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きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

ワクチン副反応と熱中症

2021年07月21日 | 音楽処方
梅雨が明けたら、いきなり夏本番!

3週間ぶりの武道館コンサートVaccine Gigです。

今回は神棚の下で弾いてみました。

髪が少々乱れ気味なのは、背後で大きな扇風機が回っているからです。

新しい武道館だというのに、空調設備がなく、役所がリース調達したという小型冷風機や巨大扇風機が何台も置かれていましたが、暑かったです・・・

「せんせい、ヨーヨーマみたいっすね」

会場で準備をしていたスタッフから声をかけられました。

おっ?知ってるね!

でも、ヨーヨーマ先生がワクチン会場でチェロを弾いたのは、おそらく1度きりです。
あの頃はまだ寒いくらいでしたね・・・

いまはチェロのニスが溶け出してしまうんじゃないかというくらいの酷暑。
実際、持っていたチョコレートはドロドロに溶けて、食べられませんでした(笑)。


ところで、頭痛やだるさ、食欲不振など、ワクチンの副反応と熱中症の症状は区別しにくいので、注意が必要です。
しっかりと水分補給をしながら、自分の体調の変化を観察しつつ、無理せず、からだを休めるようにしましょう。


「夏はビールで水分補給!」などと言う人がよくいますが、アルコールは水分補給にはならず、かえってからだの水分を奪うものなので、くれぐれも気を付けながら夏を楽しみましょう。

Vaccine Gig in summer

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武道館ライブ Vaccine GIG again, in Budokan

2021年06月30日 | 音楽処方
市町の集団接種会場へ時々出向いて、医療支援(予診業務)を行っています。

那須烏山市の会場は木の香りのする武道館です。
とても清々しい気の流れを感じます。

曇りや雨の日にしか行ったことがないのですが、晴れた日には高い天井横の窓からさんさんと陽射しが入るので、ビーチパラソルが必要なくらいだそうです(笑)

道場は正面入り口をはさんで左右の二棟にわかれていて、柔道場が待合室、剣道場が問診・接種と経過観察用エリアというぐあいにセッティングされています。

受付の始まる1時間前から、地元クリニックから集まってきた看護師さんたちが、注射の準備をしていました。



新型コロナウィルスワクチンは冷凍しておかなければならず、保存や運搬にはとても気を使います。

国から配分されるワクチンはご存じの通り、まだ十分とはいえない状況ですから、解凍後の薬液の希釈と分注作業にはとても緊張を強いられます。

開場前の準備時間中にチェロを弾かせてもらえないかと、市の担当責任者の方にうかがったところ、お許しをいただいたので、この日はチェロを携えて出かけていきました。
武道館でソロライブだ~!
ヒュー・ヒュー♪♪

道場のあちこちには、大小の扇風機や冷風機が置かれていて、それらがブンブンとうなり声を発しているので、それらにチェロの音がかき消されてしまうのでは?と思いつつも、病院内で弾いたときよりもゆったりのびのびと弾くように心がけました。

時間にして45分間くらい。
その間、ほとんど切れ目なく弾き続けました。
ずいぶんとレパートリーを増やしましたからねえ・・・

剣道場の一角、経過観察エリアで弾いていたのですが、隣の柔道場にも、また道場の外にも音が響いていたそうで、私が弾いているとは知らず、「CDでも流しているのかと思った」と言う人もいましたが、「おかげで緊張が解けました」「今度もまた聞きたいです」と声をかけてくださる看護師さんもいました。


高い天井を見上げると、そこには神棚がありました。
流れる空気の清々しさの理由は、神棚のせいだけではないと思いました。

予診業務中はなかなか弾く暇がなかったのですが、それでも2回ほど、スキをみつけて2-3曲弾きました。
次回もまたやります!









