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東京在宅サービスblog

保険が使える訪問マッサージの東京在宅サービスのblogです。勉強会や訪問マッサージのことなど、随時更新しています。

クレームと意欲

2016年02月12日 | 2.つれづれなるまま
こんにちは。
訪問マッサージ 東京在宅サービスみなとです。

去る12/14、一本の電話が会社に。

「あれじゃあ(マッサージなんか)やっても意味ない!」

会社から私へ連絡があり、私はすぐさま予定を調節して、訪問予定時間を本人に伝えて移動開始。

ご利用者
Sさん 男性 92歳
2度のペースメーカー置換術
胃癌、膵臓癌、大腸癌、前立腺癌の治療終了または加療中のやつもあり。
総胆管結石症で多分カテーテル術もつい最近。
屋内は杖歩行or伝え歩き。屋外は電動車椅子。


入退院を繰り返し、入院時には筋力低下で歩けなくなり、退院してからリハビリとマッサージで機能回復。でもまた入院して筋力低下、退院して回復、、、を繰り返してきた方。
意欲はバリバリにあります。

夕方私が訪問すると、
開口一番
「なんなんだ、あれは!」
とお怒り。

よくよくSさんの話を聴くと

1、マッサージ師はいい人なので変えたくない
2、リハビリをメインでやりたいのに、マッサージしかしない
3、毎回施術内容が同じ。曰く、何分何秒で右上肢、何分何秒で右下肢、何分何秒で左下肢…とキッチリ同じ。臨機応変とか工夫とかまったくない!その辺の「気持ち良ければいい」とか言うバーサンと一緒にするなっ!俺はもっと歩けるようになりたいんだっ!

とのこと。

ニコニコと話を聴き、「では何とかしましょう」と答え、施術者に連絡。

その後、担当施術者が機能回復計画必死に考えて(あたり前の話なんですけどね)、実行。
施術者の性格は、とても穏やかで、優しくて、真面目で、本当に「いい人」。腕も悪くない。元々介護福祉士という、東京在宅の中でも上位にランク付けされる施術者。
因みに、ランク付けは公式にはありません。みなとが勝手にやってます。


そして、1か月半ほど経ちました。


そろそろどうかしら?とモニタリング訪問。
私が訪問すると、
開口一番
「どうやったんだ、あれは!」
とお喜び。

よくよくSさんの話を聴くと

1、見違えるように内容が変わった
2、身体状況・現在のADLを考えて、きちんと目標が設定されて、更にリハビリ計画が立てられている。
3、計画に基づき、負荷をかけての自発的リハビリの方法やゴム紐を使ってのリハビリ指導、屋内歩行練習指導など、色々とやってくれるようになった。
4、みなとさんはどうやってマッサージ師を脅したんですかっ?脅迫してやらせない限りあんなに変わるわけはない。

いやいやいや、みなとは「脅して」なんていません。
でも、施術内容が変わり、そのおかげでADLが少しずつ向上しつつあるのを実感されている様子。
素晴らしいです。よかったよかった。

なお、Sさんはみなとが退出するまで

「みなとさんは、私の前ではこんなににこやかで穏やかで優しそうなのに、どんな脅し方をしたんだ」

としきりにおっしゃっておられました。

だから、脅してないって(笑)
みなとは怖い相談員ではありません。本当ですよ。
いずれにせよ、利用者の満足を引き出せて良かったです。



愛は歩き出す

2011年11月03日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問マッサージの
東京在宅サービスみなとです。

自分が困った時ほど、
パートナーの存在が、
非常に大きいと感じる

と、思われたことはありませんか?

介護の世界でも、
介護者の力を偉大に感じる
ということがあります。

介護者の想いが、ご利用者のお身体を変える

ということは、よくあるんです。

時には感動すら覚えます。


というわけで、

今日のテーマは

     『愛は歩き出す




以前にも似たような話を書きましたかね?
戦友
戦友(2)




今回登場する担当マッサージ師は、


『にっこう』さん


物腰は柔らかで、
どんなご利用者もソツなくこなし、
ご利用者→新規ご利用者の紹介というのも多い、
男性マッサージ師さんです。

実はみなとと同じ年齢で誕生月も同じなので、個人的にとても親近感と信頼を寄せている施術者なんです。

今回のマッサージの依頼は、S区の地域包括支援センターから。

ご利用者は、80歳の男性、S・Sさんで、
奥様と二人暮らし。

10年程前に「脊柱管狭窄症」を患い、入院したけども手術は不可能ということで、今も両下肢に強い痺れが残っています。

加えて3年前に胃癌を患って胃の2/3を摘出。

更に2年前には甲状腺癌にも。

癌の方は落ち着いているようですが、
度重なる闘病と入院で下肢筋力がかなり落ちていて、
勿論下肢の痛みにも似た痺れがあり、
とにかく精神的に落ち込み、

「自分はもうダメだ…」
「痛くて歩けない…」
「歩けないから歩かない」
「どうせ何をやっても無駄だ」

というお気持ちになっておられるよう。

【下肢筋力UPを図り
 意欲を向上させ
 外出できるようにしたい】

というのが依頼内容。

み「にっこうさん、どうスか?この案件」

に「どうスかっていうか、まぁ見てみましょう。
 ただ、今までにもいますよ。
 そういう、精神的なものでADLも落ちているご利用者。
 なんとかなるんじゃないでしょうかね」



……というわけで、《お試しマッサージ》へ

訪問すると、
S・Sさんは、ベッドに寝た状態。
奥様はなんとなくオロオロした感じ。

挨拶を済ませ、
イザお体の状態をまず把握しようと質問などを始めると…

奥「とにかく歩かないんですよ!
 歩け歩けって始終言っているのに、
 この人ったら、
 もうダメだとか無駄だとか今日は痛いとか
 まぁ色々言い訳言って!」

み「え、ええ、まぁ、とりあえず、
 ご主人が一番痛いとか辛いと
 おっしゃっているのはどの辺り…」


奥「とにかく腰が痛いだの足が痛いだの痺れるだの
 と色々痛いらしんです。
 だからとにかく歩いて
 筋力つけないとダメだダメだって
 ずっと言っているんですけど、
 この通り一日中寝たっきりで
 全く動こうとしないんです!」

