盆ちゃん、頑張る

「この真夏の暑さにも負けず」
我が眼を疑ったのは先週のこと。

６月の父の日に
長男【まさ】から送られた
盆栽の「盆ちゃん」。

「この一角、
　普通の枝とは芽が違う？」
しれに気付いたのが
１週間前。

朝、出勤前に水をやって、
帰宅時、水をやって、
雨風が強そうな日には
屋内に入れたり…。

梅雨が明けた頃には
「適度な日当たりに…」
竹が西日を避ける
半日陰に置いたりもした。

確かに、
毎日の観察をして、
適度に放置した。
「もやしっ子」にならないように…。


とうとう、
開花した。
猛暑の日差しを跳ね返した、
小さく真っ赤な梅の花。

「子どもを育てるプロ」
とは言いながら、
私は植物を育てるのが
苦手だった。
教室には
造花を飾っていたこともあった。
「植物は声が聞けないから
　人間や動物より難しい…。」

この年になって
ようやく、
「生き物を育てる極意」に
触れたように思う。

「毎日声をかけて、
　様子を見て、
　表情を読み取って、
　程よく支える…。」
それが
「愛情を注ぐ」
という行為なのかもしれない。

「気持ちだけでは
　伝わらない。」
それも極意。


花が咲ききったら、
剪定して
サッパリと身軽にして
追肥してやろう。
楽しませてくれた
ご褒美に……