以前住んでいた場所の近くに、よく行っていた牛丼屋がある。
味が濃いめなのが好みで、かけそばと牛丼のセットを注文することが多かったと思う。
ある日、体調が悪くて会社を休んだときのこと。
会社に欠勤の旨を伝え、一眠りしようと思ったが、腹が減ってしょうがない。
こんなときに限って買い置きの食料もない。
仕方がないので外食と決め外に出るが、時間が半端なせいで、ほとんどの店がまだ開いていなかった。
まぁいつもの牛丼屋に行くか…と、その店に入ると、いつもの店員ではなく、見たことのないオッサンがカウンターの中にいる。
時間が半端だからだろうな…と納得し、深く考えずに牛丼とかけそばのセットを注文した。
しかしこのオッサン、注文を受けるのが不慣れな感じで、ちょっとイヤな予感がした。
待つことしばし。
運ばれてきたセットを見ると、かけそばのつゆが、やたら多い。
ちょっと器を傾けようものならすごい勢いでこぼれそうなほど、なみなみと入っている。
なんかイヤな予感が現実的になりつつあった。
そばをすすってみると明らかに茹ですぎ。
まぁ、そばは仕方ない、でも牛丼は不味くなりようがないから大丈夫だろう。
不味かった…。
具が不味いわけではない。具だけを食べればいつも通り。
このオッサン、ご飯の上に具を載せるという作業だけで、いつもはまともなものを不味く作ることができる特別な才能を持った人だったらしい。
世の中には、信じられないぐらい不器用な人というのは存在する。
私は数年間、自営でとある電化製品の取付作業をしていたことがある。
ほとんどの場合、取付場所を家人に聞いたら、あとは完了後に説明を行うまではまかせてもらえる。
作業内容に興味を持って、ずっと見ていられることもあるが、作業内容に手抜きがあるわけでもなく、別段気にはならない。
しかし、中には家人自ら手伝おうとしてくる場合がある。
その場合は、器用な人だろうが不器用な人だろうが、手順がいつもと違ってしまい、たいていは予定時間をオーバーすることになる。
まぁ、それはいい。
家人が納得できる形に仕上がれば、後からクレームが来ることはまずないのだから。
問題は、引っ越しなどで取り外しと再取付が必要になった場合。
すべてこちらにまかせてもらえば何の問題もないのだが、お客が自分で行う場合もある。(費用節約のためだろうね)
「どうすれば取り外すことができるか」…と客から問い合わせがあった場合が問題で、だいたい後から修理依頼が来る。
そして行ってみると、見るも無惨な状態になっていることが多い。
どうやったらここまで壊せるんだろう?と思いたくなるほど、不思議な壊れ方をしている。
よくよく聞いてみると、その家のご主人が、取付の際に私の作業を見ていて「あんな簡単なんだから自分でやる!」と言い、何時間もかかって結果は…。ということらしい。
そりゃぁねぇ、こちらは何年もその製品ばかり扱って、専用の工具も持ってるし、簡単に見えたかもしれないが、プロが2時間かかる作業を素人さんが専用工具も部材もなしに取り外しや取付は無理だって…。
ある程度、機械というものに慣れている人が私の作業を見ていたら、同じような工具や部材がない限り、手を出そうとは思わないらしい。
私自信も専門以外の製品はその道のプロにまかせる。
機械の扱いに慣れていない人ほど、難しい部分を「プロだからこそ簡単に行っている」ということに気づかないようだ。
長々と何が言いたいかというと、PCの自作や部品交換についても、同じことが言えないだろうか?
