寺子屋ブログ

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ニュースから(酒匂川と二宮尊徳)

2006年08月18日 12時22分37秒 | Weblog
 福岡には台風10号が接近しております。雨もだんだんと激しくなってきました。

 さて、先日、神奈川県西部の酒匂川で、今回の台風が原因なのでしょうか、水位が急上昇し、アユ釣りにきていた方が亡くなったり、行方不明になられたりしたという悲しいニュースがありました。

 この「酒匂川」ですが、実は江戸時代末期に活躍した「二宮尊徳」にゆかりのある川です。

 二宮金次郎は天明七年(1787年)現在の小田原市栢山に生まれます。生まれた頃は裕福でしたが、尊徳が4歳くらいの時、この酒匂川の氾濫で田畑を失います。その後、お父さんは金次郎が14歳の時、お母さんは16歳の時になくなりました。

 それから金次郎は、叔父の家に引き取られますが、日々の仕事(おじさんの家の手伝い)をこなしながら、荒れ地を開墾して自分の田を作ります。そして二十歳の頃には,離ればなれになった二人の弟と共に、独り立ちできるほどの財産を持てる人物になります。また、「学問は人間としての生き方を知ることにつながる」と考え、仕事の合間に、また仕事を終えてから、読書を中心とする学問にも励みました。昔は、小学校に、二宮金次郎が薪を背負いながら読書をしている銅像がありましたが、この銅像は、少年時代、両親を失い、家族離散しながらも、めげずに努力した金次郎の姿を映しているのです。

 その後、小田原の城下町に奉公に出たとき、家老の家の財政を立て直したことが藩主の目を引き、小田原藩にゆかりのあった栃木県の桜町の復興を手がけることになるのです。

 二宮尊徳(金次郎)の話は、様々なエピソードもあり、ここでは紹介し切りませんが、「名前は知っているけど、なにをした人かは知らなかった・・・」という方も多いのではないでしょうか?

 今回、不幸にも氾濫が起きてしまった酒匂川ですが、金次郎は、この酒匂川の土手に、貯めたお金をはたいて、松の苗木を200本購入して植えたという話が残っています。松は根を張るので、土手に植えることで、何年か後には自然の堤防になる、と考えたのでしょう。今でもこの松は、酒匂川の土手沿いに「金次郎の松」が残っているそうです。また、「松苗碑」という碑もあるそうです。

 少年、二宮金次郎が、働いて貯めたお金を「自分のため」に使うのではなく、「みんなのため」しかも、「未来のみんなのため」に使ったと言うエピソードは、現在失われている「公の精神」を思い起こしてくれるように思います。
(文責:横畑雄基)

 
 

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2 コメント

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講演聞かせていただきました! (駿台☆福岡校生徒)
2006-08-18 13:07:36
先日の講演聞かせていただいた浪人生です。お話本当に面白かったですwぜひまた聞きたいです。。。現役生にも宣伝しときました!!
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Unknown (三林浩行)
2006-08-21 11:03:13
メール有難うございます。

この夏の暑さに負けず、勉強に奮闘してください!

呼んでもらえれば、また話をしたいです。

その時は、後で声をかけて下さいね。



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