今回の目的の一つは西行が曼荼羅寺のそばの庵で過ごしたその場所を見ることだった。
そして懐かしい曼荼羅寺、亡き母の故郷で何かにつけ口にしていた。
もう少し若いときに連れてきてあげればよかったと思っても詮無いことを考える。
第72番札所 我拝師山 延命院 曼荼羅寺
御本尊 大日如来
真 言 おん あびらうんけん ばざらだどばん
宗 派 真言宗善通寺派
開 基 弘法大師
讃岐の領主・佐伯家の氏寺として創建され、初め「世坂寺と言われた。
弘法大師が亡き母玉依御前の冥福を祈るため唐から帰朝し翌年この寺を訪れた。
樹齢1200年を超す弘法大師お手植えの「不老松」は平成14年に松食い虫のため
伐採位されている。
もう一つ境内には「西行の昼寝石」と「笠懸桜」と言われる桜の木がある。
近くの庵からこの寺に通いここで昼寝をしていたという。
そして旅だつとき笠を忘れていったので同行者は詠んだ。
「笠はあり その身はいかになりぬらん あはれはかなきあめが下かな」
笠松大師は笠松と呼ばれていた「不老松」の幹に刻んだ弘法大師坐像