Gute Reise

東大で西洋建築史の研究をしながら設計を勉強している大学院生の日々の記録です。リスボン大に1年間留学を終え、帰国しました。

年末年始旅行9日目(ズムフィック→クール)

2016-12-30 | 年末年始旅行 2016
朝一でチューリッヒ駅へ。

ケルンで見たコロンバ美術館が好きだったので、
当初断念していたズムトーの聖ベネディクト教会を見に行くため。

ズムフィック駅への往復チケットを購入するも、カードが使えない。
上限金額に達しているのだろうか。
窓口の女性が親切で、お金を下ろしたら列に並ばずに
ここに直接来てねと言ってくれたので、急いでフランを下ろす。
取り敢えず現金で支払い、なんとかする。

朝早かったので、本当は車内で設計を考えるつもりだったが寝てしまった。
クール駅で乗り換え、ズムフィックへ。


案内板に従って、ひたすら登り続ける。

KinKi Kidsの曲を聴きながら、楽しい登山だったが、
50分歩くのは、さすがにしんどかった。

調べたブログでは、何人もの人が途中で車の現地の人が拾ってくれて助かったと
書いていたが、そんな上手い話あるわけないかぁと半分諦めながら、
でも半分は期待しながら登っていたのだが、
あと20分の標示が立っていたあたりで、横に車が停まった!

君、教会に行きたいんだろ?乗って行きなと、
親切なおじさんが乗せてくれて、近くまで送ってくれた。
てっきり、おじさんも教会に行くから送ってくれたのかと思ったが、
私を下ろして引き返していった。なんて親切、、、

外観は、階段、手すり、ドアノブ、木片の外壁、、、何もかもが可愛かった。



階段は、なんだか自然から生えてきたように見えて素敵。


中に入ると、綺麗な光のラインに気付く。

窓に、木のサッシがついているものとついていないものがあったが、
はめ殺しと換気用に開くものとという感じなのだろうか。



コロンバ美術館でも思ったが、ズムトーは縦のラインが美しい。
教会遺構をコンバージョンした美術館や教会など、
神聖さを残す、あるいは神聖そのものな空間を感じやすくする、天に昇る雰囲気。

外で昼ごはんを、教会の外観を見ながら食べて、再び中に戻ってスケッチ。
時間になったので、山を下って行く。
下りは45分くらい。



クール駅行きの電車に無事乗って、移動。
クール駅のインフォメーションセンターに行って、
ローマ遺跡シェルターの鍵を借りる。
鍵代が3CHF、これに加えて50CHFもしくはパスポートのデポジットをする。

歩いてローマ遺跡シェルターへ。
先程の50分の山登りに比べれば15分の歩きは近すぎると感じた。

鍵を開けて、中へ。

先程見てきた教会と同様に木と鉄が中心だったが、
特徴的だったのが暗幕。雑黒のような幕を使って光を調整しているのだろうか。

木と、布で光を調節した箱に、天井に開いた開口から薄暗い天空光が入る。



歩いてクール美術館へ。

こちらは、かつての邸宅をコンバージョン、
それから隣に新しい美術館を建て、地下で繋いでいる。
少し前までズントー設計の橋が渡されていたが、
展示作品のためのものだったので、今日はもうなかった。


コンバージョンしている方は、本来外部だった部分に
ガラスを仕込んで内部空間にしており、
Lacaton & Vassalのマンションのリノベを思わせた。


ミュージアムショップに、オルジャティが編集している
有名建築家の思い出を写真やスケッチでさらって
彼彼女らが今そのようにある原点を探る、というような面白い本があって立ち読み。
日本の建築家も多く面白かったのだが、
それぞれに旅先や人物の写真を多く載せてある一方、
全てスケッチだったシザを見て、さすがと思った。


歩いてインフォメーションセンターに戻って鍵を返却し、チューリッヒ駅まで戻る。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