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裏技

2021年06月20日 | 音楽処方
Covid cello projectの最新作#14の公開です。

今回は、フランスの作曲家サン·サーンスによるオペラ「サムソンとデリラ」から、バッカナールという舞曲です。

オーケストラのコンサートでこの曲だけが取り上げられて演奏されることがありますが、それをチェロだけで演奏しています。

チェロは低い音から高い音まで幅広い音域が出せる楽器なので、一種類の楽器だけでオーケストラのようなサウンドが作り出せるのです。

とはいえ、高い音域(ハイ・ポジション)を弾きこなすには、テクニックが必要です。

私は、果敢にも、最も高い音域を担当する第1パートを希望して弾きました。
テンポが速いこともあって、毎日メトロノームの目盛りを少しづつあげていきながら、一生懸命練習しました。

けれども、動画提出期限までに、目標の速度までは到達できません。

低い音域パートに変更すれば、音符の数が少ないので、速度はクリアできるのですが、今回、自分に課した課題は「ハイ・ポジション」でしたので、パート変更はしたくありませんでした。

そのかわりに、提案されていた裏技を使ってもらいました。
15%遅いテンポで収録し、編集の段階で速度をアップさせるという技です。
何人かが、この速度調整をしています。

音程を変えずに速度だけを変えられるデジタル技術が、今はあるらしいのです。
スゴイですね!
生演奏では、そうはいきません。

こういうとき、生演奏では、別の技があります。
難しくて弾けないところは、弾いているふりだけして音は出さず、弾ける人に任せちゃうんです。
これはこれで、技術がいりますけどね!

とにかく、誰かと一緒に弾くっていうのは本当に楽しいです。
もはやこの人数では、自分がどこにいるのか、懸命に探すと、めまいをきたしますから、やめましたが、参加することには多くの喜びがあります。

リアルに合奏できる日が、ますます待ち遠しい!


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幸福感の意味

2021年05月22日 | 音楽処方
職場の同僚たちに新型コロナワクチンを接種し、そのあいまに待機室でチェロを弾くという Vaccine Cello Project が、無事終了しました。

7週間の期間中、接種&演奏をしたのは計12日。
30分ごとに10数名に「本職」の注射を施してから、待機室に行って2~3曲を披露する「本番」を半日で6回繰り返すというちょっとハードなプロジェクトでしたが、終わってみれば、かなりの達成感です。

初めは、とにかく自分が弾きたいからという気持ちが強く、反面、迷惑がられるんじゃないかと、ちょっとビビり~な部分も自分の中にはあり、途中、くじけそうになった時もありました。

でも、「良かった」と直接声をかけてくださったり、「楽しみにしている人がたくさんいる」と周りの人たちの声をわざわざ伝えてくれる同僚たちもいて、そういう人たちに背中を押してもらったおかげで、完遂できたと思っています。

Covid Cello Projectで知り合った世界中の仲間たちからも、Face Book上で大いに励ましてもらったことも、とても大きな力になりました。

私は一度やりかけたことは途中でやめずにやり通さないと気が済まない性格でもあり、そのため、自分を追い込んでしまって、ずいぶんと苦しい思いをこれまで何度もしてきましたが、今回は疲労感と爽やかな達成感に加え、幸福感があります。

それは、自分が他者を喜ばせているということ、そして、そういう自分を支えてくれている人がいるということによるところが大きいのではないかと思います。

感謝です!



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テレサ・テンみたいに

2021年04月30日 | 音楽処方
ワクチン接種会場でのゲリラ演奏も、今日で3回目。
1クール目は今日でいったん一段落するので、やることにしました。

チェロは歌うのが得意な楽器です。
なので、レパートリーに加えるべく、昭和歌謡の中から、チェロ独奏に合った曲をさがしてみました。
朝っぱらから出勤の身支度をしながら、懐かしい曲を熱唱(笑)

そうして今回、新たに追加してみた曲がこちら・・・

・つぐない(テレサ・テン)
・元気を出して(竹内まりあ)
・見上げてごらん夜の星を
・川の流れのように
・「いちご白書」をもう一度(荒井由実)
・ムーンリバー
・虹のかなた

クラッシック音楽よりも、聞いたことのあるポピュラー系のほうが、一般的には喜んでいただけるようです。
個人的には、「つぐない」が気に入ったので、もう少し弾きこんで、テレサ・テンのように美しく歌えるようになりたいと思っています。

ちなみに、世界的チェリストのヨーヨーマ氏がワクチン接種後の待機時間に弾いていた様子はこちら。

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力を抜いて

2021年04月27日 | 音楽処方
ワクチン接種の合間のチェロ演奏。

今日も、やりました!


