またまたマルスから。ヴァッテッドモルトの「越百」をご紹介。
越百が発売されたのは一昨年の2015年。
これまでヴァッテッドモルトは「モルテージ駒ヶ岳10年」が担ってきましたが、
同商品が販売終了、代わりに登場したのが越百です。
モルテージ10年は所有していなかったものの、バーで数度味わっており、
年数以上の複雑味、それでいて華やかな香りとの調和が美しい、
大好きな銘柄の一つでしたので、こちらにも期待しています。
商品名の「越百」は、中央アルプスの山の一つである「越百山」に由来。
「宇宙」を意味する「COSMOS」とのダブルミーニングでもあるようです。
花の蜜、フローラルさと甘さが同居。レーズン、濃い林檎。
後からしっかりめのオーク、バニラ。
シェリー樽のキーモルトに、バーボン樽か新樽でしょうか?
加水で果実香が劇的に伸び、より色彩豊かに。
ストレートではふわっと広がる果実香を追いかけてタンニン。
香ばしく焦がされたオークの上に甘みと酸味が乗っかってくる。
加水すると渋みと酸味が薄れ、甘みとオークがくっきりと。
余韻は長めで、じんわり効いてくる渋み。
花のような香りが帰ってきて、穏やかなフィニッシュ。
ロックにすると香りがスポイルされる分、口に含んだ時の
甘さ、渋みを強く感じ、フィニッシュまでの凹凸が
ハッキリ感じられる反面、連続性は失われるかも。
ハイボールにすると、スモーキーフレーバーが顔を出し、
甘めの香りと良いコントラストになります。
モルトが薄まりすぎない、濃いめで飲みたいですね。
ノンエイジですが、熟成感はまずまず。竹鶴NAより上か。
シェリー樽を活かしながらも綺麗にまとまっています。
個性は薄いものの、優等生的で、バランスが良い。
駒ヶ岳10年がその上を行く素晴らしいモルトだっただけに、
もう少し頑張って欲しいような気がしますが、
大手のノンエイジシングルモルトが今ひとつな現状、
この完成度はかなり良いものだと思っています。
若めのシェリー樽らしく、まだ土台のしっかりさ、モルトの深みが
交じり合う重層感が物足りなく感じるところもあり、
このモルトがさらに深みを増したら…と期待させてくれますね。
香りB+ 風味B+ 厚みB- 余韻B C/P B- 総合B
ウイスキー ブログランキングへ
駒ヶ岳から移行するように2015年に発売され当時は限定生産で断続的に少量発売されていました。
ある時を境に店頭で見かけるようになり時々購入していましたラベルが新しく成っていることに気が付きました。
やはりこの時期から海外原酒をバッテッドするレシピになったのでしょうか?
それとも少量生産の時からバッテッドは変わってないのでしょうか?
宜しくお願いします。