み「腰とか足ですね…
 ただやはり"痛い"というのがあれば、
 動こうにもなかなか動くのはツラ」


奥「そんなこと言ったって
 動かないことには筋力もつかないし、
 とにかく太陽を浴びて元気にならないといけないのに
 この人ったら私が歩け歩けって言っているのに
 ゼンゼン歩こうとしないんですよ。
 やっぱり歩かないとイケナイでしょう?
 よく歩くのは健康にいいというじゃありませんか!
 なのに歩こうとしなくって!」

・・・奥様、よっぽどご主人を歩かせたいんだなぁ


み「ま、その、
 歩くのは健康にいいのは確かなんですが、
 まずは痛みとか筋肉の緊張をやわらげてですね、それか…」


奥「ほうら!やっぱり歩くのがいいんでしょ!
 ホラ、あなた!
 マッサージの人も『歩け』って言ってるんだから
 ちゃんと歩かないと!
 ちょっと聞いてるの?!」

・・・いや、『歩け』って命令形では言ってませんが?
         ヾ( ̄o ̄;)


み「あ、あの、とりあえず、ですね
 まずは筋肉の緊張を解いて、歩きやす…」


奥「そうですよね!
 歩かないといけないんだから!
 そのためにも、ちゃんとマッサージしてもらって
 しっかり歩けるようにして頂かないと!
 ちょっと、あなた聞いているの?!」

み「ま、ま、じゃあ、早速お試しでマッサージしましょう…」

選手交代


に「Sさん、こんにちはぁ。
 マッサージ師の『にっこう』と申します。
 今からお試しで、20分間、マッサージさせて頂きますね
 痛いときは痛いとおっしゃってくださいね」

Sさん、マッサージ師をチラと見て、うなずく。


に「まずは、足から触っていきますね」

奥「…………」

み「…………」

に「今、ここ触ってますけど、痛みありますか?
 ……ない?わかりました。
 ふむふむ……
 ここはどうです?
 ……大丈夫?はいわかりました。」

『にっこう』さんは、何かを確かめるように、掌を使って、下肢や腰のアチラコチラを、ぐっと押したり擦ったり…



に「奥様…」

奥「やっぱり歩かせた方がい」

に「ご主人を無理に歩かせないで下さい」

奥「え?」

に「ご主人は、現在、歩けるほどの、
 まぁ正確には、歩くために身体を支えるだけの
 筋力がありません。
 ですので、無理をさせれば危険ですよ」


奥「…そ、そうなんですか?」

に「ハイ。ですので、
 まずはマッサージで血行を良くして、
 筋肉の緊張を和らげ、
 だんだんと運動療法を加えて
 筋力強化を図りましょう。
 歩くのはそれからです」



…奥様、目が点、という感じでした。

そう、「歩く」ことは、
確かに、健康にいいし、
歩けるに越したことはありません。

しかし、Sさんの場合、

度重なる入院と
精神的なショックによる意欲低下で
歩く機会が減り、
筋力が落ち、
動けば筋緊張で痛み、
余計に歩くのが厭になり、
そして、
安全に歩ける筋力がない状態

になってしまったのです。

そして、訪問マッサージのお申込を頂きました。

それが、昨年の12月のこと。

さて、それからのSさん、
どうされているのでしょう?



…長くなったので、次回につづく…




では、また次回!


あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!


訪問マッサージに関するお問い合わせは
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《つれづれなるまま》メインの過去記事
戦友
戦友(2)
ケアカンファレンス
ケアカンファレンス その2
ハッピーエンド
暑い夏の日
痛くないです
ケアカンファレンス その3
137の秘密
温罨法の効果
一日の価値
桜の道を…


未来は明るいに決まってる

2011年04月23日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問マッサージの
東京在宅サービスみなとです。

今回は、被災地の皆様、ご利用者様、取引事業所ご担当者様、他、たくさんの方々が、元気になれるような動画をご紹介します。

一応、九州のCMではありますが、
今の日本の多くの人が見ても、
感動するんじゃないかな、力が出るんじゃないかな、

と、思ってご紹介しました。

実は、みなとは九州は長崎出身。
(え?知ってる?)

実は、カミさんは同じ九州鹿児島出身。

九州新幹線は、幼い頃から「悲願」みたいに言われ続けてきたことです。


昭和47年、基本計画が決定してから、実に39年!

みなととしては、別に今九州に住んでるわけでなし、どうでもいい感じでした。

ある日(昨日)、カミさんが、

「これ、すごいよ」

と言って見せてくれたのが、この幻のCMです。
(実は、今日現在での情報ですが、この3分間CMは2回しか放送されてません)

どうでもいい、と思っていたんですが、
カミさんと二人で、
泣いていました。



実は、短いバージョンもあります。
この中に出てくる映像の流れと
メッセージ
決して新幹線のことだけではありません。
▼▼▼▼▼







では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!




桜の道を…

2011年04月06日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問マッサージの
東京在宅サービスみなとです。

です。
桜爛漫の時期です。
この時期になると、思い出すご利用者がいます。

110406_133227

桜の道を、歩いているかな……?

「今日、

マッサージ来れる!?」












み「は?」

1月15日、土曜、
休日出勤をしていたみなとが、
今まさに昼メシのカップメンにお湯をそそごうとした瞬間に
携帯電話が鳴り、
その携帯からの第一声が、これでした。







---時は遡り、12/11 土曜 pm6:00---

お試しマッサージにお伺いした時の事。
ご利用者は、S区のKM様。
90歳のご高齢。
筋力低下がかなり進み、ほぼ寝たきりに近い状態。
マッサージはもともと大好きな方。



み「K様、如何ですかぁ?気持ちいいですよねぇ」

K「良いですねぇ。とても…」

み「マッサージ、久しぶりなんですよねぇ」

K「ええ、入院も長かったですからねぇ…なかなか…
立つのもやっとな状態ですよ…」


み「K様は、このあたりにお住まいになって長いんですか?」

K「そうですねぇ。もう30年近くにもなりましょうか…」

み「そうですか。このあたりは環境がイイですよねぇ。
少し行けば善福寺川緑地がありますしね」


K「ええ、いいですよ。春になるとね、それはもう、見事ですよ、桜がねぇ……」

み「そうですよね。川沿いの桜、スゴイですよね。
K様、今はこんな風に座るのも自分の力では難しい状態
ですけど、ゆっくりマッサージに運動療法を加えていって、
しっかり筋肉つけましょう。
そして、気候がもっとよくなったら、春になったら、
お散歩に行けるようになりましょう。