PCのパーツは、一定の規格に合わせて作られているので、プラモデルよりずっと簡単に組み立てることができる。
Windowsのインストールなども、Windows95あたりに比べたらずっと簡単になっている。
しかし、それでも変なことをやる人は変なことをやる。
それは研究熱心とかそういうのがあまり関係なくて、知識は豊富でもおかしな組み立てをしてしまう人はいる。
身近にいないかい?料理の本を買いまくって、料理教室に通ってがんばって、材料も吟味して…不味い料理を作る人。
そういう人に言えることは、部品や材料についての観察力(注意力かな)が足りないと思う。
料理は特にそうだが、時間や熱によって材料はどんどん変化していく。
PCパーツにそんな変化はないが、コネクターを指す方向や、差す深さなど、ちょっとしたミスをしている可能性は高い。
「原因は分からないが、組み立てなおしたら問題がなくなった」という場合はほとんどそういった組み込みの甘さが原因だろうと思う。
それの何が問題というわけではないが、大手メーカーのパーツで、特定の掲示板でやけに評価が低いように見えるパーツとかは、不注意な組み立てをする人が多くて評価を落としてるものが少なくないように見える。
こんなことを書いてると、もの作りに才能がない不器用な人はPCを自作しちゃいけないの?って文句を言われそうだが、私個人の考えとしては、
「お金も時間も余ってるならご自由にどうぞ。でも相談されても答えられないよ。」と言いたい。
限られた予算で、用途も決まっているなら、メーカー製なりショップBTOを奨めたい。
頭でっかちで不器用な素人さんからの相談が、いちばんやっかいだと感じてるのは私だけではないと思う。
不器用は罪ではないが、それを部品のせいにする前に、まず作業の見直しをするのが先でしょ。
起こってる不具合をちゃんと理解して解決するには知識も経験も必要だが、組み込みをやり直すのは時間があれば誰にでもできること。
ちょっと注意すれば直ることを、やらずに面倒がるから失敗をしているように見える。
CPUクーラーを付け替えるのに、マザーボードをケースから外さない…とかね。
件の牛丼屋にはその後も足を運び、また同じオッサンが1人だったことがあった。
カレーなら大丈夫だろう…と思ったが、やっぱりダメだった。
このオッサン。ご飯を器によそった経験が決定的に足りないらしい。
保温されてるご飯を丼なり皿によそったら、ちゃんとほぐそうよ。
たったそれだけで、「不味い」が「普通」に変わるんだからさ。
味が濃いめなのが好みで、かけそばと牛丼のセットを注文することが多かったと思う。
ある日、体調が悪くて会社を休んだときのこと。
会社に欠勤の旨を伝え、一眠りしようと思ったが、腹が減ってしょうがない。
こんなときに限って買い置きの食料もない。
仕方がないので外食と決め外に出るが、時間が半端なせいで、ほとんどの店がまだ開いていなかった。
まぁいつもの牛丼屋に行くか…と、その店に入ると、いつもの店員ではなく、見たことのないオッサンがカウンターの中にいる。
時間が半端だからだろうな…と納得し、深く考えずに牛丼とかけそばのセットを注文した。
しかしこのオッサン、注文を受けるのが不慣れな感じで、ちょっとイヤな予感がした。
待つことしばし。
運ばれてきたセットを見ると、かけそばのつゆが、やたら多い。
ちょっと器を傾けようものならすごい勢いでこぼれそうなほど、なみなみと入っている。
なんかイヤな予感が現実的になりつつあった。
そばをすすってみると明らかに茹ですぎ。
まぁ、そばは仕方ない、でも牛丼は不味くなりようがないから大丈夫だろう。
不味かった…。
具が不味いわけではない。具だけを食べればいつも通り。
このオッサン、ご飯の上に具を載せるという作業だけで、いつもはまともなものを不味く作ることができる特別な才能を持った人だったらしい。
世の中には、信じられないぐらい不器用な人というのは存在する。
私は数年間、自営でとある電化製品の取付作業をしていたことがある。
ほとんどの場合、取付場所を家人に聞いたら、あとは完了後に説明を行うまではまかせてもらえる。
作業内容に興味を持って、ずっと見ていられることもあるが、作業内容に手抜きがあるわけでもなく、別段気にはならない。
