21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

海ちゃんは不幸の種じゃない

2024-09-03 20:21:39 | エンタメ
 有村架純が出ているというだけで、見始めた「海のはじまり」だった。昨日までは、目黒漣のぼそぼそしゃべりも、大竹しのぶのキツイ一言も、とくに何も感じていなかったが、さすがに、さすがに昨日は考えさせられた。
 最初に感じたのは、海ちゃんがあまりに可哀そう・・・だった。生まれてきたことも、母子家庭だったことも、まして母親が死んじゃったことも、海ちゃんはただただ現実として受け入れるしかないわけで、 母親と入れ替わる形で父親と出会ったことさえ、海ちゃんの意思でもなんでもなくて、ただただ目の前で起こる現実を小さな胸で受け止め、自分なりに解釈し、精一杯生きている。
 なのに大人たちは、そんな海ちゃんをめぐって、葛藤する。
 夏は海ちゃんと弥生さんと家族になることを望んでいるのに、弥生さんの思いを尊重するあまりに、自分の意思を貫くことができない。
 弥生さんは弥生さんで、大好きな夏や海ちゃんへ寄せる愛より、二人の中の水季を意識するあまり、自分の感情を見失っていく。
 このまま二人が別れることは、海ちゃんのせいとしかいいようがないではないか。
 夏がもし、海ちゃんに我が子としての愛情を示さず、水季の人生に踏み込まなかったなら、弥生さんに海ちゃんの存在を明かさなかっただろうし、二人は別れなかったかもしれない。
 でも、そんな夏だったら弥生さんは好きにならなかったはずだ。
 弥生さんは海ちゃんに、夏と別れるって、自分で話すらしい。
 その時、海ちゃんはなんて言うのか。
 水季が中絶を踏みとどまった理由が、弥生さんが病院のノートに残した中絶のメッセージだったことを、弥生さんは知るのだろうか。
 たぶん、物語は3人にとってハッピーエンドだと思う。夏のお母さんだって、予告で、夏と別れたのだったら幸せになりなさいって言ってるし。そうでなくちゃ、生まれてくる子供は大人の不幸の種になってしまう。そんな、悲惨なドラマじゃないだろう。
 最初はポケット見ていたドラマだが、昨日は真剣に見ちまった。
 
 
 
コメント (1)
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