たろおの小屋

昼間は「聖職者」を演じる永遠の若造「たろお」のつぶやき。
仕事のこと,家族のこと,そして脳出血や失語症のこと・・・。

黎明編【「ごまかし方を覚えましょう」】

2024-03-24 06:23:05 | 脳出血・失語症
 リハビリの先生は基本的に専属だが、私用や病欠で別の方が担当することがある。
 2回ほど、私を指導してくださった先生は、私も人生観を変える大切なことを教えてくださった。それは
「病気をしたのだから、今まだと違った『技』を身に着ける必要があります。
 それは『ごまかし方』です。
生きていく中で、意外と『適当』とか『いい加減』とかで済んでしまうことが多いんです。」

 これを聞いて
「なるよど! 今まで出来たことが出来なくなってしまうのだから、その分は「ごまかし」で切り抜けていく「技」が必要なのだ。」
という大切なことに気付いた。

 それ以降、
「児童が事故や事件に合うこと以外は、何とかなる。」
と考えて、細かいことには目を瞑ることにした。

例えば、お釣りの計算。以前は
「できるだけ小銭を減らす。そのために、レジの時に計算してから支払う。」
ということに生きがいを感じた。小勢だらけになってしまうが、レジでパニックになるよりもマシである。

 会議などでの説明は、できるだけ簡単にするように心がけた。その方が感謝されることが多く、令和に入ってからの「働き方改革」が拍車をかけた。

教頭になってからも、「賞状」と「表彰状」の違いとか、「…表彰します。」と「…賞します。」とかの違いは気にせず、
「児童の氏名と表彰のランクだけ間違えないように…」
と、楽天的に考えている。

「細かいことが気にあるのは自分で負い目を感じているから。
 知的に劣等感を感じる児童に似ている。」
ということに気づき、特別支援知的学級の児童の気持ちに強く共感できるようになった。
教職員の中にも、細かいことを気にしすぎて、精神を病んでしまう者がいる。
 そういう人に言いたい、
「人の生き死に関わることに比べれば、大した問題ではないですよ。」
と……


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