しかし、中には家人自ら手伝おうとしてくる場合がある。
その場合は、器用な人だろうが不器用な人だろうが、手順がいつもと違ってしまい、たいていは予定時間をオーバーすることになる。
まぁ、それはいい。
家人が納得できる形に仕上がれば、後からクレームが来ることはまずないのだから。
問題は、引っ越しなどで取り外しと再取付が必要になった場合。
すべてこちらにまかせてもらえば何の問題もないのだが、お客が自分で行う場合もある。(費用節約のためだろうね)
「どうすれば取り外すことができるか」…と客から問い合わせがあった場合が問題で、だいたい後から修理依頼が来る。
そして行ってみると、見るも無惨な状態になっていることが多い。
どうやったらここまで壊せるんだろう?と思いたくなるほど、不思議な壊れ方をしている。
よくよく聞いてみると、その家のご主人が、取付の際に私の作業を見ていて「あんな簡単なんだから自分でやる!」と言い、何時間もかかって結果は…。ということらしい。
そりゃぁねぇ、こちらは何年もその製品ばかり扱って、専用の工具も持ってるし、簡単に見えたかもしれないが、プロが2時間かかる作業を素人さんが専用工具も部材もなしに取り外しや取付は無理だって…。
ある程度、機械というものに慣れている人が私の作業を見ていたら、同じような工具や部材がない限り、手を出そうとは思わないらしい。
私自信も専門以外の製品はその道のプロにまかせる。
機械の扱いに慣れていない人ほど、難しい部分を「プロだからこそ簡単に行っている」ということに気づかないようだ。
長々と何が言いたいかというと、PCの自作や部品交換についても、同じことが言えないだろうか?
PCのパーツは、一定の規格に合わせて作られているので、プラモデルよりずっと簡単に組み立てることができる。
Windowsのインストールなども、Windows95あたりに比べたらずっと簡単になっている。
しかし、それでも変なことをやる人は変なことをやる。
それは研究熱心とかそういうのがあまり関係なくて、知識は豊富でもおかしな組み立てをしてしまう人はいる。
身近にいないかい?料理の本を買いまくって、料理教室に通ってがんばって、材料も吟味して…不味い料理を作る人。
そういう人に言えることは、部品や材料についての観察力(注意力かな)が足りないと思う。
料理は特にそうだが、時間や熱によって材料はどんどん変化していく。
PCパーツにそんな変化はないが、コネクターを指す方向や、差す深さなど、ちょっとしたミスをしている可能性は高い。
「原因は分からないが、組み立てなおしたら問題がなくなった」という場合はほとんどそういった組み込みの甘さが原因だろうと思う。
それの何が問題というわけではないが、大手メーカーのパーツで、特定の掲示板でやけに評価が低いように見えるパーツとかは、不注意な組み立てをする人が多くて評価を落としてるものが少なくないように見える。
こんなことを書いてると、もの作りに才能がない不器用な人はPCを自作しちゃいけないの?って文句を言われそうだが、私個人の考えとしては、
「お金も時間も余ってるならご自由にどうぞ。でも相談されても答えられないよ。」と言いたい。
限られた予算で、用途も決まっているなら、メーカー製なりショップBTOを奨めたい。
頭でっかちで不器用な素人さんからの相談が、いちばんやっかいだと感じてるのは私だけではないと思う。
不器用は罪ではないが、それを部品のせいにする前に、まず作業の見直しをするのが先でしょ。
起こってる不具合をちゃんと理解して解決するには知識も経験も必要だが、組み込みをやり直すのは時間があれば誰にでもできること。
ちょっと注意すれば直ることを、やらずに面倒がるから失敗をしているように見える。
CPUクーラーを付け替えるのに、マザーボードをケースから外さない…とかね。
件の牛丼屋にはその後も足を運び、また同じオッサンが1人だったことがあった。
カレーなら大丈夫だろう…と思ったが、やっぱりダメだった。
このオッサン。ご飯を器によそった経験が決定的に足りないらしい。
保温されてるご飯を丼なり皿によそったら、ちゃんとほぐそうよ。
たったそれだけで、「不味い」が「普通」に変わるんだからさ。