善福寺川沿いの桜を見に。

それまで、焦らず、しっかり筋力をつけましょう。」


K「ええ、そうですねぇ、そうですねぇ……」



数日後には同意書が下り、マッサージがスタートしました。




春、
桜の道をお散歩することを目指して……






---約一ヶ月後、1/15 土曜 pm1:10---

ケアマネからみなとの携帯に電話が来たのです。




み「きょ、今日、ですか?」

金「みなとさ~ん、ごめんねぇ、いきなりでぇ」


電話をしてきたのは、一日の価値に登場したケアマネ、金丸さん(仮名)でした。


み「い、いえ。どうされましたか?」

金「実はねぇ、Kさんなんですけどぉ、
かなり病状が進んでいてここ一週間くらいは食事も取ってないんですよ水分だけで何とか生きている感じなんですよ浮腫みもひどくって喋る体力もなくなってるんですそれでも意識は少しあってどうしてもマッサージしてほしいっていうのが望みなんですハッキリ言ってあと1週間持つかどうかもわからない状況で……
だから、担当の、「りゅうやさん」じゃなくてもいいから、
今日、来れる人、いませんかぁ」


み「かしこまりました。
たぶんスケジュール的に「りゅうや」は行けませんが、
他を探してご連絡致します」


金「ありがとぉ、電話待っていますねぇ」


それからみなと
S区をまわっているマッサージ師のスケジュールを取り出し、
土曜!
今から!
スケジュールがたまたま空いてて!
ルート上にたまたまこの家の近くを通る!
マッサージ師を探しました。


…他を探して、とか約束したけど…
…簡単にいないよなぁ。
この人は…ダメ、空いてない
この人は…ダメ、場所がまるきり違う
この人は…ルートが違う
この人は…土曜休み、しかも家遠いし
…そんなうまい具合には…

……

……

……

…いた!
なんたる偶然!

すぐさま、電話をします。移動中か?電車か?出てくれよ~


や「あ、はい『やいち』です」

そう、電話をしたのはハッピーエンドに登場したやいちさんでした。


み「お疲れ様です!みなとです!
やいちさん、今ドコですかっ!?」


や「あぁお疲れ様です。今ですか?
次のご利用者がS並区のN荻なのでそこに向かう前です。
まだS宿区にいますよ。施術終わったばかりなので。
ただ少し時間があるので報告書を書こうかと」


み「やいちさん!お願いがあります!
今からA地区に行ってもらっていいですか?!
緊急で来てほしいご利用者がいるんです!」


や「あぁA地区だったら途中なのでいいですよ。
今からなら30分ぐらいかかりますかねぇ」


み「有難うございます!
みなとは会社なんで、今から向かいます!
じゃあA駅の南口で!」


や「わかりました」

そして電話を掛けなおします。

金「はぁい、金丸でぇす」

み「お世話になります!みなとです!
(↑会社名を名乗ってない(汗) )
マッサージ師、確保できました!
今から向かいますので40分後には行けます!」


金「有難うございますぅ。助かりますぅ」






---40分後、1/15 土曜 pm2:00---

ケアマネ同席の元、マッサージ。
K様は意識も朦朧としている感じでしたが、時折、

K「あぁ、あ、あぃ、あぃ」

や「あ、足ですね?」

K様、満足げに頷く。

K「か、かぁ、かぁ」

や「肩ですね?わかりました」

K様、満足げに頷く。

K「く、くぉぃくぉし」

や「腰が今は辛いんですね?わかりました」

K様、満足げに頷く。


そんな感じでマッサージが終了しました。

終了後、話すことのできないK様は、震える手でボールペンを握り、
メモ帳にこう書きました。

『あり か  とこざいます
 あ  した お ねかい ます』

ケアマネがそれを読んで判読。

金「『有難うございます』って書いたのね?
イイのよぉ、Kさん、気にしなくてぇ。
そしてぇ?
ああ、『明日もお願いします』ねぇ?
Kさん、明日も来てほしいのねぇ?

みなとさん、明日も、大丈夫かしらぁ、日曜だけどぉ」


み「大丈夫です」

実は、ここに到着する前、歩きながら「りゅうやさん」に連絡を入れ、
もしK様の要望があれば、
日曜だけどマッサージに行けるかどうかの確認を、
前もってしていたのです。

金「本当ぉ、日曜だけど?」

み「大丈夫です。
既に、明日10時、担当の「りゅうや」の時間を確保しています」


金「お願いねぇ」






---翌日、1/16 日曜 am10:00---

み「お早うございます。
K様、マッサージ、来ましたよ」


K様は少し頷きました。

マッサージ開始。

マッサージ終了直前、K様は水を所望。
娘様が水差しで飲ませてあげました。

ほんの少しだけ口に含み、でも、
それも零れ落ちました。

マッサージ後、K様は「つめたい」と書きました。
手足の冷えかな、と思いましたが、どうやら、
こぼれた水が首の後ろまでまわったよう。

娘様、りゅうやさんみなとの三人で、
意外に大柄で骨太なK様を抱え起こしてお着替え。


また明日も来ます、

と約束してK様宅をあとにしました。






---同、1/16 日曜 pm8:20---

みなとの携帯が鳴りました。


金「お休みのところ、すみませぇん、
金丸ですぅ」


み「とんでもありません。
今朝もK様のところでマッサージを…」


金「有難うございますぅ。
それでねぇ、先ほどねぇ、Kさん、

息を引き取ったんです」








みなとは全身の力が抜けるのを感じました。









---4/6 水曜 pm1:00頃---


S並区にある、善福寺川緑地公園に、みなとはいました。(もちろん、営業活動中で動き回っている最中です)

110406_134952

善福寺川沿いでは桜がちょうど満開。

花見客もたくさん居ました。





K様も今日あたり天国から下りてきて、

このあたりの桜の道を、歩いているかな……?




では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!




一日の価値

2010年12月16日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問マッサージの
東京在宅サービスみなとです。

師走です。
この時期になると、おそらく大概の人が、

もう年末?!時が過ぎるのは早いなぁ!

と、思われるのではないでしょうか?

もしかして、
地球の自転や公転が速くなってる?


