魔女と満月と・・・

ひとりぼっちの記念日・・・

今夜は記念日ざんす。
２年前のあの日、彼とひとつになれた日。
六本木のグランドハイアット東京の素敵なお部屋で
過ごしたあの時間は魔女にとって一生忘れない。

今まで生きてきていろんな記念日があったけど
この記念日だけは一生、特別な記念日。

今年の記念日に２人で抜いちゃおうと思って
買っておいたシャンパニュはリボンがかかったままなんだけど
今夜、ひとりで飲む気にはなれない。

ヴーヴ・クリコの「ブリュット　ロゼ」
開けてみたけれど今夜ひとりで飲む気にはなれるはずもない・・・。

　

魔女は今でも彼のこと大好きだよ。
まだ、・・・愛してるよ。

あの日、魔女は彼のことが信じられなかったんぢゃなくて
信じていたんだよ。
いっぱいいっぱい愛していたんだよ。
だから、もうこれ以上彼を苦しめちゃいけないと思った。

何も恐いものなんてなかった。
だから、最後にメイルでわざと書いた。
「あたしがメールしたことは言わないで」って。
予想通り彼は魔女が自分を守るために書いたと思いこんだ。
もう、終わりだね・・・と思ったけど
彼のことを守るにはこれしかなかったんだもん。

前日に信じたくないようなことを聞かされたから。
だけど、それは違う！と言いたかったけど
実際に違ったけど、彼をかばって黙っていた。
彼は出来心だ、誰でもよかった、魔が差したと言っていると
言う言葉を聞いたとき、それまでは
ほとんど話さず、下を向いて涙をこらえていたけど
「例え彼がそうであってもあたしは本気です」と
まっすぐその人の目を見ながらはっきりと言った。
ほんとうのことだから。


いくつの夜を泣いただろう・・・
いや、泣かなかった夜のほうが少ないと思う。
強く生きなきゃと思えば思うほど心がどんどん弱っていく。


今夜は満月。
魔女は満月は好きぢゃない。
何か悪いことが起こるのは満月の日が多いから。
彼と京都で夜桜を見た日も満月だった。
まん丸のお月さまを「きれいだね～」と
ふたりで見ていたから覚えているよ・・・

そして今夜も満月。
たったひとりの記念日。