21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

弥生さんの幸せって?

2024-09-11 21:38:59 | エンタメ
 水季の死によって、彼女の身勝手な出産が、残された人々の人生を翻弄している。ネットでは水季はすっかり悪者になっている。
 「弥生ちゃんは別れて正解、早くいいひと見つけて幸せになって」「絶対にもどっちゃだめ」など、別れを支持する意見が多いという。
 ええ、何でそんな風になっちゃうの? そんなに水季は罪作りなの。
 確かに水季の出産は、結果として夏と弥生さんの運命を変えることになったし、水季の両親や水季を思う津野君に悲しみをもたらした。
 だからといって、水季を責めるのはどうなの。生前の彼女と海ちゃんの清貧な暮らしは、頑張りすぎだよ、もっと周囲に甘えていいのにと思えたし、津野君への思いを断ち切る水季にはものすごく考えさせられた。たぶん、水季は一人ではなく夏と二人で海ちゃんを育てていたのではないか。だから、海ちゃんは父親である夏君に戸惑うことなく父親の愛情を受け入れることができたのではないのか。水季はなぜ夏を好きになったのか、その答えは、夏の海ちゃんとのかかわり方そのものではないのか。
 そんな水季の夏への思いが、夏に海ちゃんを託すことにつながった。
 一方、弥生さんはどうなのか。恋人である夏の元カノの子が、突然、現れ戸惑う。夏は学生時代に元カノが妊娠し、中絶をきっかけに自分のもとを去ったことを弥生さんに告白する。元カノが亡くなり、葬儀に行った際に子供を産んでいたことを初めて知ったことを話した。
 弥生さんは中絶の過去があり、子供を産んだ夏の元カノの水季の存在に、過去のつらい経験を思い出す。実は、弥生さんが産科のノートに書き残したメッセージを読み、水季は中絶を踏みとどまった、まさに数奇な運命の伏線ともいえる出来事があったことは知る由もなかった。
 弥生さんは、夏と海ちゃんの関係を受け入れ、健気に世話を焼くうちに結婚し母親になることを意識するが、どうしても夏と海ちゃんの中にいる水季の存在に嫉妬めいた感情が芽生え、そんな自分を許せず、結婚をあきらめる。それでも、海ちゃんとは友達でいようと約束する。
 そんな弥生さんに同情し、SNSでは夏との別離を支持する声が多いことに、正直、驚いた。弥生さんはまた新しい恋をして幸せになって、ということなのだろうが。それが、世の女性たちのリアルな感情なのか。
 たしかに、男女の別れは繰り返され、結婚も同じだとは思う。
 でも、こと弥生さんの性格を思うと、複雑だ。一度の中絶を今も深刻に受け止める彼女が、今度は自分が産んだ子供ではないとはいえ、子供がきっかけで最愛の人と別れることでこの先、新しい恋に出会えるだろうか。
 所詮はドラマの世界とはいえ、特に海ちゃんの幸せを願うと、やはり弥生さんにはお母さんになってほしい。たぶん、水季が夏を好きになった思いと、弥生さんが夏を好きになった思いは一緒だと思う。
 奇跡的とも思える優しさのかたまりような夏君の人柄ではないのか。だから、水季は夏の人生を狂わせたくなくて夏のもとを去った。弥生さんは、一見自分の幸せを優先して、夏と別れた形ではあるが、夏を嫌いになったわけではない。むしろ大好きだ。そんな最愛の夏と海ちゃんへの思いを引きずって、新しい恋に出会えるはずがない。

 



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