おせち料理は家によって様々で、品数なども異なりますが
一年の家内安全と隆盛を願い祈って、縁起のいいものを食します。
本来は五節供(1月7日の人日(じんじつ)・3月3日の上巳(じょうし)・5月5日の端午(たんご)・7月7日の七夕(たなばた)・9月9日の重陽(ちょうよう))など、神へのお供え物として作られたものですが、今ではお正月のものだけを指すようになりました。
ということは、言い換えれば現代のおせち料理は一年のおせち料理が凝縮した縁起のいい料理なのです。
もともと神への供え物だったのですから、おせち料理は歳神様にお供えするもので、そのお下がりを頂戴するという心をもって食べるのが大切です。
by夢子
必ず作らなければならないものが3種あります。
地方によって違いますが
「数の子」「ごまめ」「たたき牛蒡(ごぼう)」
の3種がつくられます。
数の子は子孫繁栄を祈って添えられ、ごまめにはまめに元気に暮らせるようにという思いが込められています。たたき牛蒡は地中にしっかり根をおろし、家庭の基礎固めをするものと云われています。
元旦に食するようにといわれる三種の神器というものもあります。
これは「くわい」「たたき牛蒡」「鏡大根」のことで、天皇の三種の神器である勾玉・劍・鏡を模している縁起のいい食物なのです。
また、搗栗(かちくり)があります。
ゆでた栗の実を殻のまま干して臼で挽いて、殻と渋皮を取り除いたもの。栗の木はたいへん堅い為、丈夫という意味を持っています。栗の中身は黄色い事から極楽浄土を表現しており、それを毬(いが)が悪いものから防ぐという意味で包み込んでいるという考え方から縁起がよいと感じられている。
搗栗のめでたいとされる理由の一つは「搗」と「勝ち」の音が通じる事です。