goo blog サービス終了のお知らせ 

友坊主の頬づえ

日常をとりまく物事について

「靴が鳴る 音が跳ぶ」@国立国際美術館

2008-09-07 | 音楽


1つ下の更新で書いたように、8月31日は国立国際美術館に、見に行きました。そして同時にこの日は、聞きにも行ったんです。

美術館の開館時間は17時まで。一旦閉まって、夕暮れ時の18時会場18時半開演でライブパフォーマンス「靴が鳴る 音が跳ぶ」というイベントがありました。これを見に行きました。簡単に言うとインスタレーションとジャズのコラボです。

今回の展覧会は、モディリアーニさんの絵画よりも、塩田千春さんのインスタレーションの方が、実を言うと見たいと思っていました。月イチくらいで送られてくる国立国際美術館の会報に塩田さんの作品が載せられていて、ずっと興味を感じていたからです。

その会報に去年、神奈川県民ホールギャラリーで開かれた塩田さんの個展での作品≪沈黙から≫の写真が載せられていました(塩田さんのHPのトップページの画像がそれです、多分)。

焼けただれたピアノ。からみつく糸。これを見た時に「このピアノ、鳴るとしたらどんな音がするんだろう」と想像した事があって、頭の中に糸とピアノの2つがセットになってしまったという事もあり、だから今回の、塩田さんの糸のインスタレーションと高瀬さんのピアノの競演というのは、パンフレットが家に届いたその日に予約のメールを入れました。

実際のライブは≪DNAからの対話≫という作品の横にピアノが置かれて行われました。高瀬さんのピアノは、僕はあまりジャズは詳しくないですが、ほぼ完全にインプロビゼーションだったと思います。時には椅子から立ち上がり、鍵盤の上に身を乗り出して、ピアノの弦を直接何かでピッキングやスクラッチングをしていました(後でピアノの所まで行けたので見てみたらネジが数個置かれてました)。ヨーロッパで活躍されている方だからなのでしょうか、とてもメロディアスな面もあって、僕は作品の糸とピアノの音を行ったり来たりするように楽しんでいました。

圧巻だったのは、塩田さん本人が1階上のホール(吹き抜けになっている)から落ちてきた数十個の赤い糸玉を使って、ピアノの周りに糸を張り巡らせ始めた所でした。つまりインスタレーションのインプロビゼーション。

インスタレーションのインプロビゼーションとジャズビアノのインプロビゼーションとのコラボレーション、ってカタカナばっかりで書いてるこっちがワケワカラナクなってきますが、僕の座っている場所が高瀬さんの斜め後ろあたりで、高瀬さんへのスポットライトがこちらにも眩しく光っていたんです。

その幻影のような光の中で形作られる赤い糸の森と、奏でられるピアノの音、というのは今まで体験した事のない光景でした。心が震えたひとときでした。

タイナカ サチ

2008-05-04 | 音楽

3コ下の更新の、アリオ鳳での話です。

いろいろお店を見て回って、そろそろ外に出ようかなと思って1階を歩いていると、エスカレーター近くの催し物っぽいあたりでライブの音が聞こえて来ました。

そのあたりを見てると、どうやらこちらの局(というか兵庫の局)のサンテレビが音楽番組の公開録画をしてるみたいでした。

「へー・・・」と思いながらそのライブの横を通り過ぎて外に出ようと・・・したら、歌われている曲がすごく「うわ、いいなコレ」と思い直して踵を返したんです。

歌っている人の声も、とても澄んでいて綺麗に響いていて、「誰なんだろう?」って、公録の場所に戻りました。キーボードで弾き語りをしているその女性の名前を、今日始めて知りました。「タイナカ サチ」さんという方でした。

「あーこれはちょっとCD欲しいかも」と思ったら公録の横にテーブルがあってHMVがCDを売ってました。そしてCDを買ったらその場で行われる握手会に参加できるらしかったので、これはいっときましょう、と、購入させて頂きました。