・・・と思うくらい、一日一日過ぎるのは早いものです。

というわけで、

今日のテーマは

     『一日の価値




今回登場する担当マッサージ師は、


『『りゅうやクン』』

元気印のマスクマン
(↑いつも感染症予防のためにマスクしてる)
もちろん、頭から被るヤツじゃないですよ(笑)

というマッサージ師です。



さて、ことの起こりは、S区にある居宅介護支援事業所の金丸さん(仮名)というケアマネジャーからの一本の電話でした。


金「あ、みなとさ~ん?
 いつもお世話になりますぅ。金丸ですぅ」


みなとの携帯に直接電話がありました。

み「あ、いつもお世話になっております!」

金「このあいだはぁ、遅くにお試しをお願いしてしてしまってぇ、
 本当にぃ有難うございましたぁ」


み「とんでもありません。
 こちらこそ、金丸さまに遅くまでご同席頂きまして、
 有難うございました」


金「それでねぇ、またお一人(訪問マッサージを)、
 お願いしたい方がぁいるんですねぇ」


み「有難うございます!」


↑この辺りで喜びと共にマシンガントークの準備をします(笑)

金「その方はぁ、
お名前は■■■■さんっていいまして92歳の方で今年の8月に左大腿骨頚部骨折で入院されて先月退院されたんですが約2週間が経って足の浮腫みがひどくなってしまっていましてねリハビリ病院ではガッツリとリハビリをやっていてそんなことはなかったんですけど在宅になるとやっぱり運動量が減りますからね他にも左肩の痛みがあったりとかするんですよ今は週末に娘さん三人で介護されているんですがやはり浮腫みに関してはプロにお任せたした方がいいだろうと思ってみなとさんところにお願いしたいと思って連絡入れたんですね介護サービスとしては水曜と土曜がデイサービスに行ってるのでそれ以外でお願いしたいんですよ」


↑ここまで息もつがずに話をされます(笑)

基本的な訪問マッサージの受注の流れとしては、

・ケアマネやご利用者自身や看護師からの依頼の電話FAX
→ご利用者との面談(あるいはお試しマッサージ)の設定
→(お試しならマッサージ師の手配)
→面談、あるいは、お試し
→重要事項の説明後、申込み手続き
→ドクターへの同意書依頼
→同意書が着くまでにマッサージ師の手配
→同意書到着次第、マッサージスタート


こんな感じで進めていきます。
ところが・・・

み「では、主訴として『浮腫みの改善』
 その後は『痛みや筋緊張の緩和』ですね」


金「そうですねぇ。
 それでねぇ、往診のドクターが入っているんですけどねぇ、
 私の方でドクターに依頼してますからぁ、
 月曜から入ってほしいんですよねぇ。
 大丈夫ですかぁ?」


も、申込み手続き以前にマッサージスタート日が決まってるっ?
今日が金曜ですから、しあさってから入れと?

もちろん大丈夫ですとも。
みなとはNOは言わない主義ですから。

み「ハイ、もちろん大丈夫です」

金「有難うございますぅ。突然でごめんなさいねぇ。
住所はS区Nの○丁目○-○で電話番号は03-○○○○-○○○○今からお電話してみて下さい娘さんが今いるはずなのでたぶん今日は三女のはずです電話には出れると思いますよ明日もいらっしゃるはずだから手続きとかは明日の方がいいかもしれません
あ、メモ大丈夫ですかぁ」


↑なぜか重要な部分だけマシンガン(笑)

み「大丈夫です。
 では、みなとの方から、直接娘さまに連絡を入れて、
 日程等詰めたらいいですね?」


金「お願いしますぅ。
 同意書の手配はぁ、みなとさんが行ってくれますかぁ?
 えぇとねぇ、●●●クリニックのぉソーシャルワーカーでぇ
 ▲▲さんって方がいらっしゃるからぁ、
 その方に言えばわかるようになってますよぉ」


み「承知致しました。いつも有難うございます。
 では、詳細決まり次第、金丸さんにご報告致します」


金「お願いしまぁす」



電話を切った後、すぐさまご利用者のお宅へ連絡を入れます。

週末にしかキーパーソンがいない、と金丸さんの言。
という事は、今日が金曜なので明日しかない、という事です。
明日お伺いし、重要事項の説明や契約手続き等の話をすることを告げ、その時間を設定。

そして、すぐ、マッサージ師に連絡。
ご利用者と話をしながら、頭の中で、月曜から行けそうなマッサージ師を想定し、連絡を入れます。


み「お疲れ様です。みなとです。今大丈夫ですか?」

り「あ、みなとさん!遅くまでお疲れ様です」

み「お疲れ様です。
 ところでサ、りゅうやさん、将来独立するんでしょう?
 そしたらお仕事いっぱいして稼がないといけないよね?」


り「あ、はい、まぁそれはそうですが」

み「だよね!じゃあ、月曜から行って!」

り「は?お試しとかですか?」

み「いいや、月曜からマッサージスタート。
行けるよね!行って!」


り「あ、は、ハイ、有難うございます。
 ただ、その、他の患者さんとの時間も…」


み「大丈夫!
 スケジュール見たら1:30にS区のA地区で施術だから、
 終ってチャリで行けば2:30にはN地区に行けるでしょ?」


り「あ、は、ハイ、多分、大丈夫だと…」

み「OK!よろしくお願いします!待ち合わせはまた後ほど!」







・・・かくして、マッサージがスタートしました。

さて、通常は、上記した通り、

依頼があって
申込みがって
同意書依頼して
マッサージ師手配して
スタート

…というのが一般的です。

しかし、この金丸さんという、
すこぶる優秀なケアマネジャーの手にかかれば、
すべての動きが、必ずハイスピードになります。
(それはどうやらウチだけではなく、他の介護サービスもそうらしい)

必要な手配は先回りしてドンドン推し進める方です。


実は、一度、金丸さんに訊いたことがあるのです。


み「金丸さまはいつも先回りして手配が早いですよねぇ」

金「だぁって、そうしないとぉ、
 ご利用者はみぃんなお体が不自由なわけでしょお?
 色んな理由で辛い毎日なわけぇ。そしてご高齢ぇ」


み「はい」

金「と、言うことはぁ、一日一日が大切なんでしょぉ?

