あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

痛快・爽快な続編

2010-01-19 | 本(文庫本)
お久しぶりの本ネタです。年をまたいで趣味の本を読めずにいたし、今年最初のレビューを書くなら、全身で「おもしろい!」と感じられるものが良いなぁ~、と考えていました。考えていたら1月も半分以上終わってるし…。
そして選んだのが伊坂幸太郎さんの『陽気なギャングの日常と襲撃』。『陽気なギャングが地球を回す』の続編です。

ウソを見抜く名人、演説の達人、精密な体内時計を持つ女、スリの天才…。物語はそれぞれの日常の中で起きた「事件」から始まります。しかしそれぞれの「事件」はつながりを持ち、「社長令嬢誘拐」に結び付いていきます。その中で、4人のギャングたちは自分の持つ能力を大いに発揮し、華麗に事件を解決し、スカッとする結末を迎えます。
伊坂作品全体に言えることなんですが、とにかく登場人物たちの会話が知的でお洒落。そして「ギャング」という社会的に見れば犯罪者たちなのに、全然憎めないキャラクターばかりで、「ホントに悪いことしてるの、この人たち?」と思えてくるし。とにかく彼らを応援したくなる。そして彼らの計画が成功するのを見届けると、小躍りしたくなるくらい嬉しくなります。

実に痛快で爽快な作品ですが、この『陽気なギャング』シリーズを未読の方には、まず『~世界を回す』を読み、次いで『~日常と襲撃』を読むことを力いっぱいおススメします。『~世界を回す』を読んでいるからこそさらに面白くなるところが随所に出てきますから!

読後大満足な作品でスタートした2010年。今年もたくさんの面白い作品と出合えますように。
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