教員「職員室は端を歩くのですよ。」
児童「どうして? いつも真ん中を歩いているのに?」
教員「理由はいいから、これから端を歩きなさい!」
児童「…はあい。」
その後、ベテラン職員は言い捨てるように呟いた。
教員「これだから1年生は…最近は特に礼儀を知らない…」
ベテラン職員の彼は4つの勘違いをしている。
次のことを意識したいところである。
①「職員室では部屋の端を歩く。
中心は職員の作業を妨げないようにする。」
というルールはどこにも示されていない。
これは古い日本の伝統であり、思い違いである。
②幼子の素直な疑問は丁寧に分かりやすく説明する。
大人としての対応が大事である。
③同じ人権をもって対応する。
④①~③のような指導をしなくても通じていたのは、
これまでの「家庭教育」の賜物である。
日本的な伝統文化が崩壊して来たのは彼らの責任ではない。
以上の点は、何れ、職員や保護者に伝承し共通理解していく必要があるだろう。
彼のようなベテラン職員の指導が通用しなくなり、
「老害」として学級崩壊を招き、
保護者から断罪されている。
そして、
教育現場から追い遣られている。
教育現場の人材不足が叫ばれている現在、
ベテラン層も「アップデート」して、
活躍していく必要がある。
私は彼に対して
先輩への敬意をこめつつ
上の4点を伝えた。
彼は
「私は頭が固くていけませんね。」
と素直に反省している。
子どもは昔から変わっていない。
変わっているのは、
それを育てている大人の指導力なのだから……