 
ご利用者のぉ、一日の価値ってぇ、あたし達とは違うわけよぉ

 じゃあ、行政がご利用者の為にぃ、
 事務処理とかぁ手続きとかぁ
 してくれるかって言うとぉ、違うでしょぉ?
 行政はぁ、色々シバリがあったりするからぁ、
 スピードなんか期待できない。
 だとしたらぁ、
 
あたし達みたいな民間がぁ、可能な限りぃ、
 
ご利用者の為にスピードアップしないとぉ、いけない
 あたし達とはぁ、価値が違う一日をぉ過ごす、
 ご利用者の為にぃ。
 わかるぅ?」



みなとは、ハッとしたわけです。


ご利用者は、
我々とは
一日の価値が違う



言われてみればその通り。

だからこそ、
ご利用者のために最大限の努力をする必要がある。

可能な限り、早く動く。

この一見、当たり前過ぎて、見落としがちなことに、
みなとは改めて気づかされました。


毎日毎日積み重なってゆく一日24時間。
できれば、最期の時まで、
より気持ち良くすごしてほしい。

それをより長く、そのために、
より早く。


一日の価値、というものを感じさせられた、
そんなエピソードでした。




では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!




温罨法の効果

2010年11月02日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問マッサージの
東京在宅サービスみなとです。

みなとはとにかく“寒い”のが嫌いです。
九州出身だから、、、ってんじゃありません。
寒いという現象は・・・

・・・心も身体も縮みます!

いや、実際、寒いと筋肉が縮こまるんですよ。
するとよけいに血行は悪くなるし、
痛みは増すし、
肩は凝るし・・・

だから、みなとは暑いのがいいんですよ。
暑い夏の日

やはり暑くないと。
せめて、暖かくないと。
寒いんなら、温めないと。


というわけで、

今日のテーマは

         『温罨法の効果


今回登場する担当マッサージ師は、
痛くないですに登場した・・・






『『なりたさん』』

ドカベンに似てるという、あの人







『なりたさん』と行ったお試しマッサージは、N区にお住まいのH様宅。

依頼は同じN区のSという居宅介護支援事業所の所長、山田様(仮名)から。

み「あ、どうも、いつもお世話になっております。
東京在宅のみなとです。ご連絡有難うございます。」


山「あ、どうもお世話になります。山田です。
いやあ、実は新規でご紹介したいご利用者がおりましてね。その方、ご主人がもうだいぶ前に寝たきりになっておられてその介護をされているんですよ。」


み「なるほど。じゃあご夫婦をケアマネジメントされてるんですか?」

山「いや、ご主人のケアマネが私なんですよ。奥様は介護認定を受けておられてなくてね。ところがねぇ、その介護疲れなんでしょうねぇ、奥様の方の具合が非常によろしくないわけなんです。そこで東京在宅さんにお願いしようかと思いましてねぇ」

み「喜んで」



・・・というわけで、N区のH様宅へ。


ピンポ~ン
・・・
・・・
・・・
シーン
・・・
・・・
・・・

み「なりたさん、家、間違えてないよね?」

な「いやあ、住所からすると、このお宅しかないですよねぇ」


しばらく待ってみて・・・もう一回呼び鈴押そうかどうしようかと迷っていると・・・

「・・はい」

と弱弱しい声。
鍵は空いているから、と洒落た大きめの玄関から入ります。階上から、上にどうぞ、の声があり、上がりますと、そこにおられた女性、それがHさんご本人でした。

30年近く前、旦那さまがご病気で倒れられて寝たきりに。
それ以来、ずっと介護をされてきています。
もう見るからにその疲れがたまっているのがわかります。
立っているのもやっと、というより、目をあけていることもやっとという感じを受けました。

介護疲れもそうなんですが、
4年前に「脊柱管狭窄症」を患い、
2年前に「圧迫骨折」も。
その為か、円背がひどく
頸部の筋緊張は強い為、
顔は下をむいたまま、前を向けない。

手足は冷え切り、
両下肢は浮腫み、
長時間歩行はできず、
寝て痛く、座って痛く、歩いて辛い。

一番楽なのは立っている状態なのに、
長くは立てるはずもない。

更に、ご主人の介護をしているため
まともにベッドに横になれず
眠るのはソファで2~3時間ウトウト。
食事は、とりあえず立ったまま口に入れ、
自分が辛くてもなるべく病院には行かない。

とにかく全身の筋肉が疲労している・・・



・・・これで介護保険使っていないなんてっ!!



お試しマッサージの面談の時、
これらの事を色々聞きました。

もう、みなとは心の中で、

ゆけっ!!なりたさん!!
君の力で、ガッツリ気持ち良くするのだっ!!
ガンガンに気持ちよくするのだっ!!
この人を救えるのは君しかいないっ!!
ゆけ、ゆくのだっ!!


・・・と叫んでおりました。(笑)

さて、お試しマッサージ。

ご主人の隣のベッドで横になってもらいます。

ホットタオルを作りまして、、、



必快!全身温罨法!



おでこに、首に、鎖骨下に、おなかに、腰に、足に。
更に、温めながら軽擦マッサージ
アーンド、運動療法少し。

臥位から座位に移行して続行。

約20分後・・・

な「…はい、お疲れ様でし」
み「待って!もうちょい腰も」
な「あ、はい」
な「…はい、お疲れ様でし」
み「待って!もうちょい肩も」
な「あ、はい」
な「…はい、お疲れ様でし」
み「待って!もうちょい首も」
な「あ、はい」



実際スタートしてからはこんなにやりません(やれません=20分以上は保険適用外)が、「お試し」ですから、如何に満足してもらうか、が大事ですし、

そも、みなとの中には、
申し込みの如何を問わず、
、少しでも楽になってほしい

という気持ちがあるからです。

もちろん、この時はなりたさんも多少ながら次のご利用者までの時間もありましたし。

・・・あ、でも申し込みを受けた方が嬉しいのは事実ですが。(^o^)

お試し後、
H様は、目をまるくしてこちらを見つめられました

そうです。
こちらを=前を向いてこちらを、見つめられ
しばし呆然とされていました。


そして、一言

H「こんなに、、、明るかったんですねぇ」

そうです。
あんなに曲がっていて前を向けなかったのに
20分後(まぁ正確にはもうちょっと…( ̄▽ ̄))には、
姿勢が良くなっていたのです。

おそらくは、かなり久しぶりに前を見ることができたのでしょう。
視野がゼンゼン違う、ということにすごく喜ばれていました。


・・・実は、この「姿勢を良くする」ということは、単に視野が広がるとかという利点だけではなく、意外にも様々な利点があるのです。

まぁ、その話はいずれ。。。



単純に「温める」という温罨法ですが、
やり方次第で、
ADLはおろかQOLの向上の度合いは、
はかりしれません。



温罨法の効果が如実に出た事例でした。



・・・実は、これには後日談がありまして。。。


無事、お申込みを頂き、
しばらく後にキチンと主治医の同意書も頂き、
無事スタート。

お申込みの段階では、
旦那様の介護で色々時間がないので、ということで
週一回
のお申込みでした。

が、

実際スタートの初日に、

週三回にして下さい」

とのご要望を頂きました。

どの道、一日の中の、20分程度のことですからね。


これからもみなとは常に、少しでも介護の力になれればと
毎日頑張って歩き回り、且つ
マッサージ師に無理を言っています。(^◇^)ワハハ

では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!


