ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧千畑町畑屋・旧六郷町六郷東根を往く(その6、終)

2022年10月29日 | 旧千畑町を往く

<歩いた所のH28年の航空写真>

●歩いた日:2022年9月4日(日)

●歩いた所

 ・金沢西根:善知鳥坂、観音下、南外川原、寺村、元屋敷

 ・六郷東根:妻の神、上中村、上関田、中関田、筑後屋敷

●歩いたログ(足跡)(道のり5.5km)


 

(以上の地図:国土地理院)

 最後に航空写真をご覧いただく。まずは最近のH28年の写真。


 
 右上、「丸子川」にかかる橋の東たもとの「P」が車を停めた位置。そのすぐ南に「田沢疎水」の用水路が写る。その用水路は川を横断して対岸の「善元寺会館」の脇、「筑後屋敷」のすぐ西側を通って南に延びている。

 右端に果樹園が見える。よく見ると果樹がないところもだいぶある。老木化して伐採したのだろうか。

 右下に「丸子川」から取水する頭首工と、円型分水工を確認することができる。

 円型分水工のすぐそばで、「県道12号」から分かれて西にまっすぐ延びる道を歩いた。本文で「県道との間の田んぼ中に建ち並んでいる家々をつないでいる道が昔の道と考えられる。後で古い航空写真で確認してみたい。」と書いたが、この後の古い航空写真を見ると、昔の幹線となっていた道はその道ではないことがわかる。幹線道路は、今回歩いた道の北側にある、「古い道筋」と書き入れた道のところであったようだ。

 次にS51年の写真。


 
 前掲写真同様、上端中央が車を停めた位置(「P」)。H28年の写真と比べて目に付くのは、屋敷林などの樹木が非常に多いことである。農村風景を形作っていた木々がそれだけ伐られてしまったことは残念である。

 果樹園をよくご覧いただきたい。規則正しくびっしりと木が並んでいる。まだそんなに枝を広げていないので、植栽されてからあまり時が経っていないようである。

 果樹園のすぐ東側から南に延びるピンク色の線は、現在の「みずほの里ロード」であるが、当時はそこに道は通っていない。

 円型分水工のある「上関田」から西に向かうピンク色の線も現在の道筋である。この辺りの田んぼはまだ未整備(すぐ西側は整備されている)で、当時はその北側を通る道が幹線になっていたことがわかる。

 最後にS23年の写真


 
 この写真で一番目に付くのは、頭首工下流部の「丸子川」がすでに改修されていることである。以前にも書いたが、ずっと下流の「高梨」辺りでは、同年の写真には激しく蛇行する川が写っているので、「六郷東根」、「金沢東根」の「丸子川」が優先して改修されたことがわかる。改修直後と見えて、川の両岸にはS51年に見られるような樹木が全く生えていない。

 果樹園の場所はほとんどが森林状態になっている。森林を切り拓いて果樹園にしたようだ。

 円型分水工はS13年の完工なので、当然ながらこの写真で丸い形を確認することができる。

 右下のピンク色の線は「みずほの里ロード」の橋の位置、下段半ほどから西に延びるピンク色の線は今回歩いた現在の道筋。

 青線は「田沢疎水」の用水路。当時、「田沢疎水」の工事は進められていたが、この地域はまだ未着手であったようだ。

 70年以上も前のふる里の姿を、こうして写真で眺めることができるのは、実に感慨深い。

(終わり)

●ブログに掲載したログの累計(累計の道のり:549.4km)

 緑の線が今回のログ。

 このブログの冒頭でちょっと触れたように、「仙北平野」の南端になっている「出川」沿いの地域を歩いて来ましたので、次回からはその記事を投稿する予定です。


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