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折紙時代

私、ヨネスケの創作折り紙です。
特に断りがない限り、作品はすべて不切正方形一枚折りです。
よろしくお願いします。

ドラゴン

2010年06月08日 13時04分48秒 | 空想上の動物
「ドラゴン」
製作:6月7日
用紙:32×32cm

  

 最新作ドラゴンです。かなり昔から、折りたい作品候補の上位にあった作品です。
しかし、頭の中にあるドラゴンのイメージを、実際に紙で表現しようとしても、技術
が追いつかず、結局、出来ずじまいとなっていた題材です。

 蛇腹折りにばかり頼っている今の状況を何とかしたい、だからといっていきなり完
全な22.5度系の作品を作ろうと思っても、それは難しい。だったら、神谷哲史さんの
ように、22.5度系と蛇腹系を融合したらいいのではないかと考えました。
 22.5度系、蛇腹系のそれぞれのメリットを、両方活かすことが出来るのではないか
と思い立ったわけです。なお、それぞれのメリットについては後日、考えてみようと
思います。

 で、22.5度系と蛇腹系の融合(便宜上、複合系としておきます)についてですが、
一応、このドラゴンで成功しました。下の展開図を見てください。
 左上が頭、右上と左下が翼、右下が尻尾です。



 平行な直線が並んでいるところが蛇腹系、それ以外のところが22.5度系です。中心
の正方形の部分は、「4鶴」とか「ドラゴンの基本形」などと呼ばれています。この
ドラゴンの基本形は文字通り、ドラゴンを折る時によく利用されています。しかし、
それだけではディテールが満足にいかず、また四肢も長さ不足に陥ります。その問題
を一気に解決する手法として蛇腹が登場するわけです。神谷哲史さんの代表作の一つ
「バハムート」も、この二つの問題を解決する方法として蛇腹を使っています。

 複合系を作ると同時に、もう一つの新しい試みがあります。「部品化」です。つま
り予め、それぞれの部品を先に作っておいて、それらを正方形の中に組み込んでいく
という方法です。このドラゴンにおいては、昔作った「天使」の翼の構造を取り入れ、
神谷さんの「エンシェントドラゴン」の指、同じく神谷さんの「フェニックス」の尾
を使うなどしています。この部品化は、神谷さんの創作方法の一つで、以前折った部
品を再利用できる、作風に統一感を出す、などの利点があります。
 ドラゴンを折り終わった後になって、実は、すでに部品化をした事があるのに気が
付きました。というのも、とくに意識せずに今まで部品化をしていたのです。しかし、
意識してそういった技術を使えるようになりたいものです。

 今までとは、一味違う新しい創作法、新しい構造を試したおかげで、新鮮な気持ち
で折り紙が出来、これからの作風の転換のきっかけとなるであろう作品でした。

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2 コメント

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Unknown ()
2010-06-17 21:21:32
お久し振りです。
もしかして この展開図は線が引かれている所を
全部折るんですよね??
もう~凄い!!としか言い様がありません。


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Unknown (ヨネスケ)
2010-06-18 14:21:11
コメントありがとうございます。

山折り谷折りの表示はありませんが、
展開図の線は全部折ります。
一つ一つの作品の折り方を描くのは
非常に時間がかかるため、折り紙愛好家は
たいてい、展開図にして、その作品の構造を
見てもらうのです。
返信する

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