137の秘密

2010年10月09日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問リハビリマッサージ
東京在宅サービスみなとです。

「○○の秘密」
なぁんて言うとミステリーっぽいんですが
実は、とっても簡単で、しかも朗報なんです。

今日のテーマは

         『137の秘密


今回登場する担当マッサージ師は、
ちっちゃい施術師






『『みかりん』』







『みかりん』は、小柄で線が細い感じの女性マッサージ師です。

ところが、施術者としての力量は安心できるし、
何より、ちっちゃくて大人しくってコロコロ笑う感じが、
ご利用者様に安心感を与えます。




『みかりん』とお試しマッサージに行った時の事。




ご利用者様は、S区にお住まいの女性Kさん。

60代の若さで脳出血を患い、
右半身が麻痺。
軽い失語症と難聴もあります。

元々はとても活動的で旅行も好きな行動派。
おつらいはずですが、それを見せない努力をされています。
姉二人と、女三人で同居していて、皆さんが明るい家族なので、
それも助けているのでしょう。



さて、《お試しマッサージ》の開始。


右をかばっているので、
頚部から肩・背部に張りがあり、
腰から大腿部にかけても同じく筋緊張が強い。
手足も血行が悪くて冷たくなっています。
右側は関節の拘縮も始まっています。

コロコロ笑いながら話をする『みかりん』を気に入って頂き、
ぜひこのマッサージ師でお願いしたい、となりました。


この段階で『みかりん』は退場。
次の患者様が待っておりますので。

営業相談員であるみなとが残って、手続きをします。


当たり前のことですが、
弊社では、お申込み時に
【重要事項説明書】
をお見せして説明をします。

マッサージといえど、「契約」には違いありませんからね。


【重要事項説明書】を開き・・・

「全部読むと大変なので、今日は大事な所だけ説明しますね。
最初の方は、事業の目的とか社長が誰とか今は関係ないんで、
飛ばしますね(笑)」


  ↑ あ、社長には黙ってて下さい…

…で、
契約期間とか、
医師の同意書が要りますとか、
保険を使いますとかを簡単に説明。
そして…、

「健康保険を使いますので、
その自己負担分だけを、
つまり1割~3割をご負担頂く事になります。
保険証確認させて頂いていいですか?」


ここから料金の説明に入ります。
当然、自己負担割合によって金額が違うので保険証を見せていただくことにしています。
間違っちゃいけませんからね。

「あの、これと…、あと、これも、でしょうか?」

とKさんのお姉さんが出してきました。


一枚は、国民健康保険証。
そしてもう一枚は・・・


↓コレ↓

Photo

障害者受給者証
通称マル障

弊社は、東京都と障害者医療費助成・生活保護法による医療扶助の協定を締結しています。


→マル障についてはコチラを参照


ひらたく言えば、
この「マル障」をお持ちの方は、訪問マッサージで、医療費の助成が受けられるのです。

もっとひらたく言えば、
「マル障」をお持ちであれば、


無料

マッサージを受療することが

出来る
のです。

但し、その番号が、

「80137・・・」

で始まる方のみ、なのですが。


「あ・・・
コレ、お持ちですから、
医療助成が受けられます。
つまり、自己負担分は無料になるんです。
だから、料金のページは飛ばしますね。
で、次なんですが…」



あきらかにKさん(とお姉さん)は安心した様子。

病院ではマル障が使えても、マッサージでは使えるのだろうか?

と、思われていたんですね。

実はこの事実、介護保険のプロであるケアマネージャーも知らない方が結構いらっしゃいます。なんとなくは知っていても、詳細は知らない方が多いですね。
まぁ、介護保険じゃなくて医療保険の分野ですからね。




そう、「137」という数字には、こんな秘密があったのです。
「秘密」ってほどじゃないですが。


ちなみに・・・





ウチのフリーダイヤルの中にも「137」が入っているって、
これを書いてて「今」気付いたということは
社長には黙っていて下さい。(笑)

 ⇒0120-137-034





では、また次回!

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   ~~《次回予告》~~

     「中野まつり」

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あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!


ケアカンファレンス その3

2010年10月08日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問リハビリマッサージ
東京在宅サービスみなとです。

みなとは営業ですから日中アチコチ歩き回っています。
「歩くことは健康に良い」、とか言いますが、
「健康に良いどころ」か、「喜び」にも繋がりますよね。

今日のテーマは

         『ケアカンファレンス その3

ケアカンファレンス
ケアカンファレンス その2

今回登場する担当マッサージ師は、うちで
          " マスター "
の称号を持つ、←いや、勝手にみなとがそう名付けただけなんですが






『貴さん』


もちろん、芸能人ではありません。

                  (-_-メ;) わかっとる!





『貴さん』は、実に施術が【ウマイ人】です。

施術もさることながら、ご利用者様とのコミュニケーションもうまい。
「かゆいところに手が届く施術」、これができるのが『貴さん』であり、ご利用者様からだけでなく、ケアマネからの信用も絶大です。

因みに、『貴さん』を「よかにせ(鹿児島弁で“いい男”のこと)にすると…
 ▼ こんな感じ ▼

さて、ケアカンファレンスがあるということで、みなとはいそいそと参加。

実は、ご利用者様は、以前、驚愕のマッサージに登場したKさん。

参加者は
・Kさんとご家族様
・担当ケアマネ
・ヘルパーの方
・家政婦派遣の会社の方
・ケア24(地域包括支援センター)の方
みなと
でした。

実はKさん方の場合、
最初のお試しだけ、チーフである徳徳さんが担当したのです。

現在の担当マッサージ師は『貴さん』




参加者全員が揃い、後はご本人様だけ、という状況になりました。
時間になったということで、ご主人がKさんを呼びに行きます。




その時、
みなとは驚きのあまり、つぶやきました。



「まっすぐ、歩いてる・・・」


実は、最初のご訪問時、Kさんのご主人は、

とても足が悪く、
円背も進み、
足を引き摺るようにして、
なんとかかんとか歩けるが、
歩幅はご自身の足のサイズほどもない小さいものでした。
少し歩けば、膝や腰に痛みが走り、とても長くは歩けない。

