秋の夜長に、アラブの怪人。

こっくはく！こっくはく！

…今月の「まんがタイムスペシャル」を読んだ人しか
解らないニッチ？なネタは、さておき
今回はアラブの怪人について。

…ザ・シーク。
死ぬまで、悪役レスラーだったシーク。
キャメルクラッチが唯一の技だと言われるザ・シーク。
黒い呪術師とタッグを組んでいたザ・シークである。

…プロレスラーは意外に甘党が多いという。
羊羹をグリコ・ポッキーのように食うサトル・サヤマは例外？として
ジャイアント・馬場が、正月三が日を全部おしるこで過ごしたことや
あのブッチャーがライスに砂糖をぶちまけて食べるということでも
それは証明される。
そこで、我らがザ・シーク。
彼の好物がアップル・パイなのは、昭和プロレスファンなら
よく知られてる事実。

…あれは大仁田・ＦＭＷがあった１９９０年代のこと。
シークが都内のホテルにいたことをキャッチした某誌の記者が
勇躍、シークの単独インタビューを求めたという。
しかし、気難しいシークはそれを拒否、激しく拒否。
しまいに記者をホテルから叩き出したという。
そこに助け舟を出したのがシークの嫁さん。

「シークはアップル・パイが大好物なの
それがあったら、インタビューに協力してくるわよ。」
猛ダッシュで、洋菓子店に駆け込み
アップル・パイを用意し、ホテルに向かう。
その後、シークは、アップル・パイのリンゴの量に苦言を呈しつつ
インタビューに答えたという。
なお、これが“内助の功”なのか定かではない。

…アップル・パイがいい潤滑油になったのか
シークのおしゃべりは止まらなかった。
デトロイトの会場を超満員にした話。
近所ではローリング・ストーンズがコンサートを行なっていたのだが
客が全く入らず、ミック・ジャガーがシークを表敬訪問した話。

…見事な法螺話である。
いや、事実なのかも知れないけど、あのシークが言うと
どうも信憑性に欠ける。
まぁ、こんなことになったのも
アップル・パイが美味かったからに違いない。
シークを饒舌にさせたアップル・パイ。
今となっては、どこで買ったのか
某誌の関係者に尋ねてみたいものだ。
なぁ、宝島…さん。