TWP これ…、何回目のブログです?

まぁ長続きしないんです。アウトドアと酒とサバゲとカスタムドールとイラスト。「めいんてなんす」再開しますた。

オカルト小噺 「高校の彼女との結末」

2011-10-08 01:20:02 | オカルト



【高校の彼女との結末】

高校の頃の話。

「あなた、大矢方の人だったんですね?」
「は?何それ?」
当時、付き合っていた後輩の彼女に、喫茶店(まあ、モスバーガーとも言うが)いきなりそう言われた。
何のことか判らない。

「ごめんなさい。私、そっちの人とは付き合えない」
「あの、訳わかんないんですけど」
「私達、敵だから…」

すみません。敵ってなに?何言ってるんですか?
「だから…昔、敵同士だったって話。私の家、そういうのダメなの…」

冗談だろ?山口生まれと福島生まれの二人は、会えば必ず喧嘩になると言われているが、それも今ではおフザケでの話だ。いまさらマジに喧嘩する奴なんて見たことないぞ。
ましてや、ここは北海道だ。昔からの家柄を気にする連中が拓いた場所じゃない。

「本当にごめんなさい。さよなら」
ねぇ、ちょっと待って。本当に洒落になってませんよ、これ。

この間、まさに5分。スピード失恋の新記録だ。当時の再俊足、カール=ルイス並だった。
そして、おいらが部長をやっていたその部活も、彼女は翌日には辞めてしまった。

----

以前、部員を自宅に集めて、部活の合宿をやった夜。
クモ膜でボケて死んだばあちゃんが、彼女の布団の上に正座していて、凄く怖い顔でじーっと、彼女の寝顔を見つめていたことがある。
ばあちゃんは消える直前、こちらを振り向いて何か言いたげな顔をしていたが、彼女の話と何か関係があるのか?
彼女と、その家と、死んだばあちゃんの関係が、おいらの知らないところで絡んでいるというのか?

-----

彼女がおいらを拒んだ理由は是非知りたかったが、ネットなんて便利なものが無かったあの頃、そう簡単に調べものなんてできる環境ではなかった。家系の問題だとも思えたので、図書館に行ったが、何から調べればいいのか皆目見当も付かない。
そのうちに、なんか馬鹿らしくなって結局止めた。

そもそもの話、おいらの姓は大矢ではない。
「ウチの親戚に大矢って苗字いる?」お袋にも尋ねたが、そんな親戚は居ないと言ってた。

当然、それ以来彼女とは音信不通だ。本来、家系なんて気にする家の子には見えなかった。
親がそうなのだ。こちらの家の系譜すら調べ上げて、いろいろ、ネチネチ誰何するような。
そんな家の子だったのだ。きっと。

まあ、振られた方の言い分なんて、こんなもんだ。

-終-



最新の画像もっと見る

コメントを投稿