前回に比べたら、あまり疲れませんでした。

前回、ヘトヘトになってしまったのは、ひょっとしたら気合いを入れすぎてしまっていたのかもしれません。

会場にいた人たちの反応がよくわからず、もうやめようかなあと思いかけていました。

ですが、昨日、気分転換に屋上へあがったときに、そこである方と偶然居合わせ、先日のゲリラ演奏を「とても癒された」と喜んでくださっていたのです。


「初めてのワクチンで、副作用を心配しながら、あそこでただじっと待っているだけだったでしょう? そこで音楽が聴けて、すごく気持ちが楽になりました」

「他の人も、先生のチェロが聴けるのを楽しみにしてますよ」


ほぼほぼ、ただ自分が弾きたいからという理由で始めたわけで、押し売りするのも嫌だから、すぐに撤退もじさないつもりで弾いたので、聴いてくれた方の不安な気持ちを和らげたり、喜んでもらえたりしたのであれば、こんなに嬉しいことはありません。


なので、今日はポピュラー曲中心に選曲を改めました。
こんな感じ···

瑠璃色の地球
オリビアを聴きながら
ダニーボーイ
イエスタデイワンスモア
ムーンリバー
マイウェイ
トライメライ
白鳥

会場準備にあたっている人たちのBGMになるように、お昼休みの時間帯から弾き始めたら、通りがかりに音に気づいた人たちがポツポツと寄っていってくれました。


間違えたり、音程をはずさないようにするために集中力は使いますが、心の力を抜いて、音にゆったりした雰囲気をもたせれば、弾いている自分も疲れないのかもしれないと、思いました。

瑠璃色の地球は、松田聖子の古い曲ですが、喫煙防止教室のお礼に小学生たちが歌ってくれて初めて知りました。
小学生たちの歌声に、当然ながら泣きましたが、いつ聞いても泣けてきますね。
歌詞が今の時代にピッタリです。

聖子ちゃんの歌はこちらで聞けます。











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ワクチン会場でゲリラ演奏してみた

2021年04月26日 | 音楽処方
いま、世界各地で新型コロナワクチンの接種が行われています。
日本でも遅ればせながら、医療者の優先接種に続き、高齢者を対象にした段階に入っているようです。

接種直後はアレルギー反応がないかどうか、30分ほど接種会場にとどまって経過をみる必要があります。

自分の接種は2回とも済ませ、翌日の筋肉痛や倦怠感、発熱などの想定内の軽度副反応がみられただけでした。
職場では先週から、医療職以外の職員への接種を開始しており、ひき続き注射係を担当しています。

先日、アメリカのニューヨークやイタリアのパドバなど、ワクチン接種会場の待合室で、ミュージシャンがボランティア演奏をしているという報道を目にしました。

私は趣味でチェロを弾きますが、コロナ禍では院内コンサートもできず、つまらないなあと思っていたところでしたので、なるほど、その手があったか!と思いました(笑)

接種会場に詰めている3時間ほどのあいだに、10-15分ほどの調整時間が何度かあります。
そのちょっとした時間を利用して、待合室でゲリラ演奏することを企てました。

ピアノ伴奏なし、チェロ1本だけ。
何を弾こうか迷いましたが、今回は普段から自分でよく弾いている曲から、無伴奏でも比較的わかりやすくて聴きやすい曲を選びました。

・トライメライ
・白鳥
・バッハ無伴奏組曲第1番からアルマンド
・花は咲く
・サウンドオブミュージックからメインテーマや私のお気に入り

計4回弾きました。

演奏していても、待合室ではテレビがつけられたまま。
対象者は新入職員や、給食室や洗濯室、ボイラー室といった部署の人が中心で、私がこれまで院内演奏会をやってきたことを全く知らない人も多く、「注射係の医者がいったい何を始めたのだ?!」といった怪訝な空気を強く感じた回もありました。
まあ、あまりにもそういう空気が強いときは、こちらの心もくじけそうになるので、1曲だけで退散しました(笑)

終わってみると、かなり疲れました。
大きな演奏会をやり終えたときの疲労感に匹敵するくらい。

今後もまだ接種日はありますが、会場にいた人たちの感想がまだ聞けていないので、次回はどうしようかなあと思っているところです。

いずれにしても、たった一人で人前で楽器を演奏するのは、心が強くないといけません。

それでも、100時間一人でこっそり弾くより、たった10分でも人に聴いてもらう演奏をするほうが、上達します。








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人生の宝物

2021年04月13日 | 音楽処方
今日はふと、子供の頃持っていた宝箱のことを思い出しました。

子供の頃、大切なものをしまっておくためのきれいな箱を、誰もが持っていたのではないでしょうか?