お住まいのマンションから徒歩3分のところに踏み切りがあるのですが、ご主人はそこまでも行き着けない。普通に歩けないのだから、踏み切りに到達するまでに10分以上を要し、それ以上はとても怖くて踏み切りは渡れない。

買物はおろか、散歩も満足に出来ない。

そんな状況だったのです。


そして、奥様であるKさんのマッサージが始まって暫く経った後、ご主人もマッサージを受けるようになったのです。





そして、マッサージを受け始めて、

3ヶ月ほど経った現在・・・



驚いたことに、
ご主人は

まっすぐ背を伸ばして廊下を歩いていた

のです。



そのことをご主人に告げると、



「そうですねぇ。
本当に『貴さん』には良くしてもらっていましてねぇ。
以前はあそこの踏み切りを渡れませんでしたが、
今はもうそれを越えて、向こうのスーパーまで
買物にも行けるようになったんですよ。
本当に『貴さん』には感謝しております。
ずっと痛くて、外出するのも苦痛だったんですが…
全く歩けなくなるんじゃないかと思っていましたよ。
本当に『貴さん』のお陰なんです。有り難いです」

と仰って頂きました。

実は、事前に『貴さん』には、このケアカンファに参加することを伝えてありました。

通常、マッサージ師は一日中、次のお宅次のお宅と移動し続けています。 なかなかケアカンファに参加する時間を取れないのが現実です。

そこで、営業相談員であるみなと
直近の状況をマッサージ師にヒアリングし、
且つ毎月ケアマネに提出する「施術経過報告書」も持参して、
代わりに参加するわけです。

「貴さん、今度、Kさんとこでケアカンファが
あんねんけど、最近どうスか? 順調?
報告書を読む限りじゃあ、結構イイ感じみたいですけど」


「みなっさん、何言ってんですか。
『結構イイ』じゃありませんよ。
『メチャメチャいい』ですよ。
まぁ、実際、見て確認して下さいよ。
驚くほど状態良くなってますから。
Kさんだけじゃないッスよ。ご主人もやってますけどね、
このご主人がまた、かーなーり、良くなりましたよ」


「ほほー、楽しみにしとこう!」

「どうぞどうぞ、楽しみにして下さい。
マジで驚きますよ」


そして、実際、みなとは驚いたのです。
この事実には、実はケアマネも、そして出入りしているヘルパーさんや家政婦さんも、非常に驚き、且つ喜んでいました。

無論、Kさんも状態が良くなり、表情も明るくなり、前向きになられておいででした。


ご利用者様が良くなっていっているのを見るのは、こちら側も嬉しいものです。

特に、進行性のご病気で、「治らない」と宣告されている方にとっては、身体的な面は勿論、精神面や生活面での質の向上が図れるわけですから、そりゃあ、嬉しい!ご家族も嬉しい!

みなともその姿を見、声を聞けるのも嬉しいですし、特に、個人的な仕事のテーマとして「介護者に楽を届ける」というものを掲げているので余計です。

この仕事やってよかったなと思えることの1つです。

こういうことがあると、やる気が出て、古本屋とか模型屋とかコーヒーショップとか公園とかでサボろうかぃなという弱気が減るんですよ(笑)

                  (-_-メ;)サボるんじゃない!


では、また次回!

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   ~~《次回予告》~~

     「137の秘密」

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あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!


痛くないです

2010年08月15日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問リハビリマッサージ
東京在宅サービスみなとです。

私は痛いのは嫌いです。

今日のテーマは

         『痛くないです


今回登場する担当マッサージ師は、
大人しいドカベン






『なりたさん』







『なりたさん』は、【とってもいい人】です。

「朴訥と真面目と優しさ」が服着て歩けば、『なりたさん』になります。
この人と会って5秒で、「この人、絶対いい人だぁ」と皆が思ってしまう、そんな人です。

え?冒頭の「ドカベン」は何かって?

「ドカベン」・・・知りません?
知らない?! あの名作野球漫画を?!
(柔道漫画でもある)←これも知っている人はかなりマニアです

↓↓これです↓↓


この主人公に「なりたさん」は似てます。(漫画の方がいい男ですが(笑))




さて、

『なりたさん』とお試しマッサージに行った時の事。

ご利用者様は、K地区にお住まいの女性Fさん。
6月に脳梗塞で倒れて左半身が麻痺に。
昔の圧迫骨折も影響してか、腰痛がひどく、
また麻痺部をかばって、頸・肩・背・腕に負担と筋緊張。
さらにあまり動かない為、下肢筋力は大幅減。
両下肢の浮腫みもひどい感じです。

何より、
お気持ちが非常に低下しておられました。

キーパーソンである美人の娘様も、それをとても心配しており、
何とか、意欲向上をして元気になってほしいと願っておられました。


さて、みなとがお身体の状態を問診した後、
《お試しマッサージ》

温罨法の準備もします。



そこで、『なりたさん』が最初に一言・・・




「痛いことしませんからねー」


そうです。
脳梗塞で倒れて入院、半身麻痺。

その後に待っているのは、
辛いリハビリ


そもそもリハビリは、必要 且つ 辛いもの

誰だって、やらなきゃいけないことはわかってるけど、
できれば避けて通りたい。

そして避けられない。


「誰かが自分の体を良くするために何かする」
イコール
「痛いリハビリテーション」


というのが、どうやら刷り込まれているようでした。

最初にお体に触れる直前から、
誰が見ても
体が硬直している。



硬直、というのではありませんね。


無意識に“拒否”している。

リハビリを否定しているのではありません。
むしろ大事だとも思っている。
必要とも思っている。

ただ、
そこはやはり、人間です。

「痛いことに対しては無意識に自己防衛本能が働きます」

このFさんも、無意識に防衛したのです。


そうなっていては、うちのマッサージ技術が発揮できません。

筋肉や関節がどうこうの前に、


リラックスしてもらうこと


が非常に大切になってくるのです。



無意識に自己防衛しているFさんを見て、
『なりたさん』がかけた一言

「痛いことしませんからねー」

の効果絶大。

それから、自然にマッサージを受け入れ、
それから約2ヶ月ほど経った今では、
彼は絶大な信頼を得ています。



リハビリも大事です。
そのリハビリで疲れた筋肉や関節をケアし、
更に、ご利用者様が動きやすくする。
もって、ご利用者さまのトータルなケアを通じて
ご利用者様のQOL向上、意欲向上を目指し、
更に、介護されるご家族の負担を低減させる



これが我々の使命だと思っているみなとです。

毎日、ヤリガイを感じる日々です。
























…なぁんて、カッコいいこと言ってますが、
あの美人の娘様にまたお会いできないかなぁ、
などと考えてもいたりします。(笑)

ま。会えないんですが。
(マッサージ師は毎週会うようですがね)

なんせ、みなとがご利用者様とお会いするのは、
最初に1、2回。

ちと、寂しい気もします・・・。


では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!


