怪獣の営業トーク

皆さんは、　お引越し　の経験ってありますか

引越し業者に、無料見積もり　
を頼んだことってありますか


結婚した時は自分達で引越し作業をしたので、
今回は業者に依頼する初めてのお引越し


しっかり者の姉上は、
引越しのその都度、
引越し業者をキチンと比較して選んできたようで
いろいろとアドバイスをしてくれた。


引越し業者の営業は、
即決契約をとろうとクドイ営業をしてくる。
絶対にそれに耐えて、他の業者と比較するようにね！


姉上のこのアドバイスにより、ワタシもトク魂が宿り、
絶対、一番お得で、感じのいい業者に決めるぞぉ～
と意気込んでおりました



本日、１件目の業者は朝10：00の予約のはず。

余裕をかまして、ベランダで布団を干していると、
大きなトラックが9：20頃に到着した。

やばい　まだ、化粧してないのに
頭もボサボサなのに！！！


慌ててる間にピンポーンと
チャイムがなってしまったので、
ノーメイクのままドアを開ける。


そこには、若くて可愛いスーツ姿のお兄ちゃんが立っていた。
お約束の時間より早いのですが…m(__)m
ペコリと頭を下げる、彼の清潔感漂う爽やかぶりに、
自分のボサボサの頭とスッピンが申し訳なかった


だから、時間よりも早いけど…上がってもらおうと思い、
どうぞとドアを大きく開けた。

すると、爽やか営業マンを押しのけて、
ボテッと太った怪獣みたいな顔をしたオジサンが
どうも、早く来ちゃってスイマセン。
では、早速、お荷物を拝見いたしますねぇ～
と調子よく家の中に入ってきた

何だよ…！爽やか君、１人じゃないのかよ

怪獣営業マンは、手際よく、
２部屋しかない我が家を見て周り、
「洗濯機は自分で取り付けますか？」
「クーラーはうちがつけましょうか？」
とＹＥＳ/ＮＯ形式の質問でテキパキとメモをとる。

爽やか営業マンは新人らしく、
怪獣顔営業マンの後を、
金魚のフンのようについて周り、
メモをとるのが精一杯で、
うち家具や荷物には目がいってない様子


５分もしないうちに、
怪獣顔は決めた様子で、
では、こちらのテーブルで
見積もりを説明させてよろしいでしょうか？
と言った。テーブルと言うとお洒落だけど、
小さいコタツだけどね


ワタシはお茶を用意する間もなく、
怪獣と爽やか君に座布団を差し出すのが精一杯で、
腰を下ろすよう促された。


旦那クロさんと一緒に怪獣の前に腰を下ろすと、
怪獣から火を吹くような営業トークが始まった

自分の会社の優良ぶりをアピールし、
他社の力の無さや、悪徳業者の説明し、
まるで、自分の会社でなきゃ、
引越しできないようなトークだ


ワタシは興味のない話を聞くのが好きではないし、
それが悪口なら尚更うんざりで、
顔も酷いけど、もう、怪獣営業マンにイイ印象はなかった

１５分ほど説明された時点で、
ワタシも相当飽き飽きし始め、
コチラをご覧下さい　と
怪獣がパンフレットを指さしても、
はぁ…とか言いながら見もしなかった。


それでも、怪獣営業マンはトークを続ける。
確実にワタシがうんざり顔であることは、
気付いているはずである。

人の話を聞くのが巧い旦那クロさんだって、
この怪獣トークにはうんざりだったと思うが、
一応、ちゃんと相槌をうっている。

クロさんは、ワタシのウンザリした顔色を見つつ
怪獣のトークに割って入ってくれた。

それでも、うちは初めての引越しなので、
いろんな業者の話を聞いて、
比較して選びたいんだよな？
お宅が一番いいことも、
他の業者の話を聞いて納得したいんだよな？


|*￣Д￣*||*-д-*||*￣Д￣*||*-д-*|ウンウン

ワタシは大きく頷いた。
クロサン、あんたさすが、ワタシの旦那だね


しかし、怪獣は火を吹くのを止めない。


だからこそです！

　皆さん、そう言われるんですが…

　　ナゼ、ウチがスゴイのかと言いますと…

そこから、もう３０分火を吹き続けた


ワタシは、営業トークによる拒絶反応か、
体から蕁麻疹が出てきて、
ポリポリと痒いとこをかきながら時計を何度も見る。


クロさんの仕事の時間が迫っている。
こんな拷問１人でなんて絶対に耐えられないよ
行かないでぇ～


ワタシが弱気になったのが分かったのか定かではないが、
怪獣営業マンが念を押す。

奥さん、正直、この時期のお引越しは少ないです。
だから、どの引越し業者も必死になって営業をします。

今日は１時間以上も奥さんとこうしてお話させて頂きましたが、
他の業者より絶対お値打ちだと言い切れます！

ウチが先に見積もりしに来たと知ったら、
他の業者は…
　　　もっと粘り強く営業し続ける　と思いますよ。



.．・ヾ（。ｌｌｌｌｌｌ＞＜）シ ぎょぇぇぇ＾-

　　　　　　　それは絶対に耐えられない


この言葉は…決め手となる営業トークだと思う。

コチラが出向いた先での営業や、玄関先での営業は、
いつでも断る自信がある。
しかし、コイツらは、自ら招きいれてしまった奴らだ

怪獣の癖に、我が家のコタツに入り、
旦那が仕事だと言うのに帰ろうともしない。
こんなツワモノが次々来るなんて地獄そのもの

相場はダイタイ調べてあったので、
この業者が出してくれた金額は意外と
頑張っている方だと思う。

もう数千円でも安くしてもらうために、
他の業者で、２時間も３時間も、
営業地獄に合うのはもうごめんだぁ～(/□≦、)エーン!!


こうしてワタシは、姉の念押しも虚しく、
引越し業者を
　　たったの１件　　で決めてしまった

ヘタレとでも何とでも呼んでおくれ



他社の見積もり予約は電話で断ったが、
電話口で何とか繋ぎ止めようと
必死具合が伝わって来た。

この業者も招き入れてたら、
居座る系に間違いない{{{{(+ω+)}}}}ブルブル


契約書を書き終わった後、
怪獣の後ろにいた爽やか営業マンは、
足がしびれ、生まれたての子鹿状態に（笑）

ガクガクした足で、早速、ダンボールを運びこもう
と必死の爽やか君。ガンバレ（笑）

時計を見たり爪をいじったりして、
全く手ごたえのない冷たい態度のワタシに対して、
１時間半も粘った怪獣営業マンから学んだことは、
大きかったはずだが、
爽やか君が将来怪獣に成長する姿は見たくない

感じがいいだけが営業じゃないんだね

感じ悪いのに、粘って契約させるという、
単純な手法にマンマとやられました。

おそらく、新人営業マンを連れてるくらいだし、
教育担当の敏腕営業マンだったんだと思う。


どんな営業マンも断れるくらいの
敏腕トクコになれるよう
ワタシも修行しないとなぁ～
自分の忍耐力の無さに腹が立つわぁ～

とにかく、たった今、
契約がとれてニコヤカにやっと帰ってくれたお２人。
怪獣営業マンと爽やか君、
大変なお仕事ですが、その調子で頑張ってね

お引越しどうぞよろしくぅ～。