手打ちそば  川上

手打ちそば川上の案内とエピソード等お話いたします。

「新そば」は、本当においしいのか?

2007-10-25 01:09:23 | ご案内
先月の中旬頃から、お客さんから「いつ頃から、新そばに変わるの?」との問い合わせが
ありましたが、実は、今月の二十一日(日)から完全新そばに、移行しておりました。

例年ですと店頭にて、「新そば、打ち始めました。」と掲示をしますし、ブログでいち早く
お伝えすべき事だと思いましたが、ちょっとした疑問が湧いたのです。

        本当に、新そばは美味しいのか?
 まず一例として、出雲そばを挙げてみたいと思います。
十月は神無月といい、全国の神様が出雲大社に集まり、出雲では神有月となり出雲大社
には、多くの参拝者が来ると、テレビでも放映されていました。もちろん、出雲となれば、
出雲そばも同様に紹介されていました。でもね、出雲地域の新そばは、十一月過ぎに
ならないと出て来ないのです。
 確かに、新そばの香りは洗練され、鼻から抜けるあの感触は、新そばならではの特色
ですが、温かいそば(かけ・にしん・鴨南)では、温かい鰹だしと醤油の香りの方が圧倒的
に強く感じてしまいます。
 寝かした蕎麦粉では香りこそ負けますが、味はしっかりとしているのです。一部には、
野暮ったい味との意見はありますが。一部の名店と言われている店では、新そばを一年
寝かしてから使っているそうです。

 ちなみに、小麦粉(うどん)についてですが、春に収穫した小麦は、そばの様に新麦
(しんばく)として使用することはありません。倉庫等で半年程寝かさないと、臭いが
きつくて、うどんとしては食べられません。
 うどんだって、これからですよ!。お奨めの品は、これから冬に向かうということで、
きのこ、きのこ汁かな。

めん産業展に参加

2007-10-18 01:07:00 | 今日の出来事

めん産業展に行ってきました。
テーマは、安全・安心・信頼ではありましたが、実際は、各種の業者のPRの場
でした。うちの出入り業者も三社ほど出店していました。

まあ基本的に、これから独立・開店する人のための催しでありますが、独学派・
そば教室生と思われる人が、殆どではないかと。
業者との会話を聞いていると、「12月に開店するのですが、この鰹節はどうなの?」
この程度の会話が、飛び交っているのです。
「おいおい、間に合うのか?」、それ以前に、「大丈夫か?」って感じ。
「どうなの?」って聞いたって、「これは良い物ですよ!」って言いますよ。
八百屋に行って、「このミカン、甘いの?」と聞いて、店主は、「すっぱくて、
いまひとつかな?」と言うかな?。

修行派の場合は、修行中に出入り業者と打ち合わせ・市場回りをしていますから、
あくせくする事無く出店準備が出来ますが、視野としては狭くなる傾向があるかな。

時間に余裕があったので、業者に
ちょっとカマをかけて、深く問い詰めると、
「お宅、プロだろ?。並みじゃねえよ!」だって。
業者だって商売ですから、自己責任でしっかりと見極めましょう。


「こし」とは、なんぞや?

2007-10-04 02:12:31 | よくあるお問い合わせの事例

 先日、「こしが強いうどんを食べさせる店がある。」と聞きつけ、早速出向きましたが、案の定、
こしが強いのではなく、「硬い」でしょ。 茹で置きだから、茹でる時間が短いかな~。

 うちは、注文ごとに茹でるから、5~6分かかりますね。たまに、「ここのうどんは軟らかいから、
たぶん、加水が多いのだろう」などと言われますが、それは間違いで、低加水でねかしを長くし、
足踏みも多くして、しっかりと茹でます。ですから、一日限定15食ぐらいですね。でも、圧倒的
に蕎麦の注文が多いので助かってます。

 蕎麦にしても、「新蕎麦」に目が行き易いですが、出始めの蕎麦は不安定で難しいかな~。
実は既に入荷していますが、新は六割程度で、ねかしが二割・つなぎが二割です。

 よく、「国産小麦粉を使用しています。」なんてありますが、実際のところ、
国産小麦の「ほくしん」または「農林61号」と、オーストラリア産の「ASW」の混合粉が主流
なんですね。お店につっこみを入れると「国産小麦粉を100%とはいっておりません!」
な~んて言われるかもね。