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のびちゃんの「どうなるのよ日記」

病気したりケガしたり、なんだかいろんなことがありました。

ボッコ、プール退会。でも毎日泳いでる。

2011-04-17 | ●泳いでるよ~
ボッコは水泳選手。
小1の時からプールに通いはじめて、
2、3年生で、選手育成コース。
4、5年生で、選手コースで、毎日、毎日練習をしてきた。


選手は、辛いんだ。
毎日プレッシャーの連続だったんだ。

去年の夏は、全国大会でリレーに出るっていうんで、
大きな目標が目の前だったから、ものすごく辛い練習も、乗り越えられたんだね。


でも、
いろんなことがあったからね。
私のこともそう。
地震で不安になったのもそう。
春に兄さん達が上のクラスに行っちゃったのもあるかな。


それよりも、なによりも、
このところ、コーチがすごく怖かったんだ。
機嫌が悪かったように感じた。
ボッコには特に厳しくあたってたと思う。
ボッコは、のんびりした子だから、きっとイライラされたんだろうな。
イライラをぶつけてくるコーチだったと思う。

でも、コーチのせいじゃない。
そういうスイミングスクールだってわかっていて、続けていたんだから。
ボッコが耐えられなくなっちゃったっていう訳だ。




こないだの月曜日、いつものように練習が終わって家に帰ったんだ。
いつもより、強く怒られたようで、車でぐったりしてた。

がんばって泳いでも、言われたとおりのタイムがでなかったら、
めちゃくちゃ怖い顔できつい言葉を言われる。
でも、そういう愚痴はボッコからは聞いたことがない。
全部、近くにいた選手から聞いてる。
ひどいイヤミ混じりの罵声が掛けられる。


その日、様子が変になっちゃったんだ。


瞳孔が開いたままのような感じ。
ずっと目がぱっちり。
でも、私と目がまったく合わない。
それでも一生懸命、受け答えをしようとしている。

「どうしたの?」
「なんでもないよ。大丈夫だよ」
「大丈夫?」
「うん。大丈夫」

それからは、何をきいても、「大丈夫」「大丈夫」「大丈夫」

目が合わないし、目が開きっぱなしだ。
おどおどした様子もある。

でも、「なんともないよ」「なにもないよ」「大丈夫」

明らかにおかしい。
変だ。


これは大変なことになっちゃった。
すっごく心配になっちゃったよ。

ご飯は食べた。
それも、「食べなくちゃね」って。
お風呂だよって言ったら「お風呂入らなくちゃね」
「大丈夫」「大丈夫」


ボッコが壊れちゃう。
大変。

だめだ。きっと、プール、限界なんだ。


調子が戻らないまま、布団に入って、寝ちゃおうとするから、
これはこのまま寝たら、ココロがどうにかなっちゃうんじゃないかと心配になって、
寝そうなところをゆすって起こしたんだ。
「寝ないで、お話しよう」って。


ふっと、ほどけたみたい。
急にベッドの上に座り込んで、ぽろぽろ涙をこぼしだしたんだ。

正気に戻った。
ほっとしたー。




ここのところ、プールに行く前に緊張してか、よくお腹をこわしてたんだ。
プールに行っても、吐いちゃったり、お腹こわしたりで、途中トイレに行って・・・
そうすると、「帰れ」って言われたり、立たされてたり、
余計に辛くなるよね。
ますます、緊張するようになる。

ボッコが言っていた。
「他の人は、怒られると速くなるんだけど、僕は怒られると遅くなっちゃうんだ」

コーチがストップウォッチ持ったら、50メートル、制限タイム以内で泳がないとだめなんだ。
超えちゃうと、ひどく怒られるんだ。

ココロが萎縮しちゃうんだと思うよ。
緊張しちゃうんだろうね。
だって、怖かったんだから。


「明日、一緒に考えよう」って、その日は寝た。

で、火曜日。


違うスイミングの選手の母友と、お昼食べながら、お話し聞いてもらったんだ。
無理させたら、ボッコが壊れちゃうねって。


決めた。
やめよう。


ボッコが学校から帰ってくるのを、途中の道まで迎えに出て、
遠くからボッコが歩いてくるのが見えたんで、
駆けてったんだ。

「ボッコー!プール、やめちゃおう!!」

そしたらね、
ボッコ、にーーっこり、笑ったんだ。
うれしそうに、飛び跳ねてたんだ。


でね、家に帰ってから、夕方、
「やめていいって言ってくれてありがとう」なんて、言われちゃった。


その日は、スクールさぼって、
ちょっと遠い・・・って言っても、空いてれば15分ぐらいで行けちゃうプールに、
一緒に行ってきちゃった。

うん。
いつものプールはさぼっても、しっかり、泳ぎには行っていたのだ-。
プレッシャーもなく、自由に、楽しそうに泳いでたよ。





そして、次の日。水曜日。
夕方、親子そろって、退会。
校長先生にご挨拶してきた。

理由は・・・・
コーチへの愚痴は言わず、
「ボッコがついていけなくなりました」

私もコーチへのものすごい不満があったんだけど、
ひどいことされたからね。
でも、何も言わず・・・
だって、そういうプールなんだもの。言っても仕方がないことだから。

二人で、「さようなら」


さっぱりした。




すっごくお世話になったけど、
すっごくいためつけられたのも本当。

親子そろってね。


ココロの成長に、ぜったいによくないと思ったんだもの。
私のココロに、ものすごく悪い影響があったんだもの。

これでいいんだ。


その日も、違うプールに行って、一緒に泳いで来たんだ。
それから、その次の日も。次の日も。昨日も。


ボッコは、泳ぎをやめたいわけじゃなくて、
あのコーチのところにはいられなくなっただけだからね。
選手は続けるって。
来月ぐらいから、所属変えて、違うスクールに通うようになると思う。
それまで、カラダがなまらないように、毎日自主トレしてるんだ。

せっかく行くんだから、私も・・・って、
ついつい、毎日泳いでいるよ。

夜は空いているプールなんだ。
たっぷり泳げる。


いつか、どや顔して、大会に出るようになるもんね。




いやしかし、
親子同じ時に、壊れかけのココロ。
なんとかつなぎ合わせたけど、あぶなかったな。



いろんな子どもがいるじゃんか。
「なにくそっ」って思って強くなる子もいるかもしれないけど、
毎日、だめ、だめ、ボケ、ボケ言われてたら、萎縮してしまう子もいるんだよ。

弱い子、甘えてる子はだめだっていうんなら、
ああ。やめて正解だよ。



きっと、ボッコの人格を認めてくれるコーチに会えるはずだ。
人には個性があるってことを知っているコーチに会えるはず。



人格を無視するな。
個性を認めろ。
それを生かす教育をしろ。

コーチたるもの、教育者だろ。
尊敬できる人であってほしい。


尊敬、まったくできない。


さようなら。