キリンのボトムエンドウイスキー「ボストンクラブ」から、豊醇原酒をご紹介。
富士山麓のイメージが強いキリンですが、他に現行で発売されているシリーズに
ロバートブラウンとこのボストンクラブとがあります。
価格帯は640mlで800~1000円弱で、富士山麓と同等かそれ以下というところ。
他社でいえばハイニッカや角瓶、トリスあたりと競合するところですね。
御殿場のヘビーピートモルトと熟成グレーンが中心とのことですが、
全量キリンの原酒なのかは分かりません。
「豊醇」と自ら銘打っている、その実力はいかに。
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ボトルを開けると…おお、甘めでまずまずの香り。
グラスに注ぐとアルコールの癖も顔を出しますが、
バニラ、樽香をしっかり感じることができます。
ヘビーピートというほどスモーキーではありませんが、口に含むと分かる程度には
それなりの焦げ臭さを感じ取ることができます。
香りほどアルコールは風味を邪魔せず、柔らかな甘みが目立ちます。
オイリーな口当たりは甘めの味わいと相性良く、飲み応えも演出。
そこからピリッとした刺激があり、グッとドライに終息する。
キリンらしい、ややバーボン寄りの味わいでありながらも
スモーキーフレーバーが上手いこと調和して、面白い。
複雑さはないものの、ボディもこの価格帯にしてはかなりしっかりしています。
飲み方はロック、もしくはストレート。
ロックでいただくなら溶けにくい氷でアルコールの刺激を抑えつつ、加水を少なく。
ストレートだとアルコールの刺激は気になりますが、他の香味も確かに味わうことができます。
水割りも悪くなく、軽やかながらも確かな味わいを楽しめます。
バーボンや富士山麓ほど強いバニラ香は強くなく、他に目立つ香りもない。
さらに炭酸で風味が飛び散る印象があるのでハイボールは今一つ。
「この価格帯にしては」という文言はついて回りますが、決して悪くない。
国産のこの価格帯ではハイニッカと富士山麓の2強という印象でしたが、
豊醇原酒も面白い銘柄です。
第三の大手であるキリンの低価格帯も侮れないことを感じさせる、隠れた実力派。
香りC 風味C+ 厚みB- 余韻C- C/P A- 総合B
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コメントありがとうございます。
何故入れようと思ったのか謎ですが、何かの間違いで思わぬ美味が
できることもあるので、ナイスチャレンジ、というべきでしょうか…?