。
「何? 何だ、これ!?」
5番なら4楽章でやられるところなんですが、1楽章だけでノックアウトされました。4楽章まで聴き終わってすぐ、自粛中ではありましたが久しぶりに出かける支度をしてCDショップへ向かいました。どうしてもCD音源でじっくり聴きたかったからです。
それがテオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナの交響曲5番。まさかクラシックの楽曲でこんな衝撃を受けるなんて! すぐにCDを買いに行ってしまうほどの出会いがあるなんて!
聴いた瞬間の衝撃具合は、13歳のときにはじめてプログレッシブロックを聴いたときと同じでした。まるでこれはクラシック界のロック、プログレッシブクラシックと表現しても良いくらいの1枚です。
CDを購入してから半年以上経ちますが、いまだに毎日聴いていて聴くたびに震えます。身震いがします。ベートーヴェンは革新的な芸術家だったので、彼が目指した音はこんな風だったんじゃないかと思えるのです。

生誕250周年なのにコンサートに行くことはできなかったけど、テオの5番に出会えて、毎日ベートーヴェンの曲を聴いていることが何よりのお祝い。これから先、5番はこのCDでしか聴けなくなるだろうな、と感じながら今日もまた聴いているのでした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 表参道の風景 | トップ | 年末のご挨拶2020 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

スポーツ・エンタメ」カテゴリの最新記事