ここは江戸だ あちこちから人が集まり渦巻き、うごめく
人が生まれるのも死ぬのも、珍しくない
そんな江戸で 殺された女と焼けた帯、謎めいた帯の奇妙な繫がりが、
因縁の男達 病心に虚空を抱える同心・木暮信次郎と その手下の伊佐治、
そして実父から暗殺者に育てられ 今は深い闇を抱える商人・遠野屋清之介
これら三人各々の心を 突き動かす
事件は 新次郎のいつもの通りやりきれない手法で真実があぶり出されていく
風が鳴る。冬が来る。
江戸の厳しい、そして美しい冬がそこまで迫っているのだ で、 終わる
「バッテリー」シリーズで野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞、
「たまゆら」で島清恋愛文学賞を受賞したと同一作家の手になるとは思えない
大人向けの作品で それら児童スポーツ小説も恋愛小説をも 読み終えた私に驚きと