暑い夏の日

2010年08月11日 | 2.つれづれなるまま

こんにちは。

訪問リハビリマッサージ
東京在宅サービスみなとです。

夏はいいですね。

なにしろ女性の服の面積が……あ、いやいや、はっは
そんな事は考えてませんよ。はっはっは。本当です。(汗)
そもそも、南国九州生まれのみなとは、
寒い冬よりも暑い夏がイイ。

ただ、時々
ふと、えも言われぬ不安感が、忍び寄ります。
そして、こう思うのです。

……あの日も、こんな風に暑かったのだろうか?

今日のテーマは

         『暑い夏の日



今回登場する担当マッサージ師は、
ケアカンファレンス その2に登場した・・・






『『はっさん』』


ある暑い夏の日、S区にお住まいの女性Yさんのお宅へお試しマッサージに訪問しました。

マッサージの前に、軽く面談します。

み「今、一番お辛いところはどこですか?痛いとか、重いとか、痺れるとか…」

Y「全身痛いのよ…」

首が痛い、肩が痛い、足が痛い、腰も痛い、手に力が入らない、交通事故で頚椎捻挫してる、椎間板ヘルニアがある、座骨神経痛もある・・・

もう大変です。。。

状況を確認し、結構早めにお試しマッサージに入りました。

Y「わたくしはね、戦時中は満州におりましたのよ」

Yさんは昔語りを始めました。

Y「6月まではそこにおりましてね、それで、実家に帰って務めるよう指令が出たんですね」

み「ご実家はどちらなんですか?」

Y「広島ですのよ」

み「!!!じゃあ…」

Y「そこで被爆しましてねぇ…」

み「僕、長崎出身なんです」

Y「あら、そうなの?」

ちょっと親近感のようなものが湧きます。

Y「それからなんですよ、
身体中アチラコチラが痛くなったのは。
その当時、お医者様はね、脚気だろうって…全くいい加減なものですね。でも、まさか、爆弾のせいでこうなるなんて誰も思わないですものねぇ」


み「そうですよねぇ」

Y「その時、わたくしは高台にある女学校の中におりましてね。それで空襲警報が鳴って、“全員外へ出ろー!中にいると危ないぞー!”って。外に出ましたら、それはもうすごい光と音と熱とで…。
それからね、本当に、
本当に黒い、雨が降ってきたんですよ。
しばらくして、下の方を見ますとね、遠くの方で声がするんですよ
、“助けてくれ~”って。その方たちをよぉく見てますとね、腕の下に何かぶら下がっているんですよ。皮膚がめくれて垂れ下がっているなんてね、想像もできませんでしょ」

できます。想像でしかありませんが、みなとはできます。

みなとが小学中学生の頃、夏休みの登校日は、8/9でした。(今でもそうなのかな?)
全校生徒が集まって、講堂で黙とうを捧げるわけです。
そして、その日、というか夏の間、校内の廊下は、

原爆写真展

になるのです。

もう、これでもか、と言わんばかりに、目も覆いたくなる写真がズラリ。
毎年毎年、もういいから!わかりましたから!と叫びたくなる程、目に焼き付けられます。
だから、想像に難くありません。

だから、みなとは今、
絶対に、絶対に、絶対に、
核兵器だけは使ってはならない!

と、刷り込まれています。

Y「広島は川が多いんですよ。ご存知?」

み「はい。しばらく住んだこともありますから」

Y「あらそうなの。その時にねぇ、川に、たっくさんの白っぽいものが浮いていたんですよ。・・・全部、死体だったんですね。水を求めて飛び込んだ人たちの死体がところ狭しと・・・」

み「・・・」

Y「そんな中でもね、家に帰らないといけませんしね、なんとか帰ったものですよ。でもねぇ、街中が、臭かったんですよ。もう耐えられないくらい。しかも、何があるかわかりませんでしょ。何か物音がするたびに近くの物陰に隠れたんですね。
でも
隠れるたびに、そこに必ず死体があるんですよ。
すごい状況でしたねぇ。
本当、被爆する為に広島帰ったようなものでねぇ・・・


ただね、わたくし、運が良かったのかもしれないって思うんですよ」


み「え?」

Y「わたくし、満州におりましたでしょ。でも終戦前に帰国して、被爆したんですけど、戦後に引き上げてきた方も沢山おられましてね。わたくしの知り合いにもいるんですけどね」

み「はい…」

Y「わたくしは、結婚もしましたし、子どももできまして、70まで働けてましたし、身体中が痛いのを除けば、普通に平凡に人生が送れたんですよ。
でも、
満州から引き上げてきた方は、本当に、辛い目に遭われた方ばっかりなんですよ。口では言えないような辛い目に。特に女性はね…


どちらがいいか、という比較論ではないと思うんです。
でも、比較して少しでも自分はマシとでも思わなくては生きていけない、
多かれ少なかれ、私たちのご利用者はそのような経験がある方が多いのです。
私たちにできるのは、

マッサージを通じて、少しでも心地よい時間を過ごしてもらうこと

そして、

記憶を風化させないこと

だけだと思います。


・・・さて、お試しマッサージが終了し、手続きの話へ。

保険証を確認し、

そして、《被爆者手帳》も確認します。

実は、


被爆者手帳をお持ちの方は、


無料で


医療マッサージを


受けることが


できます。


Yさんもそうなんです。
全身が痛いYさん。
少しでもその痛みが和らげられるといいな、と思います。

それで、
少しでも
無理かもしれないけど、でも
少しでも、
“あの日”の辛い記憶を忘れる時間が持てたら、
と思うのです。






夏はいいですね。



ただ、時々
ふと、えも言われぬ不安感が、忍び寄ります。
そして、こう思うのです。

……あの日も、こんな風に暑かったのだろうか?







では、また次回!

あなたに笑顔と悦びを!
みなとでした!