Gute Reise

東大で西洋建築史の研究をしながら設計を勉強している大学院生の日々の記録です。リスボン大に1年間留学を終え、帰国しました。

Geil!

2016-05-24 | TOKYO・留学準備/スタジオ
先週バイトで休んでしまったスタジオのエスキス。

これまでのリサーチをまとめた上で、3-4名のグループごとに敷地を選定する。
そしてそれぞれ図書館・チャペル・ギャラリーのいずれかのプログラムを選んで、
最終的にそれぞれ設計を行う。

私はKくん、中国からの留学生のKさん、
スイスからの留学生のVさんのグループに入れてもらっており、築地が敷地に決まった。

それぞれリサーチでは商業地域を選んでいたのが共通点であるが、
築地は見えない・行けない場所が多く、そこに図書館を建てることになっていた。

エスキスが始まるまでの間4人でエスキスでのプレゼンや中間までの進め方について話す。
Vは日本語がわからないが、Kくんは英語が苦手なため、適宜通訳しながら。

VがZürichと書かれたUSBを使っていたので、
どこの出身か聞くとやはりスイスはチューリッヒだという。
日本語は、私の名前は、、、くらいしか話せないと言っていたので
私も負けじと(?)、ドイツ語は、Mein Name ist...くらいしか話せないと言ったら
Good!と笑われた。

エスキスでは、Vが描いたという詳細な添景の置かれた図面と、
築地がいかに図書館を建てるのに魅力的な土地かを伝える完璧なプレゼンのお陰で
Keep going!と言って頂いた。
このスタジオでは、先生にKeep going!と言われるのが最大の評価のように思う。

中間講評に向けたスケジューリングをグループで行い、解散。
私のドイツ語の参考書をVに見せたら笑われた。

私の知る留学生は凄い、という言葉がお気に入りのケースが多く
VもKくんが喋っているのを聞いて凄い、、、と呟いていた。

凄いって、ドイツ語でなんていうの?schön?と聞くと、
いくつも言葉があるから一対一対応では言えないとのこと。
でも、geilはよく使うと教えてもらった。
但し、教授や目上の人の前ではnot appropriateらしい。

五月祭

2016-05-15 | TOKYO・留学準備/スタジオ
今日はサークルの2つ下の代の公演を見に五月祭へ。

2つ下の代というのは、私たちが執行代だった頃の新入生。
皆、すっかり先輩らしくなって、現役の頃の自分と重ね合わせたりなんかして、涙が出るほど感激した。

1部と2部の間に、サークルの同期で建築でも一緒だが、留年して一つ下の代に降りたMと話す。
「留学するんだって?なんか、、、俺も頑張らなきゃって気になったよ。」
なんだか、留学ってそういうことなんだと、散々自分ではわかったつもりだったけれど改めて頑張らなきゃと思わされた。

そして何より、あれだけいい舞台を作る力のある後輩たちの引退公演が見られない寂しさに
打ち勝つだけの何かを成し遂げなければいけないなぁという気持ちにさせられた1日であった。

提出完了

2016-05-13 | TOKYO・留学準備/スタジオ
朝は教習所。

昼から学校でコンペの作業。
留学生のHさんに渡航が決まったと伝えると、とても喜んでもらえた。

夕方から加藤研ゼミ。
今回はドクターのKさんの発表で、バイオテクニークと建築との関係についての発表であった。
個人的にアールヌーボー建築に少し興味があったり、それからナチス建築に関しても話が出て大変興味深かった。

終了後のティータイムで加藤先生から先日のAUSMIPのボードの謝金の話を頂く。
それから奨学金の話も少し相談に乗って頂いた。
なるべく頑張って探したいところである。

そして話していた途中で何か思い出したように探して下さった本がこちら

これでポルトガルのこともポルトガル語も勉強できますねと笑顔で言われてしまった。

院生室に戻り、引き続きコンペ作業。
大急ぎでまとめ、23時59分消印で出す。

コンペも終わったので、スタジオと語学と研究に全力を尽くしたい。
(コンペが終わってもやることは山積み、、、)

水曜日

2016-05-12 | TOKYO・留学準備/スタジオ
朝はコンペ用の添景を書き込む作業。

14時から研究室のYさんの実測調査に関しての軽いミーティング。
ゼミ発表の際に、RA募集に関してアナウンスがあったのだ。
M1から私とSが手を挙げている。

ひとまず予定は来月の16日に湘南で一件。
次に岡山で複数件ということである。

川添スタジオのリサーチでも思ったことだが、やはりフィールドワークが好きだし、
Yさんには自分の興味を教えて欲しいと言われていたので改めて自分の興味や研究の方針について考えたが、

ウィーンに関して片っ端から文献にあたる中で、
ウィーンの経てきた支配の歴史やそこから見える都市の作られ方であったり、
国会議事堂のことを調べていても、その建物の使われ方であったり、
何を取っても、計画学っぽいことがやはり面白いようなのだ。

と思うと、実質回り道になった卒論も今の興味を知る上で重要な役割を果たしていることになる。
無駄なことなんてない、とはよく言ったものだが、本当にその通りである。

16時半ごろ、AUSMIP担当教員の藤田先生からメールがあり、
無事にリスボン行きが決まったとのこと。
加藤先生から、多分大丈夫ですよと言われてはいたが、
壮大な留学行く行く詐欺にならずに済んでほっとした。

17時ごろからオープンデスク先であるHAGISOでプロジェクトの模型の手伝い。
18時半頃ボスが帰られて、図面のバイトを持ち掛けられる。
謹んでお引き受けすることにする。

20時半頃学校に戻り、打ち合わせ。
各々作業を進め、0時頃からダイアグラムの詳細決定。
自分は7時半頃教習所のため一時帰宅。

口があるならきけ

2016-05-10 | TOKYO・留学準備/スタジオ
10時ごろ学校に戻ってエスキス準備の続き。

13時半から駒場キャンパスでスタジオのエスキス。

今学期の川添スタジオのテーマは、見える見えない・行ける行けない。
来週までの第一課題は23区内の150m四方の敷地を選び、
見えて行けるを白、見えて行けないを青、見えない行けるを赤、見えない行けないを黒に塗り分ける。

私の発表については、カーテンや居酒屋から表出したテーブルなど、
ディテール部分に注目しているところが面白いということと、
恵比寿横丁と中野ブロードウェイとで同じ屋内路地であってもプログラムの違いによって
塗り分けた色の出方に違いがあるという発見に価値があるとのコメントを頂いた。

TUMからの交換留学生の方は詳細部分に関して動画に撮って記録し、
ひとまず今日のために一部分だけ色分けに起こしていた。
細かい表出物に至るまでとてもきめ細やかな分析が行われており、大変高い評価を得ていた。
私も見習ってこのまま突き進みたい。

駒場書籍部でウィーンの都市史に関する本を2冊買い、その後時間を潰す。


19時から渋谷で中高時代の同級生で、リヨンに留学していたYちゃんと会う。

Yちゃんが留学中に訪れた街の話やリヨンでの生活の話など、
沢山のキラキラした刺激的な話を楽しく聞かせてもらった。

2年から本格的に勉強を始めて今もう仏検準1級を取得していると聞いて驚いた。
それから、最終夜にホテルで初めて差別を受けたという話を聞いて私まで悲しかった。
結局、そういう悔しい体験をしたときにも、言い返せなければ負けなわけで。

自分の身を守るためにはまず言葉の壁を乗り越えなければならぬと、
改めて自分に誓わされた今晩の食事だった。