握手の時に「すごくいい曲でした」的なことを言いました。綺麗な方でした。そして握手の後にサインを頂きました。家に帰って来てCDを買った時の袋に入っていたポスターを見たらそこにもサインが書かれていました。ちなみに、撮影用にポスターを貼ってます。撮影後は外してクルクルッと元のように巻きました。

家に帰って来てからエンドレスでCDを流してます。全体的に、なんていうかな、等身大でいられる曲っていうかな?むやみやたらとアクロバティックなアート性があるわけでもない、でも確かに「音楽」が感性というものに沁みてくる、というかな。

是非ライブに行ってみたいです。タイナカさんのオフィシャルHPは定期的にチェックしようと思います。

今日買ったCD

2008-03-12 | 音楽

MY LITTLE LOVER"ラビリンス"

この曲のメロディが有線あたりで流れ始めてから、気になって仕方ありませんでした。

MY LITTLE LOVERは"白いカイト"や"Hello, Again 〜昔からある場所〜"を今でも口ずさんでいるのに、自分自身でふと気づく事があります。

akkoさんのボーカルって、なんて言うのかな、「何かを握りしめているかのような」というかな。すごく好きな声です。

土曜日のライブについて

2008-02-27 | 音楽
先週の土曜日は、ORITOさんのライブを見に、千日前の『Marvin』へ行きました。「ORITOさんのライブを見に」というよりも、そこにゲスト出演されるCHAKAさんを見に、と言った方が正確です。

高校、大学時代に「PSY・S」というユニットが大好きで、そのユニットのボーカルだったCHAKAさんが今はソロで活動されている事を知って、ライブ情報を見ると土曜日のその日が自分が足を運べる日だったので、行ってみる事にしました。

ORITOさんについてはそのお名前自体を「CHAKAさんがゲスト出演するライブのメイン」という形で知り、その声は公式サイトからの情報で一度だけ聞き、そもそもソウルミュージックと聞いてパッと頭に浮かぶのがマーヴィン・ゲイだけ、という私が何を書けるという訳でもないのですが、その日ORITOさんはいらっしゃいませんでした。

ライブ前に『Marvin』のご主人から、ORITOさんが亡くなっている所を今朝発見された、という事を知らされました。また、公式サイトでの発表があるまではブログやMixiへの書き込みは控えて欲しい、との言葉もありました。

お店の中は、カウンターに座っている人とスタンディングの人を合わせても30人いなかっただろうと思います。おそらくほとんど全ての方が常連さんで、ORITOさんやソウルミュージックを愛している方々なのだろうと感じました。女性がとても多くで、訃報を知らされた時にはお店の中にすすり泣く声が響きました。

ライブは20時半からの第1部と22時からの第2部に別れていました。入れ替え制ではなかったようですが、私は時間の都合上、第1部だけを拝見させて頂きました。ゲスト出演のCHAKAさんが急遽メインボーカルを担当される事になりました。

CHAKAさんの歌はとても素晴らしく、そしてとても優しく聞こえました。また、途中のMCで会場を笑わせたりして、決して暗いライブにはならないようにしようという、プロフェショナルとしての矜持を見る思いがしました。と同時に、悲しみを癒す「ソウルミュージック」の力というものを感じたような気がします。

ライブで歌われた曲すべてを、不勉強なもので私は知りませんでした。今、アル・グリーンの"Let's Stay Together "を聞いています。ライブの最初に歌われた曲の名前とメロディをなんとか覚えて、CDをレンタルして来ました。ライブでの印象と同様にとてもいい曲で、この数日間、繰り返し聞いています。

「喪失」というものをたやすく「糧」としてしまって良いのだろうか、と、自分自身の中で問いかけがあるものの、大変素晴らしい、楽しい時間を過ごさせて頂きました。


最後に、文末ではありますが、ORITOさんのご冥福を心からお祈り申し上げます。