お菓子の空き箱やカンカンには、たいてい他人からみたら「??」な、小さなものであふれていました。

時々こっそり蓋を開けては宝物たちを眺め、幸せな時間をすごしていましたっけ。

自分をワクワクさせてくれるそんな宝箱を持たなくなったのは、いつからなんでしょう?
最近は、物をなるべく持ちたくない、なにか捨てられるものはないかと、自分の身のまわりを見渡すことしばし。

でも、心のなかに大切な宝箱ができていることに気づきました。
入っているものが昔と大きく違うのは、共有できるものだったり、自分以外の人にも分けてあげられるということです。



Covid Cello Project 13 "The Saga of Harrison Crabfeathers" by Steve Kuhn

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不安解消やモチベーション維持のために

2021年01月25日 | 音楽処方
世界中のチェリストたちがリモート合奏する企画「Covid cello project」の第12弾が公開されました。
私にとっては5回目の参加です。

今回は世界40カ国から463名が参加しており、日本からは5名に増えました。

自分の演奏動画をアメリカのTonyに提出したのが年末。
前回までは、公開はいったいいつになるのだろうか?と、ただひたすら待つしかありませんでした。

けれども今回は主催者のTonyが、編集作業過程を時々ライブ中継してくれました。
ライブ中は他の参加者たちとチャットで会話することもできましたので、公開までの3週間ほどの日々も不安なく、楽しく過ごせました。

過程を知ることも大事ですよね。
場合によっては、そのほうが不安が減ります。
結果云々よりも、過程そのものを大切にしたいということも多々あります。

今回初めて知ったのですが、動画が公開されるまでには、パソコンを使ったプロ級の編集作業が行われていました。

私たちはもちろん直接手を出せるわけではないのですが、パソコンやスマホの画面を見ていると、まるで同じ部屋にいて、彼の編集作業を覗き込んでいる感覚でした。

チャットでは、
「すごーい、そんなこともできるのね!」
「ありがとう、トニー!」
「あなたは魔術師ね!」
などと彼を褒め称えたり、

「ひとりひとりの顔がわかるようにズームアップしたら?」
「速く動かされると目がまわっちゃう」
などといった注文も。

また、編集作業を見ているのが退屈してくると、
「食べているスナックは何?」
「飼い猫の名前は?」
「(作曲者の)コレリってどんな顔していたっけ?」
などといった話題も出てきて、時差がありますからそれぞれの時間帯はさまざまですが、みんなが楽しんでいる様子が伝わってきました。

楽しんだのは傍観者側の私たちだけではありません。
Tony自身も、「孤独な編集作業から脱却できた」と言っていました。
リモートライブを通してみんなと繋がるという素晴らしい方法を考えつき、彼自身のモチベーション維持にもなっていたのです。
さすがです。

さて、今回演奏したのはバロック曲です。
まずは、原曲を。

 


私たちは8パートに分かれて演奏しています。
チェロは音域が広く、ヴァイオリン担当部分も(技術があれば)弾けちゃうので、チェロだけでオーケストラのように合奏ができるすごい楽器なんです。

「クリスマスの夜のための」という題名が付いており、時期もちょうどクリスマスから年末にかけてだったので、サンタ姿で弾いている人もいますね。





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地球人の音楽

2021年01月09日 | 音楽処方
こういう状況です。

どうぞみなさま、静かに時が流れるのを感じながら、心穏やかに、健やかに、すごしましょう。


こんな音楽はいかがですか?


楽器は西アフリカ産だそうです。
演奏しているのは、英国のGeorge Smerinという人。
曲のオリジナルは、80年代にヒットを多く出した英国の2人組バンドTears for Fears。

国も時代もジャンルも飛び越えて融合した音楽が、とても心地よく感じます。

以前に比べると、私たちは世界の人と共有するものがどんどん増えています。

どこの国や大陸に住んでいようとも、文化や考え方が多少とも違えども、みな同じ地球人であることに変わりはないのだと自覚することがとても多くなりました。

皆がお互いの命を尊重し、大切にしながら、この美しい地球で幸せに生きてゆきましょう。


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